井上亮
2015年12月11日19時55分
国産初のジェット旅客機MRJが、塗装されていない「すっぴん」の姿で真夜中に道路を横切る――。MRJの量産が始まる来春以降、工場ができる愛知県豊山町で、そんな姿が見られそうだ。
三菱重工業は、MRJを量産する新工場を豊山町の県営名古屋空港近くに建設中で、来年春に稼働する予定。東海を中心に各地でつくる胴体や主翼をここで組み立て、塗装もして、仕上げる。
航空機大手の米ボーイングや欧州エアバスは、まとまった広大な敷地にある工場内で組み立ても塗装も行う。だがMRJの場合は、組み立て工場と塗装工場の間に県が管理する幅21メートルの道路があり、そこを機体が時折横切ることになる。
安全を確保するため、三菱重工は道路に踏切を設置する。車の通行が少ない夜間に遮断機をおろし、牽引(けんいん)車を使って機体を横断させる予定だ。塗装前の機体は、さび止めの塗料で黄緑色がかっている。雨やちりを防ぐため、シートをかぶせる可能性もあるという。
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