トップページ社会ニュース一覧駅の工事現場で足場崩れる 9時間後に運転再開
ニュース詳細

駅の工事現場で足場崩れる 9時間後に運転再開
12月11日 23時44分

駅の工事現場で足場崩れる 9時間後に運転再開
k10010338431_201512112354_201512112355.mp4
11日午後、神戸市灘区に建設中のJR東海道線・摩耶駅の工事現場で、足場が線路上に崩れ、付近を走っていた2本の電車が緊急停止しました。消防によりますと、乗客1人が顔を打って軽いけがをしたということです。警察は強風で足場が崩れたとみて詳しい状況を調べています。
11日午後1時ごろ、神戸市灘区のJR東海道線で、建設中の摩耶駅の駅舎を取り囲んでいる重さおよそ2トンの足場が、縦およそ7メートル、横31メートルほどにわたって線路上に崩れました。
JR西日本によりますと、当時、付近を走っていた2本の電車が緊急停止し、このうち1本は駅の構内に停止しましたが、足場とは接触していないとみられるということです。
2本の電車には合わせて1400人ほどの乗客が乗っていて、消防によりますと,
乗客1人が顔を打って軽いけがをしたほか、5人が体調不良などを訴えて病院に運ばれたということです。
いずれの電車の乗客も線路に降りてホームに移動し、午後4時までに避難を終えたということです。
また、この影響で東海道線と山陽線は甲子園口駅と西明石駅の間の上下線で、およそ9時間にわたって運転を見合わせていましたが、11日午後10時すぎに運転を再開しました。およそ400本に運休や遅れが出て、38万人に影響が出たということです。
気象台によりますと、神戸市では風の強い状態が続き、11日午後1時ごろには21.8メートルの最大瞬間風速を観測していて、警察は強風のため足場が崩れたとみて詳しい状況を調べています。

JR西日本「心よりおわび」

JR西日本建設工事部の村田直紀担当部長は、11日夜、記者会見を開き、「工事用の足場が線路に倒れ、多くの人に迷惑をかけたことを心よりおわび申し上げます」と陳謝しました。
そのうえで、崩れた足場のすぐそばで緊急停車した新快速電車について、「最悪のケースとして、足場の部材を巻き込んで車両が乗り上げる可能性もなかったとは言えない」と述べました。
また、今回崩れた足場は駅舎の外壁の工事のために組まれたもので、工事がすでに終了したため、3日前から解体作業をしていて、崩れた部分については11日夜に解体する予定だったことを明らかにしました。
解体作業に入る前の足場は18メートルの最大風速に耐えられるよう設計されていたということです。JR西日本は、解体中の足場の強度が十分だったか調べることにしています。

近畿運輸局 JR西日本に文書で警告

今回の件を受けて、国土交通省近畿運輸局は、JR西日本に対し原因究明と再発防止のための必要な措置を取るよう文書で警告しました。
近畿運輸局の山口勝彦鉄道部長は11日午後10時、JR西日本の安全統括管理者に宛てた警告文書を代理の担当者に手渡しました。文書では、「利用者に多大な影響を及ぼしたことは誠に遺憾だ」としたうえで、原因を究明するとともに、再発防止のための必要な措置を取って、運輸局に報告するよう求めています。
代理で文書を受け取ったJR西日本の生駒隆生安全推進部長は、「たくさんのお客様にご迷惑をおかけして申し訳ありません。今回の件を重く受け止め、再発防止に真摯(しんし)に努めてまいりたい」と話していました。

関連ニュース

k10010338431000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