(まる子)今日は映画公開記念。
アニメ25周年さくらももこ原作祭り!・
(焼き芋屋さん)焼き芋〜焼き芋。
(すみれ)あら。
あっ。
・
(焼き芋屋さん)い〜しや〜きいも〜。
(友蔵)焼き芋か。
もうそんな季節になったんじゃのう。
早いもんじゃ。
わしも年を取るはずじゃ。
ちょっと!おじいちゃん!早く行かなきゃ〜!
(友蔵)よし!お金のことはおじいちゃんに任しとけ!おじいちゃん早く早く!もう遅いよ!
(友蔵)靴が…靴が…。
靴べらはどこじゃ!あ〜!!もっと履きやすい靴にすりゃいいのに!
(友蔵)おっ!あっちだ!待って〜!お〜い!焼き芋屋さ〜ん!
(焼き芋屋さん)うん?へい毎度。
(友蔵・まる子)ハァ…ハァ…。
あーよかった…。
間に合った。
500円分下さい。
(焼き芋屋さん)はいよ。
500円ね。
あっ!財布がない!ええ〜!?財布がないんじゃ芋は買えないね。
うん。
買えないね。
おじいちゃん。
これじゃまるで財布を忘れて愉快なサザエさんとおんなじだね。
そうじゃ。
わしはサザエさんじゃ。
でも財布を忘れることって実際はちっとも愉快じゃないね。
そうじゃのう。
サザエさんにも教えてやろう。
ハハハ…。
(泣き声)焼き芋食べたかったよう。
せっかく走って行ったのにおじいちゃんのバカ!
(ヒロシ)うるせえな!芋が食えなかったぐらいでいちいち泣くな!バカらしい。
(おばあちゃん)そうじゃよまる子。
もう機嫌直しな。
(泣き声)テレビでも見ようか。
うう…。
ほらまる子見てみろ。
コントだぞ面白いぞ。
見りゃ焼き芋のことなんて忘れらぁ。
うん。
いしや〜きいも〜。
(男性たち)だぁ〜。
(一同)ああ…。
(笑い声)《まる子ごめんよ。
待っていておくれ》《おじいちゃんは今度こそまる子に焼き芋をいっぱい食べさせてやるから》
(ヒロシ)よーっすじいさん。
何やってんだ?ウイー。
ヒロシ…。
(ヒロシ)まさかまだ芋のことで悩んでるんじゃねえだろうな?ハハハハ!・「芋じいさん芋じいさんあーホイッホイッ」
(友蔵)《ヒロシめ…よく覚えておくがよい》《わしが芋じいさんなら息子のお前は芋息子だということをな》
翌日
てな訳でさ焼き芋買い逃したんだ。
(たまえ)ふーん。
でもまた食べれるよ。
焼き芋屋さんよくいるもん。
それがさ焼き芋屋さんっていつも急に現れるから…。
ハァ…。
タイミングが難しいんだよね。
そうだね。
お金持ってないときに限って見掛けたりね。
そうなんだよ。
ちょっとぐずぐずしてる間に行っちゃうしね。
そうだよね。
来る時間と場所が決まってる焼き芋屋さんがあるといいのに。
(ブー太郎)おいらそういう焼き芋屋知ってるぞブー。
(まる子・たまえ)えっ!?ホント?毎日3時ころ必ず2丁目のたばこ屋さんの前で見掛けるぞブー。
へーたまちゃん今日帰りにちょっと行ってみようか?
(たまえ)うん!
(ブー太郎)おいらも行くブー!うん!行こうよ。
あんたも焼き芋好きそうな顔してるもんね。
ブー太郎って名前も焼き芋が好きそうだね。
ブー太郎って名前が焼き芋を好きそうって…。
それってもしかしておならを連想して言ったのかいブー。
そりゃあそうだよ。
ねったまちゃん。
えっ!?《何げなく言ったつもりだったけど確かにそうだ》《私知らず知らずのうちに…》《焼き芋イコールおならおならイコールブー太郎って思っていたんだ》《ブー》
(たまえ)《だからブー太郎が焼き芋を好きそうだなんてつい言っちゃったんだ!》
(タミー)ああ!タミー恥ずかしい。
無意識とはいえブー太郎の「ブー」をおならの「ブー」って連想していたなんて。
しかもそのことをブー太郎本人に見抜かれてしまうなんて!
