生字幕放送でお伝えします≫長く続く石段。
いい雰囲気ですね。
≫光もきれいにさしています。
ここは群馬県が誇る名湯人気の伊香保温泉。
階段全部で365段あります。
≫今日はこの石段とうまくつきあう温泉の街の暮らしに迫りたいと思います。
くわばたさん。
≫今、呼ぶの忘れたでしょ?≫僕の役目でした。
でも忘れるくらいいいんですよ。
ここは。
≫私、知らなかった。
365段もあるんですねこの階段。
≫そうなんです。
大体、ここが真ん中くらい180段くらいになりますかね。
くわばたさんこの伊香保温泉の石段が温泉街のメインストリートなんですね。
それで、このど真ん中をお湯が通っているんです。
≫温泉がってことですか?≫そうでございます。
≫こちらにちょっと注目してほしいんですが開けますよ。
お湯が流れているんです。
≫許可をいただいています。
≫すごい!≫湯気もすごいし勢いがすごいですよね、源泉の。
≫すごいあったかいですよ。
まさに源泉が流れているんですよね。
ここは群馬の榛名山という有名なきれいな山がありますがその中腹から自然の傾斜を利用して下まで届けているということなんです。
しかも、温泉の歴史がなんと400年以上前なんです。
≫閉めましょう、ちゃんとね。
今、190段目です。
≫書いてるんだ。
楽しいですね、そういうのも。
≫その歴史が分かるものをお見せしましょう。
こちらの石碑に注目してほしいです、こちらです。
見えますか?我国温泉都市計画第一号の地です。
≫そうなんだ。
伊香保温泉って第1号なんですか?≫第1号の1号。
400年前の都市計画の第1号なんですよ。
といいますのもNHKの来年の大河ドラマ「真田丸」ってございますけれどもその主人公の真田幸村のお父さん昌幸さんが作ったといわれているんです。
この温泉街。
≫戦で傷ついた兵士のために温泉療養施設を作ったんです。
これが伊香保温泉の始まりなんです。
≫来年の宣伝も盛り込みながらすばらしいですね、本当に。
≫その400年前の仕掛けが今も使われているんです。
お客さんも平日でもいらっしゃいます。
本当に上ってくるのが大変です。
その仕掛けを観光協会の村田さんに見せていただきましょう。
よろしくお願いします。
≫はい、どうぞ。
≫さっきより全然、勢いが違うんですよ。
小間口といいます。
音も、流れもすごいですよね。
≫ここが小間口で実は、温泉を各宿に分けていると。
ここ、分かれ道になっているんですよ。
ここで温泉が2つに分かれます。
これが400年前からの仕組みなんですって。
詳しく、その仕組みをモデルでお見せましょう。
田村さんにね、2分の1を。
2分の1サイズで見るとこういうふうに分かれていますね。
≫こちらからお湯が流れるんです。
≫この隙間がすごく大事なんです。
≫大きいほうが温泉がいっぱい出てくるんですよね。
流れるんです。
この隙間が広いほど。
≫この隙間を決めるのが大事なんですが。
これが恭しく出てまいりましたがこちらの木の札でございます。
≫定盤木
(じょうばんぎ)です。
この幅で先ほどの隙間の幅が決まってくるんです。
これで隙間の高さが決まってくるんです。
つまりお湯の量が決まるということですね。
≫大きければ大きいほどお湯の量も変わってきますし狭ければ狭いほど少なくなってきますし。
≫だから定盤木は実は大きさはバラバラなんです。
たくさんとれる、中くらいこれだけしか、とれないと。
≫とれる湯の量に差が出るんですよ。
≫これで計りながらやっているんですね。
≫でもね、もともと400年前からしばらくは同じ隙間だったんですよね田村さん。
≫そうなんです。
時代とともに小間口の権利の売り買いで今は大中小さまざまな形になりました。
≫お湯をもらう権利を売り買いして大きさが分かれてきちゃったということなんですね。
≫つまり、財力のある旅館などが多くのお湯を引けるようになっているんです。
こちらを見ていただきたいんですがこんな厚さのやつもあるんですよ。
≫それを使えるってことはすごいお金持ちの旅館やな。
≫そしたらこれだけの厚さがあると。
全然違いますよね。
≫一番下なんかお湯、きてるんですか?あれ、ペラペラですけど…。
≫この量でも大丈夫です。
≫流れっぱなしですから十分大丈夫です。
こちらは毎分1トン流れますから。
≫こちらは財力がすごいと。
くわばた家もどうですか?≫欲しいです。
一番左のペラペラで結構ですから。
≫でも何がすごいってこのシステムですよ。
この傾斜を利用したシステムが400年前から受け継がれているというのが伊香保のすごさということですね。
田村さんありがとうございました。
くわばたさん、この傾斜が伊香保ならではの魅力にも利用されているんです。
≫それが街並みですね。
石段330mの両側に50軒の宿や、お土産屋さんがひしめき合っているんですよ。
≫まんじゅう屋さんが手前にあると思いきや左側にはラーメン屋さんが見えたりそして奥には、お菓子屋さんと。
ギュッと温泉のワクワク感が詰まっているというわけなんです。
