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 ルービン元米財務長官は8日、メリーランド大学での講演で、中国の来年の成長率について「中国政府高官や米国の専門家らの話を総合すると、3~5%の成長になるだろう」との見方を示した。中国政府は来年以降も年平均6・5%以上の成長をめざすとしているが、疑問視する見方も多い。

 国際通貨基金(IMF)が、加盟国の出資額に応じて割り当てる仮想通貨に人民元を採用したことについては、「中国が採用に必死だったことに驚いた」と指摘。真の国際通貨になるためには、資本規制の自由化など「多くの課題が残っている」と話した。

 一方で、中国が持続的な成長に転換するための構造改革を進める過程では、短期的には混乱もあるとしながらも、「長期的にはうまくやれるだろう」との見方を示した。(ワシントン=五十嵐大介)