白い巨塔 #13【医療過誤で訴えられた財前教授…待ち受ける運命はいかに!?】 2015.12.10


(アナウンス)「財前教授の総回診です」
(よし江)ウチの人は死んだの。
財前先生に殺されたの!
(里見)君には外科医として今回のことを厳粛に受け止めてもらいたい。
(財前)僕はあくまでオペの前に転移の所見はなかったと考える。
(柳原)でも佐々木さんは死んじゃったんだよ。
(庸一)あいつを訴えよう。
親父の無念を晴らそう。
(岩田)医療訴訟を起こす遺族は捨て身の覚悟や。
細心の注意を払うて片づけないかん。
(関口)事務所閉めることになったんですよ。
(佃)証拠保全!?
(病院職員)弁護士が医療記録の開示を求めてるそうです。
佐々木庸平さんの診療記録は病院側に準備いただいてるんですよね?
(金井)証拠保全なんて初めてで…。
一体どうしたらいいんでしょうか?
(安西)訴えられることになるんでしょうか?君たちはそれでも医者か!なぜ訴えられねばならないんだ?不幸にして患者は亡くなったが治療は完ぺきだった。
訴訟になるわけがない。
ただし万一の面倒を避けるためにはそれなりの工夫がいる。
弁護士と裁判官にはカルテだけを見せなさい。
カルテだけ?CT画像などはいらぬ誤解を招くおそれがある。
柳原君。
担当医として君が責任を持って保管しなさい。
でももし見せろと要求されたら?そのときは佃君に任せればいい。
いいね?佃君。
お任せください。
うん。
(ノック)
(佃)お待たせしました。
第一外科の佃です。
(柳原)柳原です。
(勝田)大阪地裁裁判官の勝田です。
こちらは野村書記官こちらは弁護士の関口さんです。
亡くなった佐々木庸平さんに関しての医療記録を検証します。
こちらが証拠保全決定書です。
(佃)どうぞ。
これで全部ですか?
(佃)はい。
CTなど画像資料があるはずですが?げ…現在カルテしか見当たりませんでした。
画像資料が見当たらない?ないものはしかたが…。
書類に画像資料を用意しろという記載がなかったもので。
お捜しいただけませんかね?今は無理ですね。
患者の診療に支障が出ます。
(勝田)関口さん。
この申請内容ですと今日のところはカルテのみになりますね。
はあ。
分かりました。
カルテの原本は病院の公式な記録ですからこの部屋から一歩も持ち出さないでください。
ではコピー機をお借りできますか?コピーですか?お貸しする義務はあるんですか?義務はありませんが。
ではお断りします。
(勝田)どうします?関口さん。
カメラで記録しますか?ああいえ。
カメラを持ってきてないもんですから…。
(ため息)
(よし江)遅くなりました。
着手金の200万円です。
病院の支払いや葬儀の費用でなかなかまとまらなくてすいません。
(佐枝子)お預かりします。
あの関口先生をお待ちしてもよろしいでしょうか?どうぞ。
あっすいません。
今お茶を…。
あっどうぞお構いなく。
わたしたち引き受けていただいただけでそれだけで十分なんです。
浪速大学訴えるって聞くとみんな尻込みしてしまって。
わたしたち勝つことだけ考えてるわけじゃないのに…。
主人の無念と財前ていう医者の無責任さを訴えたいだけなのに。
すみません。
私はアルバイトですので訴訟に関してはお答えできないのですが…。
(よし江)あぁ。
(よし江)先生!
