記事詳細
逮捕時、爆発物の材料所持 韓国人容疑者「靖国は失敗、もう1回やろうと」
靖国爆発更新靖国神社(東京都千代田区)で爆発音がして不審物が発見された事件で、建造物侵入容疑で逮捕された韓国人、全昶漢(チョン・チャンハン)容疑者(27)が9日の再来日の際、爆発物の材料となる火薬のようなものなどを所持していたことが10日、捜査関係者への取材で分かった。「(11月23日の)靖国神社は失敗。もう1回やろうと思った」との趣旨の供述をしていたことも判明。警視庁公安部は爆発物を仕掛けるため再入国した可能性が高いとみて慎重に調べる。
全容疑者は今月9日午前10時ごろ、韓国から羽田空港に入国。到着を把握して駆けつけた捜査員に身柄を確保された。その際、火薬のようなものや、タイマーのようなものなどを所持していたという。
全容疑者は靖国神社に不法侵入した疑いで逮捕されたが、当初は「よく分からない」と容疑を否認。再来日の理由を「日本の記者から質問を受けて、靖国神社のトイレを確認しに来た」と供述した。
だが、同日中の調べで、「23日に靖国神社に入り爆発物を仕掛けた」「靖国神社は失敗で、もう1回やろうと思った」などと、供述を変えたという。10日になり、再度否認に転じた。
全容疑者は再来日時には既に帰国便のチケットを確保しており、日帰りの予定だったもようだ。
また、これまでの公安部の調べで、現場のトイレで見つかった遺留物と、全容疑者が宿泊したホテルにあった別の遺留品からそれぞれ検出されたDNA型が一致したことが判明。全容疑者が双方の場所にいたことを裏付ける証拠になるとみて調べている。
韓国では、歴史問題や靖国神社をめぐって過激な抗議を行う団体があるが、全容疑者はこうした団体への所属歴はなく、犯罪の前歴も確認されていないという。