(たまえ)うう…。
たまちゃん。
ブー太郎ってさブーブー言うところも焼き芋好きって感じだよね。
《まるちゃんは恥ずかしくないのかな…》商店街もすっかりクリスマスのムードだね。
ブー。
クリスマスのムードって何かわくわくするねえ。
街じゅうキラキラしてて…いいよね。
うん。
(ブー太郎)なあ焼き芋のことだけどブー。
(たまえ・まる子)《クリスマスの話をしていたのに…》焼き芋って家で作るとあんまり食う気しないよなブー。
そうだね。
家で芋焼いてもそんなに食べる気しないんだよね。
そういえばそうだね。
不思議だね。
やっぱ焼き芋屋から買って食わなきゃなブー。
(たまえ)あっ!いたよ。
(ブー太郎)ブー?
(たまえ)焼き芋屋さん!
(においを嗅ぐ音)ああいい匂いおいしそう。
ブー。
早く食いたいブー。
あっ!
(焼き芋屋さん)うん?昨日のおじさんだ!おやお嬢ちゃん。
昨日は残念だったね。
うん。
昨日はおじいちゃんがお財布忘れたけどほら。
今日は50円持ってるんだ。
えっ?50円か…。
困ったな。
50円じゃ買えないの?私も50円しかないや。
おいらもブー。
一番小さい芋でも200円くらいなんだ。
(たまえ)えっ…。
そっか…。
焼き芋って結構高いんだなブー。
ごめんよ。
おじさん。
じゃあ今度は200円持ってくるよ。
おじさんが焼いた焼き芋どうしても食べてみたいもん!私も!
(ブー太郎)おいらもブー!ああ…。
おじさん風邪ひかないでね。
元気でね!また来るブー!バイバーイ。
(ブー太郎)ブー!《あの子…じいさんと来て芋が買えなくて友達と来てもまた芋が買えなくてそれでもまた買いに来てくれるというのか…》《俺の芋を》ちょっと!ちょっと待ってくれ!うん?ブー?おじさん何か用?ブー。
今日は特別に50円で売ってあげるよ。
(一同)ええっ?もうすぐクリスマスだからおじさんもクリスマスセールの大サービスだよ。
(一同)うわ〜!
(焼き芋屋さん)はいよ。
うわ〜!どうもありがとう!《夕日の中で笑うおじさんは赤い服着たサンタクロースみたいだった》おいし…おいしい。
(たまえ)フフッ。
うまいブー!あたし今まで食べた焼き芋の中でこれが一番おいしい気がするよ。
ブー!おいらもそう思うブー。
私も!でしょ?お母さんただいま。
遅かったわね寄り道してたでしょ?帰りにね焼き芋買いに行ったんだ。
そうしたら昨日の焼き芋屋さんでねホントは1本200円もするのに「クリスマスサービスだよ」って言って1本50円にしてくれたんだ!それはよかったね。
1本50円は安いよ。
おじさんに感謝しなきゃ。
すんごいおいしかったよ。
今まで食べた中で一番おいしかったよ!たまちゃんとブー太郎もそう言ってた。
それはきっとおじさんの心がまる子たちに伝わったんだよ。
だから一番おいしいと思ったのよ。
あっそうか。
そうだよね。
《そういえば優しい味がしていたよ》それにしてもさ家で作る焼き芋ってあんまり食べる気しないんだよね。
えっ!?やっぱ味も違うしムードもないしね。
みんなそう言ってたよ。
焼き芋は買って食べなきゃ嘘だよね。
まる子!シッ!うん?今おじいちゃんが庭で焼き芋焼いてるのよ。
あんたが昨日あんなに食べたいって言ったから。
えっ。
食べる気しないなんて言うんじゃないよ。
いいね?おやまあ。
庭から焼き芋のいい匂いがしてきたね。
うれしいなー。
優しいおじいちゃんのにおいだ。
最高のクリスマスプレゼントだね。
心にもないことを次々とつぶやくまる子であった
(たまえ)まーるちゃん。
あーそーぼ。
・
(すみれ)まる子。
たまちゃんが来てくれたよ。
えっ?たまちゃんが?あっ。
そういえば今日公園で遊ぶ約束してたんだった。
やだなぁ…この寒いのに外に出たくないよ。
せっかくたまちゃんが来てくれたんだから行きなさい。
やだ。
悪いけど断ってよ。
風邪気味だとか適当に言ってさ。
あたしゃ春まで家の中にこもることにしたから。
何言ってんの!だらしないね。