というのも、傾斜があって土地が使いにくいということで間口が狭い。
≫おうち建てるのが大変そうですね。
こういうところに。
≫おっしゃるとおり。
ですが、そこをうまく利用して暮らしてらっしゃるんです。
≫例えば、このおうちは地上3階建てになっているんです。
こちらが1階。
2階、さらに3階が。
≫正直ちょっと低い3階じゃないですか?そんなことない?≫そうなんです、低いんです。
しかもこちら、築95年なんですよ。
大正9年に建てられた建物なんですよ。
間口が狭いためにその時代に珍しい3階建てを作ったんです。
≫昔3階建てなんかそうないですね、そんなに。
≫くわばたさん気付かれましたけれどもそうなんですこの石段に合わせて作っているので独特なんですよ。
≫こちら、この石段に合わせてこの1階があるので…。
失礼します。
天井が低いんですよ。
≫夕輝君が大きいからと思ったけどやっぱり、すごい低いね。
夕輝君は身長は何センチですか?≫僕身長が176cmなんですが頭が当たりそうなんですよ。
≫そんな小さいドアがあるんだね。
≫そして、この家で生まれ育った小林早苗さんです。
≫よろしくお願いします。
どうぞ、あがってください。
≫ええな、おうちの中に夕輝君入ってきたらめっちゃラッキーやん…。
なかなかないわ。
低いな、天井。
≫分かりますか?中に入るとさらに低いんです。
ここ、僕のおでこというか鼻が当たる位置にあるんですよ。
≫早苗さんは不自由じゃないんですか?この低さ。
≫一応大丈夫ですがやっぱり大きい方はみんなぶつかっちゃいますね。
≫一番ぶつかるポイントは?≫やっぱり、ここでしょうかね。
≫こちら気をつけていきたいと思います。
せっかくなので座らせていただきます。
このコンパクトな感じが落ち着きますね。
≫狭い分、安心感がありますね。
≫あと、なんか秘密基地みたいな…。
あと、くわばたさんこの照明。
簡単に取り替えられますよ。
便利ですよね。
≫近すぎへん?ちょっとそこ、さすがに…。
≫台に乗らなくても。
暖房もすぐに…。
半地下みたいですのですぐ暖かくなりますし夏は涼しいですね。
≫あと暮らしやすい工夫もあるんですよ。
それがこちらになります。
キッチンに入りました。
こういう家具があるじゃないですか。
あえて、足を切って建物に合わせてぴったり収めてるんですよ。
≫合うサイズがなかなかないので小さくしてもらっています。
≫合うサイズがなかなかないと。
工夫しながらうまく生活しているんですね。
さらにこっちに行くと…。
≫階段なんですけど造った当時の大正時代からの階段がそのままあります。
≫だいぶ急ですよね。
≫だいぶ急ですね。
≫怖くないですか?≫小さいときからなので怖くはないんですけど大きな荷物なんかを運ぶときには外の石段を使って運びますね。
≫うまく、そうやって使ってるんですね。
小林さんにはこの建物をうまく利用して得をしたことが学生時代にあると。
≫そうですね。
若いころは1階も2階も出入りできますのでお友達が遊びに来て夜遅くなっちゃったときでも親に会わずにそっと帰れるという利点がありましたね。
≫それは、本当にお友達なんですか?≫お友達です。
≫男性のお友達なんでしょうけどね。
≫いえいえいえ…。
≫でも、ワクワクしますね。
≫くわばたさん!こちら再び石段外でございます。
今ね、大体240段ぐらいからの振り返った風景を見ていただいております。
≫すごいきれいですね。
お天気もいいですね。
今日は。
≫超ビューティーでございますね。
お客さんもたくさん通るこの石段に、実は秘密の石段があるんです。
こちらのお菓子屋さんの中で見せていただきます。
ごめんください。
お邪魔いたします。
今井さんです。
今日は家の中を見せていただきますので。
≫すごいですね。
温泉を見ないで人の家ばかり…。
≫しかも靴を持っていきます。
≫泥棒やん!≫すいません、奥様がいらっしゃいました。
失礼します。
「ひるブラ」でございます。
≫お母さん、映ってますよ!≫いつもは違うチャンネルなんですよね。
≫はい。
≫いつもはBSを見ています。
あまりじろじろと見ないように、いきますけどね。
この奥に階段があります。
下りていきます。
ここに扉があります。
ここを開けまして抜けますと裏に出ます。
ここに、秘密の階段が。
≫ちょっと、何これ。
ホンマに秘密の階段って感じ。
古い感じですね。
≫住民の方だけの隠し石段なんですね。
生活用の石段なんですよ。
しかもここは400年前からほぼ変わらない形で使われ続けているそうです。
≫ってことは、この階段をいろんな家庭の方が使うってことですか?≫そのとおりでございます。
ここは何軒かがこの斜面の中に何軒かありますけれども今は今井さん家から出てきましたが。
小林さん!≫はーい、こちらです。
≫さっきの小林さんの家もこれ、つながって…。
≫そうなんです。
つながってるんですよ。
≫小林さんも利用しているということなんです。
≫小林さんありがとうございました。
≫くわばたさん、しかもこの階段の裏には住民だけの楽しみが存在しています。