(関口)ああ佐々木さん。
おいででしたか。
あのじっとウチで待ってられなくて。
証拠保全には行ってきました。
ですが残念ながらめぼしい証拠は得られませんでした。
(関口)いやぁ浪速大学側のガードが固くて。
あのそれで裁判のほうは?そうですね今日の感じですと難しいかもしれませんね。
(よし江)お願いします。
主人間違いなくあの財前という医者の不注意で死んだんです。
あいつは肺炎だって言って最後まで相手にしてくれなかった。
でも親父はガンの転移で死んだんです。
誤診です。
うーん。
浪速大学側の関係者が証言に立ってそう言ってくれるといいんですけどね。
お願いします。
まあ何かほかに手はないかもう少し考えてみましょう。
(よし江)お願いします。
お騒がせいたしましたが何の問題もありませんでした。
弁護士も勝ち目がないと思ったのでしょう。
ろくにカルテを検証することなく帰ったそうです。
(鵜飼)いくら君が大丈夫と言っても遺族が納得していなければ油断できんよ。
どうしても訴えるというなら受けて立つ覚悟でおります。
負けるはずがありませんから。
受けて立たれては困るんだよ財前君。
君が正しいか遺族の訴えが正しいかはこの際問題ではない。
弁護士に乗り込まれるような事態になったことが問題なんだ。
極論を言えば君が取り返しのつかない誤診をしたとしても遺族が納得していればかまわんのだよ。
もしマスコミに出るようなことになったら大変なことになるのは君は分かってるだろう?いやですが…。
(ノック)
(鵜飼)どうぞ。
(里見)失礼します。
(鵜飼)こっちへ来なさい。
君が初診で診た佐々木庸平という患者のことだ。
財前教授の話を聞いた限りではこちらに落ち度はないということだが君は何か意見はあるかね?財前教授のオペは完ぺきでした。
しかし術前に肺に転移の可能性があったことを我々がもっと慎重に検討すれば結果は違っていたのではないかと思っています。
だから佐々木庸平の葬式に行ったのかね?医師が患者の葬式に行くなど軽率だよ里見君。
わたしは一人の人間として見送りたいと…。
医師に私人の瞬間などないよ。
君が病院で患者を診ようが安酒場で酒を飲もうが医師なんだ。
君が葬式に行けば先方は浪速大の助教授が来たと考える。
橘賞まで取った学者が甘いことを言ってはいかんよ。
明日朝いちで事故調査会議を開く。
弁護士を同席させて事実の確認および整理を行うから里見君も協力するように。
いいね。
事故調査会議ですか?裁判に持ち込まれるのは何としても避けなければならない。
いいかね財前君。
君はさっき負けるはずはないと言ったが裁判に勝つことは病院にとって何の名誉にもならんのだよ。
はい。
君たちは二人とも生き方も考え方も全く違うがどこか似てるところがあるね。
まぁとにかく後のことは頼んだよ。
(テーマソング)〜
(財前)順調ですね。
来週には退院できますよ。
(患者)先生。
胸が苦しいんですけど。
大丈夫です。
わたしの診断に間違いはありません。
(庸平)先生。
肺の転移見落としてはるんちゃいますか?何を言うんだ。
わたしは世界一の外科医だぞ!
(財前)うーん!
(杏子)キャッ!痛〜い!ちょっと〜!どうしたの?もうこんなに汗かいちゃって。
あっ何か悪いことしてるでしょう?
(杏子)もう行くの?
(財前)朝から会議があるんだ。
寝てていいよ。
(あくび)
(杏子)言われなくても寝るけど何かあったの?いや教授になるといろいろと忙しいんだ。
(杏子)ふ〜ん。
(杏子)あなた!あなた!あなたが載ってる!あっ。
ああこの間取材を受けたヤツだ。
ふ〜ん。
ねえあなたもっといっぱい仕事してね。
もっともっと有名になってよね。
あっ…。
(鵜飼)紹介しよう。
僕の同窓で日本弁護士協会の副会長を務める河野先生と先生の事務所で最も将来を嘱望されている国平先生だ。
(河野)まあ先生方。
心配なさらなくても結構ですよ。
多くの医療事故が起こっている中では大して難しいケースではありません。
ただ病院というところは一度信用をなくすと回復するまでに下手をすると何十年もかかります。
まっそういった深刻な危機を避けるためにも今この段階で完ぺきな対処をする必要があります。
それじゃ。
(国平)まず初めに皆さんにお尋ねしたいことがあります。
わたしはたった今までどんなネクタイをしていたでしょうか?お答えください。
安西先生。
はっはい。
ああ覚えてません。
佃先生。
黄色のチェックだったような…。
金井先生は?