たまちゃん待たせてるんだからさっさと外へ行きなさい!嫌だ!じゃあたまちゃんには自分で言いなさい。
「寒いから嫌だ」って正直に言いなさい!あ〜んお母さんのいけず。
ちょっとくらいまる子の嘘に協力してよ。
まったくしょうがない子だね。
たまちゃんごめんね。
実はまる子ちょっと風邪ひいちゃったみたいで。
おばさん。
まるちゃんホントは寒くて外に出たくないんでしょ?全部聞こえてたよ。
(すみれ)えっ!?えっ!?たまちゃんに全部聞こえてたって?大恥だね…。
あたしゃ気まずくて死にたかったよ。
親子揃っての見え透いた猿芝居がバレてたなんてさ…。
ホントだね…。
何だ何だよおい。
全員こたつに入ってるのか?のんきだなぁ。
おいまる子。
ちょっとたばこを買ってきてくれ。
やだよ寒いもん。
じゃあお姉ちゃん頼む。
(さきこ)私禁煙派だから。
喫煙に協力する気ないんだ。
ああ…。
《さみしいさみしいなぁ…》《俺は天涯孤独の男ヒロシさ…》まる子。
あんた今日は一番にお風呂入りなさい。
え〜お風呂入るのやだよ。
めんどくさい。
あんた昨日も入らなかったでしょ。
汚いよ。
平気平気。
汚くても別にいいじゃん!駄目!入りなさい。
ああ…びっくりした…。
うう…。
寒い寒い。
お風呂場に行くまでのこの道のりがつらいんだよね。
でんでん虫みたくこたつを背中に背負って生きてゆけたらどんなに幸せだろう。
本当にそんな人生で幸せか?
ああ寒い寒い。
お湯お湯。
うぎゃ!熱ちち!ちょっと何これ熱過ぎだよ!こんなのに入ったら死ぬよ!もうお母さんめ。
ちゃんとお湯加減見ておいてくれなきゃ。
水で埋めよう。
トホホ…。
寒いのに熱過ぎなんて何が何だかもう…やんなっちゃう。
今度は水を埋め過ぎてちょっと寒いよ…。
だからって湯船から出るともっと寒いんだよなこれが。
こうなると水を埋め過ぎた自分を呪いつつお湯が少しずつ沸くのをひたすら待つしかすべはないのだ
ちょっとお母さん!お風呂のお湯加減最悪だったよ。
しっかりしてよ!あらそう。
ごめんね。
あっ欽ちゃんだ。
私もテレビ見よう。
すぐに布団に入らなきゃ寒くて眠れなくなるよ。
もう寝なさい。
これ見てから寝るよ。
じゃ俺風呂入ってくるぞ。
アハハハ!欽ちゃんおっかしい。
何だか眠くなってきちゃった…。
ピーナツチョコレート。
ああ…暑苦しい。
はだしの足が赤外線で焼けるように熱いよ…。
・アハハ…アハハ…。
うん?笑い声?・アハハハ!
(欽ちゃん)こたつで寝ちゃ駄目でしょ!ぎゃっ!欽ちゃん!こたつで寝ちゃ駄目だってば。
ぎゃっ!欽ちゃん許して!あんた欽ちゃんに何したの?あっ。
お姉ちゃんもう寝てる。
当たり前よ。
お風呂から出たらすぐ寝なきゃ寒くて眠れないもん。
お姉ちゃん今日一緒に寝ようよ。
嫌!何さ冷たい女だね。
妹のことなんてどうでもいいんだね。
何とでも言うがいいわ。
うーん…。
ああん寒いよう!足が冷たいよう!眠れないよう!うるさい!わがまま言うのもいいかげんにしなよ!あんたこれ以上私の睡眠の邪魔したら本気でぶつよ!分かったね。
何さお姉ちゃんのケチめ。
はて何か足音が…。
ほはっ!出た〜!うん?やだねあたしだよ。
何じゃまる子か。
何をやっとるんじゃ?う〜ん…寒くて眠れないからこうしてさまよってるんだ。
そりゃ大変じゃのう。
かわいそうに。
そうじゃ。
甘酒を飲もう。
体があったまるぞ。
あ〜おいしい!まだたくさんあるからどんどん飲むといいぞ。
あ〜幸せ。
ありがとうおじいちゃん。
ほかほかになったよ。
よかったのう。
これで眠れるじゃろ。
うう…。
ああ…こたつから出た途端また寒くなっちゃったよ。
やっぱりお母さんと一緒に寝よ。
あ〜寒い寒い。
うん?あらまる子。
どうしたの?お母さん。
寒くて眠れないよ。
一緒に寝かせて。
だからお風呂から出たらすぐに寝なさいって言ったでしょ。
おう。
お父さんと寝よう。
俺の布団はあったかいぞ。
お父さん…。
《何て優しい人なんだろう》《さっきはたばこを買いに行かなくてごめんね》《春になったら毎日でも買いに行くよ》やっと安眠できるよ。