≫それがこちらになります。
分かりますかね…。
開けますよ、いいですか?住民だけの温泉があるんですよ。
屋敷湯。
≫どういうことですか?この辺に住んでる人たちだけで入れる温泉ってこと?みんなで入るんですか?≫みんな使えるっていうか数軒の住民が共同で内風呂を管理しているんですよ。
もちろん、伊香保の天然温泉24時間使い放題。
≫めっちゃいいじゃないですか。
昼も夜も。
これはいいな…。
≫どの家庭にもやっぱり欲しいですよねこういうのが。
≫いいですよ。
うちの家の近所も共同でこんなんあったらええけどまず無理ですもんね。
≫さらに、さらにこの屋敷にはもう1つ秘密の役割があるんですよ。
それがこちらに来てください。
奥をのぞいてください。
≫あれ、温泉が出てるんですか?チョロチョロと。
≫打たせ湯です。
くわばたさんさらにまだ秘密があるんですよ。
さらに先をのぞくと…。
≫これ向こう側にもあるってことですか?≫あっちが男湯。
こっちが女湯。
≫いやらしいわ…。
つながってるの?そこ。
≫つながっています。
いやらしいんじゃないですよ。
カメラさん来てください。
いやらしいためじゃないんですよ。
ちゃんと役割があるんですよ。
≫役割?なんのためにつなげなあかんの?≫なぜか脱衣所もつながっているんですよね。
≫藤崎さん、なんで女湯のほう行ってんの…。
≫すいません。
ちゃんと、小林さんに許可をいただいていますので。
このつながっている理由というのがありまして火事対策。
防火用の貯水槽になっているんです。
いざというときにはここにポンプを突っ込んで消火に使うためにつながっている。
つまり、つながっているとたっぷりお湯が使えるわけなんですよね。
≫2つ分のお湯を使えますもんね。
≫そうなんです。
一石二鳥の役割を果たしていると。
といいますのも、この伊香保温泉見ていただくとそうですが旅館やお店が、とにかくひしめき合っていますから昔は何度も大火に遭っているんですね。
からっ風も冬は火に大敵ですよね。
この石段街の情緒は一番に守るべき風景ということでお湯をいざというときには消火に使ったそうなんです。
≫くわばたさん!先ほどの生活用石段から路地に出てきました。
≫路地出ないでいいから私はさっきのところでお湯につかってほしかったんですよ…。
≫いやいや…。
そして、この狭い路地が今回、ポイントになります。
先ほどの貯水槽に加えてこの火事対策で新兵器いや、秘密兵器がこちらにあります。
分かりますか?≫これ消防車の割には小さくないですか?≫こちら、消防車なんですよ。
≫おもちゃみたい。
≫なんと、軽自動車タイプ。
コンパクトですよね。
≫こんなの初めて見た!ちっちゃい!≫小さいんですけど設備はばっちりなんですよ。
≫だって、夕輝君よりも背丈なくない?この車。
すごい低いよね。
≫3年前に全国で初めて伊香保に配備されたんです。
この狭い路地で活躍しているんですよ。
≫全国初めての配備ですからね。
しかも、さっき見ていた貯水槽。
いざというときには、お風呂からお湯をとってポンプで火を消そうというわけなんですね。
こちらは、これを管理していらっしゃる消防団分団長の清水さんに来ていただきました。
清水さん、伊香保温泉はこれで安心ですかね?≫この小さな消防車で狭い石段街を火災から守ります!≫力強いですね。
幸いにして、まだ出動する機会はないというのはまた、皆さんのおかげなんですよね。
≫そのほうがいいですよね。
≫そういうことです。
くわばたさん、さらにですねこの伊香保の街の風情を守る車もあるんです。
≫くわばたさん!どうですか?≫これ、次はなんですか?≫人力車風自動車です。
≫ややこしいな…。
人力車なのか自動車なのか…。
≫この狭い路地をスイスイ走れるんですよ。
≫おもしろいな。
≫これ、旅館が持っていまして予約すれば使うことができる。
これで石段がつらいという方もスイスイと街を見ることができます。
ありがとうございました。
もう1回風情のある石段を見ましょうよ。
≫ぜひ冬は温泉の季節でございますので。
お湯と石段を楽しんでください。
(新次郎)あの納屋頭何ていいますのや?2015/12/08(火) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「石段街を歩いてみれば…。〜群馬・伊香保温泉〜」[字]
群馬の名湯・伊香保温泉。石段の両脇に旅館や土産屋が建ち並ぶ。地元の人々は、石段を上手に活用しながら暮らしてきた。石段をテーマに伊香保温泉の魅力を再発見します!
詳細情報
番組内容
【ゲスト】夕輝壽太,【コメンテーター】くわばたりえ,【司会】藤崎弘士 〜群馬県伊香保温泉から中継〜
出演者
【ゲスト】夕輝壽太,【コメンテーター】くわばたりえ,【司会】藤崎弘士
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
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