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小田明志

1991年東京生まれ。高校在学中の2009年にアートマガジン「LIKTEN」を創刊。
Amazon雑誌ベストセラーランキングで2位を獲得した第2号、水原希子らと共に作品を発表した第3号に続き、2014年には坂本龍一を特集した第4号を発行。現在は慶應義塾大学環境情報学部に在籍する傍ら、クリエイティブエージェンシーWieden + Kennedy Tokyoにも籍を置き、選手の出ないサッカーマガジンをコンセプトにしたサッカーカルチャー誌「OFF THE BALL」の発行も行っている。

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西野カナの企画書

December 10, 2015

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最近apple musicのおかげでいろんな新譜を聞けて楽しい!って気分だったのですが、西野カナのアルバム「Secret Collection RED/GREEN」を聴いて感動しました。「会いたくて 会いたくて 震える」でおなじみのあの曲をはじめ、歌番組に出演してる時に1曲単位で聴く機会はこれまでもあったのですが、明らかにターゲット外であることもあって、共感&感動ポイントはなに一つとしてなかったのです。

それが、アルバムを通して聴いたら、に....西野カナ....!!!!すげぇ.....!!!!!という感じで目からウロコがバリバリ落ちました。なぜなら彼女の曲の歌詞って、1曲1曲で主体が違うんですよ。全部西野カナという1つの人格がいろいろな恋のシチュエーションについて歌いまくってるのではなくて、それぞれの曲で違う人格が1つのシチュエーションを歌っていて、それが西野カナというパッケージになっているんですね。もちろん、曲によって人格、キャラクター設定が変わるというのは珍しい話ではないと思うのですが、彼女の場合は20代〜30代という女の子という範囲内でのペルソナ設定が圧倒的に多様で詳細なんです。

昨日恵比寿のKATAに遊びに行ったら偶然OKAMOTO'Sのれいじくんに会ったのでその話をしたら「あの人企画書から書き始めるらしいよ」と教えてもらって、僕の西野カナ熱は一気に頂点へ。なんだよ企画書って!よく分からないけどすごそう!笑 ということで調べたら、楽曲のテーマに沿ってストーリー・タイトルの決定、主人公の設定を細かく書き出す(=企画書)、その過程で友人らにアンケートをとり、添削して残ったものが歌詞になるという彼女の作詞プロセスが紹介されてました。マジかよ...。西野カナっていかにも「等身大の自分」とか言ってそうなイメージ(勝手)でしたが、みんながそれぞれの「等身大の西野カナ」をイメージできるようにアベレージを探り、結果的には楽曲トータルダウンロード数4600万という圧倒的な成果を残すという、大企業のマーケティング担当もびっくりのお話でした。ただ、だったら音楽というジャンルにとらわれてる必要はあるのか...?という疑問もふつふつと湧き上がります。小説とか脚本とか...本人は興味ないのでしょうか? そんな西野カナさんは、6年連続のNHK紅白歌合戦出場も決まっております。なんの異論もありません!ファンです!


「西野カナ 『A型のうた』MV(Short Ver.)」

これで彼女の血液型がA型じゃないとかだったらオチ的には最高だったんだけどな...。
どちらにしろ、「西野カナ 血液型」とか調べてる時はちょっと恥ずかしかったです。笑

December 10, 2015 , 7:00 PM

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