検索の将来の姿を考える
『Web担(Web担当者Forum)』のエントリー「グーグルの考える、将来重要になる4つの要素 | 海外&国内SEO情報ウォッチ | Web担当者Forum」のテーマ「グーグルの考える、将来重要になる4つの要素」に、Googleスイス研究所のベシャド・ベザーディ氏が「検索の将来は、究極のパーソナルアシスタントを作り上げることへの挑戦だ。」と述べ、Googleが将来の鍵になると考えている4つの要素についても言及したことが書かれてていました。
その4つの要素とは「音声」「コンテキスト」「場所」「個人情報」です。
ベシャド・ベザーディ氏の発言からもGoogleの検索技術はこれから更に進化すると共に、この4つの要素がこれからの検索を考える上で欠かせないものになるということが分かります。
既にどれもが今の検索には欠かせない要素となりつつありますよね。
特に「音声」と「場所」は、スマホ、タブレットなどの携帯デバイスを使って検索を行っている方であれば常に体験、実感していることだと思います。
(「外出時にスマホで音声検索をする。」そんな人もいるのではないでしょうか? 私はまだ恥ずかしい気持ちが強くてタップして入力、検索していますが・・・)
そこでこのエントリーでは、この4つの要素についてもう少し触れて考えてみたいと思います。
難しく考える必要はありませんよ。
4つの要素について
音声
グーグルの自然言語処理は2年前と比べて飛躍的に向上している。以前は4回に1回は誤認識していたが、現在は16回に1回にまで減少した。認識力向上は、人間同士が会話するように音声検索することを後押ししている。
引用:
日本ではまだまだ少ない音声検索ですが、今後はスマホで音声検索を行うことが増えていくと予想されます。
(「OK Google」とGoogleアプリにて音声検索することを推奨するTVCMも沢山流れていますよね。)
私は音声検索はもちろん、Siriすらほとんど使っていませんが「アメリカの10代の若者の50%以上はGoogle音声検索を毎日使う」という統計もあり、これからは日本でも音声検索が増えると思われます。
また、音声入力での検索が増えるということは検索エンジンが今まで以上に質問の意図、ユーザーの意図を汲んで検索結果を表示することになるとも言えます。
(これは次の「コンテキスト」にも大いに関わることです。)
今まで以上に「ハミングバード」を考慮してコンテンツを作成することが大切となるでしょう。
【Google】米10代の若者50%以上が音声検索を使うことからハミングバードを考える - 検索サポーター
コンテキスト
利用者が見つけたり解決したりしようとしていることを理解するために、そのときの状況(コンテキスト)をグーグル検索はますます結びつけるようになっている。
引用:
コンテキストとは端的に言うと「文脈」です。
ここでは「検索意図を汲んだ検索結果を表示すること」となります。
つまり「検索キーワード」そのままの文字、文章がコンテンツに含まれているページが検索結果に表示されることを求めているのではなく、「検索の意図を理解して」それに合った検索結果、回答が表示されることを求められて検索されていることになります。
SEOを考慮したコンテンツを作る上でも「検索キーワードを盛り込む」ことよりも、「ユーザーが求める情報、ユーザーの問題解決」を意識したコンテンツを作成しましょう。
【SEO】検索結果は更にコンテキスト(文脈)で判別される時代に - 検索サポーター
場所
コンテキストの一部になるかもしれないが、その時にいる場所に応じた検索は、モバイルに特有なものだ。たとえばハイキングに行って、「この湖は何?」と検索すれば、居場所から判断して目の前にある湖の情報を返す。
引用:
Google検索には地域への依存度が高いキーワードが検索された時には、検索利用者の現在地(検索を実施した場所)に関連する情報を検索結果の上位に表示するアルゴリズムが存在します。
例えるなら、東京と福岡で「水族館」や「弁護士」で検索すると一般的な結果ではなく、東京なら東京の水族館、福岡なら福岡の弁護士事務所が検索の上位に来るようになることです。
また、モバイル検索では「近くの」や、「いちばん近い」といった言葉をあわせた検索が急激に増えているようです。
モバイル検索ユーザーのニーズを満たすには、ユーザー像を具体的に想像し、「どういった状況」で「どのような検索を行うか」を想定することが大切となります。
【ローカルSEO】「近くの○○」検索が急増中 ユーザーを確実に取り込む作戦を取ろう! - 検索サポーター
個人情報
Gmailやグーグルカレンダーなど、ユーザー個人の情報をグーグルがたくさん知れば知るほど、提案やリマインダーなどその人に合わせた情報を提供してくれる。
引用:
Googleアカウントを持っていてログインしていれば、モバイルであろうとPCであろうとGoogleは個人に適すると思われるパーソナル(パーソナライズ)検索を行います。
(もちろん無効化することも出来ます。)
GmailやGoogleカレンダーを使っている人は多いでしょうし、その他のGoogleサービスを使っていれば紐づけられることにもなるでしょう。
提案やリマインダーを提供とあるように、今後は情報を検索で(能動的に)得るのではなく、Googleが提供することで(受動的に)得る時代かもしれませんね。
納得、理解すれば本質に近づけます。
SEO(検索)に適したコンテンツとは?
ユーザーの検索状況、検索デバイス、検索入力が多義に渡る今、どのようにSEO(検索)に適したコンテンツを提供すればよいでしょうか?
それはユーザーの利便性を上げること、情報と価値を提供することに限ります。
ユーザーが求める情報、コンテンツだからこそユーザーの満足度も高くなり検索順位が上がる。
これこそがSEOの本質です。
もしあなたがSEO施策で迷うことがあれば、上記の考え方を必ずベースにして施策を考え、実施してください。
そうすればSEO施策を判断しやすいですし、逆に腑に落ちないと感じたならばやらなくてもよい(間違った)SEO施策であることだと理解、納得できることでしょう。