アイドルグループ「モーニング娘。’15(ワンファイブ)」(リーダー・譜久村聖=19)が8日、東京・日本武道館で「モーニング娘。’15 コンサートツアー秋 ~PRISM~」の千秋楽公演を行った。年内で卒業する鞘師里保(17)にとってはラストの武道館公演で、鞘師という“絶対的エース”が抜ける来年「’16(ワンシックス)体制」はまったくの白紙。誰もがセンターを狙える状況に、メンバーたちは激しい火花を散らしている。
鞘師は2011年1月にモー娘加入。半年後にセンターに抜てきされると、5年近くもの間、その重責を担ってきた。29日発売の60thシングル「冷たい風と片思い/ENDLESS SKY/One and Only」が、鞘師にとってはラストシングルになる。会場には明石家さんま(60)やユースケ・サンタマリア(44)、指原莉乃(23)らからのお祝いの花も届いた。
ライブ序盤で鞘師は「これまで積み上げてきたものを爆発させたいと思います!」と気持ちを込めた。「自分が一番成長した曲」と言う「One・Two・Three(updated)」では集まった1万人のファンも大声援を送った。
最後のMCは「卒業という大きな決断をしましたけど、今日のステージは未来の私につながるものになりました。今までの5年間、人生の宝だと思ってます。あと3週間、まだまだ思い出を作りたいと思っているのでよろしくお願いします!」と涙をこらえた。
鞘師は「ボーカル」と「ダンス」の両方で優れていただけに、その抜ける穴は大きい。所属事務所の広報担当者は「まだ、まったく何も決まっておりません」と話す。
だが、グループ内では「エースが抜けるショックより、巡ってきたチャンスをものにしようという動きが活発になっている」(テレビ局関係者)という。
ボーカルでは小田さくら(16)がヤル気だ。
「今のグループではボーカル担当は鞘師と小田の2トップ。一方が抜ければ、おのずと小田がメーンとなるでしょうね。小田は精神的にタフというか、ずうずうしいというか(笑い)。でも、アイドルはそれぐらいじゃないとやってけない。ある意味、一番センターに向いています」と前出関係者。
また、ビジュアルエースの工藤遥(16)や天然キャラで未知の魅力にあふれる佐藤優樹(16)はライブMCでは「やっさん(鞘師の愛称)が卒業を後悔するぐらいにしたい! 見張っててください!」と独特の表現で宣言し、名乗りを上げた。
一方、ダンスでは、鞘師と同格だった石田亜佑美(18)が筆頭。MCでは「鞘師さんとライブでダンスバトルができなくなっちゃうのが寂しい」と涙を見せた。
さらにはサブリーダーの生田衣梨奈(18)も気合十分だ。この日のコンサートでは、自身のソロパートでバック転4回転を決めた。前日のライブでは3回転だったそうだが、取材陣の集まる前で回数を増やすあたりは気合の表れ。
他にもリーダーの譜久村をはじめ、虎視眈々とエースの座を狙っている。来年のモー娘はどんな進化を遂げるのか。
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