(金井)グレーの縞じゃないでしょうか?柳原先生。
僕は…。
(国平)結構です。
いいですか?今のことでお分かりのように人間の記憶というのは非常にあいまいです。
ですから亡くなった患者さんに対する皆さんの見解もおそらくはさまざまでしょう。
しかしそれではいけません。
病院として事実を追及し整理する必要があります。
これから一つ一つ整理していきますので皆さんご自分で事実関係を確認の上記録を取ってください。
(国平)遺族側の主張は恐らく二つ。
まず肺にガンの転移があったことを見落としてオペを行ったこと。
そしてオペの後ガン性リンパ管症を術後肺炎と誤診して適切な治療を行わなかったこと。
この点に関してどう思われますか?執刀医として申し上げます。
オペの前に転移の所見は見られませんでした。
ですからオペを行いましたし術後の容体変化を肺炎と見なしたのも時間的経過から見ればごく妥当な診断と考えます。
担当医の柳原先生も同じ診断だったんですか?ぼっ僕は…。
(里見)柳原君。
正直に言いなさい。
正直にとは?肺のCTにはわずかですが影がありました。
財前先生はそれを転移ではなく炎症性変化と判断しましたがわたしも柳原先生も肺転移の懸念があると考え財前先生に胸腔鏡検査を提案しました。
柳原先生。
間違いはありませんか?どっどうだったかな。
《念のため胸腔鏡で肺の組織検査をしてもらったほうがいいのではないでしょうか》
(財前)《いいか柳原。
これは転移ではない》わたしはそんな話は知りません。
(安西)わたしも。
僕も検査を勧められた覚えはありません。
転移の可能性は非常に少なかったので早期のガン切除を優先しました。
じゃどなたも検査を主張しなかったということですね。
ではこの事実と食い違いのないようにカルテの記載を整理してください。
カルテを書き直す…?事実の整理です。
皆さんも間違いのないよう「検査を主張した事実はなかった。
転移の可能性を疑った者はいなかった」ときちんと記憶を整理してください。
(国平)里見先生。
大丈夫ですか?事実は間違いなく確認しておいていただきたいんですが。
これは事実の確認ではありません。
改ざんです。
協力してくれないか?里見君。
君がまたご立派に正義感を貫くと僕は誤解される恐れがあるんだ。
(里見)誤解?ああ誤解だよ。
僕は誤診などしていないからね。
君が正しいと言うならこそこそ裏工作などせずにすべての事実を公開しお互いが納得いくまで話し合えばいいじゃないか。
相手はいきなり裁判を吹っかけてくるような連中だぞ。
まともに話し合いができないからこういう形を取るんじゃないか。
(鵜飼)大人になりなさい里見君。
これはね大学全体の問題なんだよ。
君だって訴訟に巻き込まれればせっかく波に乗り始めた研究に支障が出るよ。
自分の研究のために事実を曲げるわけにはいきません。
(財前)逃げるつもりか?
(財前)教授である僕は誤診を起こしたなどと言われたら大学の信用は地に落ちる。
医師や職員は診療がやりにくくなる。
結果として患者の不利益にもなる。
(財前)それほどの損失の代わりに得られるのは君の自己満足だけだ。
組織の一員としてあまりに無責任じゃないか。
無責任?ああ無責任だよ。
君は大学という組織にいるから医師として成果を上げられたんだ。
だったら医師として責任を果たすべきじゃないか。
医師として責任を果たすということは大学を守るということなのか?
(鵜飼)無論そうだよ里見君。
我らが浪速大学医学部は多くの患者を救い多くの医学者を育ててきた。
その実績を無にするのかね?わたしは医師の責任はもっと別のところにあると思っています。
(ドアの閉まる音)続けましょう。
どこの組織にも一人や二人は無責任な人間がいるものです。
終わりました。
(関口)ああご苦労さん。
今日までの約束だったよね。
はいこれアルバイト代。
えっ。
うんどうしたの?このお金佐々木さんの着手金。
どんなお金だって金は金でしょう。
1万円は1万円だし200万は200万だ。
僕は弁護士の正規の報酬として着手金を受け取った。
君もアルバイトの報酬を受け取ってください。
はい。
(佐枝子)あの伺ってもよろしいですか?
(関口)どうぞ。
どうして佐々木さんの依頼を引き受けられたのですか?事務所を畳んでご実家へ帰られるのではないのですか?事務所畳んだって弁護士は弁護士だよ。
田舎帰っても佐々木さんの訴訟は続けられるしね。
本当のこと言うとねお察しのとおり。
借金返済するための小金が必要だったんだ。
じゃあ佐々木さんの裁判は…。
こういうケースはさ一発逆転できるような新証拠が出てこない限り絶対勝てないんだ。
(関口)まっそれを分かってもらうのが今回の仕事かな。
働くってそういうことだから。
お世話になりました。
(信平)200万!ホンマにそんな払うたんか?着手金払わないと動いてもらえないんで。
義姉さん。
悪徳弁護士にぼられとんやないですか!
(庸一)そんな言い方しないでくれよ。
これでもやっと引き受けてくれる人見つけたんだからさ。
(信平)そんな金あるんやったら従業員にちょっとでも払たるべきとちゃいますか?店いつ再開するや分からんような宙ぶらりんではな皆困んねん。
(庸一)責めるなよ!こうなったのはあの財前て医者のせいじゃないかよ!