お父さんありがとう。
そりゃよかったな。
うっ!臭い!お父さんおならしたね!そりゃあするさ。
俺はへの熱を利用して布団を温めているんだからな。
冬はへの熱に限るぞ。
あーあ…お父さんはおならだしお母さんは冷たいし一人で寝るしかないのか…。
悲しいな。
《お姉ちゃんもうとっくに眠ってるね》《いいな…》《あ〜寒い。
足の裏も冷たいよう》《早く布団があったまってほしいよう》
あれから何分たったであろうか
ようやく彼女の体は温かくなり始めその意識は少しずつ眠りへと移行しつつあった
ところが…
突然の尿意が彼女を襲ったのである
《くだらないことになっちゃったな》《せっかくあったかくなってきたのにここでトイレに行ったら台無しだよ》《ああ…甘酒なんて飲むんじゃなかった…》《バカだね。
あたしゃ本当に大バカだ》《おしっこのことなんて忘れよう。
忘れりゃうまく眠れるさ》《眠っちゃえば案外朝まで持ちこたえることがあるもんね》《よし!きっぱり忘れて眠ろう》《おっ。
だんだん眠くなってきたね》《この調子この調子》トイレトイレー!うわっ誰かいる!?ぎゃー!寝る前に甘酒飲んじゃ駄目よ!欽ちゃん!?《駄目だ駄目だ!どうしてもトイレに行かないと安眠できない!》
まる子はついにトイレに行った
そしてその後また長い間眠れなかったのである
(すみれ)まる子起きなさい。
嫌だ眠いよ〜。
眠いなんて言ってる場合じゃないでしょ!もうすぐたまちゃんが迎えに来る時間だよ。
嫌だ!昨日寒くて眠れなかったんだよう!今日学校休みたい。
たまちゃんが来たら休むって言っといて!駄目!寒さに負けてどうするの!まだ冬は長いんだよ!嫌だ!眠いの!今日は絶対休むの!・
(たまえ)まーるちゃん!
(すみれ)たまちゃんが来たよ。
大声でしゃべってたらまた聞こえちゃうね。
ハァ…。
もう今日だけだからね。
ずる休みは。
ありがとう…。
あーたまちゃん。
せっかく迎えに来てくれたのにごめんね。
あの子ホントに風邪ひいちゃって今日は休むことにしたの。
おばさん。
まるちゃんホントは眠くて休むんでしょ?さっき外までまるちゃんの声聞こえてたよ。
またも親子揃っての猿芝居をたまえに見破られた母はどの面下げてこの場にいればよいのか分からずただひたすら大恥の波にのみ込まれるしかなすすべがなかった
いよいよ12月23日に公開される『映画ちびまる子ちゃんイタリアから来た少年』は笑いあり涙ありの物語。
外国から来たお友達とまる子たちが清水を飛び出して初めての大阪や京都へも行くんだよ。
歌って踊ってスクリーン中を駆け回るよ。
みんな!ことしの冬は映画館でも会おうね!次回の『ちびまる子ちゃん』は…。
お楽しみにね。
(サザエ)サザエでございます。
・「お魚くわえたドラ猫」2015/12/06(日) 18:00〜18:30
関西テレビ1
ちびまる子ちゃん[字][多][デ]【まる子いしやきいもを買うの巻/まる子寒さに負けるの巻】
『まる子、いしやきいもを買う』の巻
『まる子、寒さに負ける』の巻
詳細情報
番組内容
キラキラ金色に輝くホックホクのやきいも!あ〜、想像しただけでヨダレが!?おじいちゃん悪いんだけど、ひとっぱしりして買ってきてくれない。あたし、今どうしてもコタツから出られないよ。
今回のちびまる子ちゃんは『まる子、いしやきいもを買う』『まる子、寒さに負ける』の2本だよ。お楽しみにね。
出演者
まる子: TARAKO
おじいちゃん: 島田敏
お父さん: 屋良有作
お母さん: 一龍斎貞友
お姉ちゃん: 水谷優子
スタッフ
【原作】
さくらももこ
【OP曲】
「おどるポンポコリン」
【END曲】
「100万年の幸せ!!」
【脚本】
さくらももこ
【絵コンテ・演出】
青木佐恵子
高橋順
【作画監督】
あべじゅんこ
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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