(信平)そやからていつまでも泣いとくんか?死んだもんは死んだもんとして生きてるもんは生きていかなあかんねん!そんなふうには割り切れねえよ!親父は殺されたんだぞ!もうやめて庸一!店のことも裁判のこともちゃんと答え出しますから。
お父ちゃんと相談して答え出しますから。
(関口)はい関口です。
ああ。
はいはいどうも。
コピー機のリース代ですよね?ええ大丈夫です。
今日中にお支払いしますんで…。
あのすいません。
ちょっと待ってもらえませんかね?はいこちらから改めて連絡しますんで。
はい…はい。
〜〜
(財前)「転移の所見なし」だったんじゃなかったか?おい。
(修正液を振る音)事実関係の確認をしたばかりだろう。
(佃)そうだ。
事実関係に食い違いが出ないためにやってるだけだからな。
はい。
(修正液を振る音)〜〜
(ノック)はい。
失礼いたします。
どうしたの?
(佐枝子)やはりこのお金はお返しします。
(佐枝子)わたしどうしてもこのお金に見合う仕事をしたとは思えませんので。
そう。
用事済んだんなら帰ってくれないかな。
ここもう閉めるから。
あの。
(佐枝子)関口さんはこれでいいのですか?何が?
(佐枝子)佐々木さんは関口さんが裁判を起こして世間に誤診を訴えることを望んでいます。
もしその気がないなら着手金を受け取るのはおかしいのではないでしょうか?関口さんのやっていることは佐々木さんを悲しませることだと思います。
君にそこまで言われる筋合いないよ。
(佐枝子)これまで黙っていてすみませんでした。
わたしの父は昨年まで浪速大学の第一外科の教授をしておりました。
何だって。
財前先生のことも存じ上げております。
父のいた大学が訴えられるということに驚いてとても言えませんでした。
でも佐々木さんの話を聞いてるうちにこれはきちんと話し合わなくてはならない出来事だと思いました。
(関口)それで同情して遺族の味方に付く気になったってわけだ。
関口さんわたしに医者は最低だと言いましたよね?言ったよ。
多くの医者を見て知った真実だ。
でもこのまま佐々木さんと誠実に向き合わないつもりなら弁護士も同じだと思います。
関口さんも最低です。
(よし江)断る?そんな…。
どうしてですか?提訴できるだけの証拠がないんです。
(よし江)お願いします先生。
どうしても…どうしても財前という医者を訴えたいんです。
今回のケースは輸血や手術の失敗といった明らかな医療ミスではなく医師の診断能力にかかわるものです。
たとえ裁判に持ち込めても勝てる可能性が極めて少ないんです。
(よし江)財前という医者は教授です。
名医って言われてます。
能力があるのにちゃんと診てくれなかったのは明らかに医療ミスです。
負けると分かっている裁判を進めるのは依頼人の利益に反しますので。
(よし江)ウチの人は「あきらめたらあかん」ていうのが口癖でした。
店が傾きかけたときも「あきらめたらあかんあきらめたらあかん」てそこ座ってタイガース応援しながらビール飲んで言ってました。
ここであきらめたらきっと同じような思いする人が出てくると思います。
負けてもいいんです。
財前ていう医者がどんなにひどい人間かっていうことを世間に知らせたいんです。
お気持ちは分かります。
ですが裁判に負けるというのは想像されているよりはるかに悲惨なものです。
たとえわずかでも勝てるという可能性がなければ裁判を闘えるものではありません。
本当に勝てる見込みはないのでしょうか?里見先生。
(里見)驚きました。
あなたがあちらの弁護士さんのところで働いていらっしゃるとは。
僕も驚きました。
どうして浪速大学の先生がこちらに?何か力になれることはないかと思いまして。
はぁ。
それでわざわざ遺族に会いに来られたんですか?佐々木庸平さんを最初に外来で診たのはわたしなのです。
財前教授に手術を頼んだのもわたしです。
転移の可能性に気づきながら検査を行うよう説得できなかったのもわたしです。
なるほど。
ご自分は転移に気づいていた。
検査も勧めた。
そうおっしゃりたいわけですか?申し開きをするつもりはありません。
またどんな言い訳も許されるものではありません。
佐々木さんは亡くなってしまったのですから。
今言われたことを法廷で証言していただければ少なくとも遺族は救われますよ。
遺族は何より真実が知りたいんです。
なぜ家族が死ななければならなかったのか。
分かりました。
証言しましょう。
〜〜
(財前)もしもしお母ちゃんか?
(きぬ)ああ五郎。
元気にしてたかい?教授になったら大阪へ呼んでやるって言ってたのにろくに連絡もしないで悪かったな。
(きぬ)いいんだよ。
いいんだよ。
フフフ。
お前が元気にしててくれればもうそれだけでいいんだから。
学会に招へいされて海外へ行ってたんだ。
へえ!まあそれは立派だねえ。
(財前)いややっぱり世界は広いよ。
はぁ…。
五郎。
上ばっかり見てちゃいけないよ。
上れば上るほどつまずいたときのケガは大きいもんだからね。
フッフフ。
下を見たら余計に危ないじゃないか。
上るときは一気に上らないと。
(財前)まあ心配するなよ。
落ち着いたら今度こそ必ず大阪へ呼んでやるから。
じゃあな。
かなり進行している胃ガンのため腫瘍が膵臓に達している可能性が高い。
その場合オペを拡大し膵頭十二指腸切除を行う。
(一同)はい。
(金井)あの高齢で糖尿病も合併してるならバイパス手術にとどめて術後の化学療法に期待したほうが…。
フフッ。
ガンの根治を目指すならオペしかない。
(財前)いいか。
いたずらにリスクを考えるあまり外科医は果敢な挑戦ができない時代になりつつある。
それにより救えるはずの患者が救えなくなってきていることは事実だ。
我々浪速大第一外科は患者を救うため常に積極的な治療に向き合っていきたい。
(一同)はい。
(看護師)財前教授。
裁判所がまた証拠保全に来たそうです。
分かった。
柳原。
立ち会え。
はい。
柳原だけで大丈夫でしょうか?君は第二助手だろ。
オペを優先しろ。
大丈夫だ。
万全の対策をしてある。
(ノック)
(関口)今日はカルテだけではなくすべての診療記録を見せていただきます。
えっそれは…。
こちらが決定書です。
外来および入院記録各種検査記録画像の診断結果病理報告など本件の診療過程で作成された医療記録の開示を求める。
よろしいですね?でもあの現在大事なオペの最中で…。
(勝田)ご用意ください。
決定が出ていますので拒否はできません。
どうぞ。
いつまででもお待ちいたしますので。
(財前)これより幽門前庭部領域の進行胃ガンに対する切除術を行う。
メス。
(看護師)はい。
(金井)コッヘル。
(看護師)はい。
(佃)ガーゼ。

(財前)やはり膵頭部に直接浸潤しているな。
膵頭十二指腸切除に変更する。
(一同)はい。
(財前)ケリー。
(看護師)はい。
(佃)ライト直して。
(看護師)はい。
〜はい大きく吸って。
はい吐いて。
(財前)小児用腸鉗子。
(看護師)はい。
(金井)よし。
標本出るぞ。
(安西)はい。

(金井)吸引カバー。
(看護師)はい。

(カメラのシャッター音)〜
(杏子)あなた…。
あなた!〜〜
(ケイ子)五郎ちゃん。
(三知代)あなた。
(ドアチャイム)
(国平)朝早くからすいません。
先生にお願いしたいことがあるんですが…。
(破る音)
(破る音)『アメイジング・グレイス』〜〜〜〜2015/12/10(木) 14:55〜15:50
関西テレビ1
白い巨塔 #13[再][字]【医療過誤で訴えられた財前教授…待ち受ける運命はいかに!?】

「カルテ改ざん」

詳細情報
番組内容
 関口弁護士(上川隆也)は、財前(唐沢寿明)の手術にからんで夫を亡くした佐々木よし江(かたせ梨乃)の依頼を受け、浪速大病院に乗り込んだ。だが、周到な準備により思うような証拠が得られない。病院側は、さらに国平弁護士(及川光博)らの指示で意思統一、カルテ書き換えなどを進めた。関口は裁判をあきらめかけたが・・・。
出演者
唐沢寿明 
江口洋介 
黒木瞳 
矢田亜希子 
水野真紀 
沢村一樹 
片岡孝太郎 
伊武雅刀 
若村麻由美 
西田尚美 
野川由美子 
池内淳子 
かたせ梨乃 
伊藤英明 
石坂浩二 
西田敏行ほか
原作・脚本
【原作】
山崎豊子

【脚本】
井上由美子
監督・演出
【企画】
和田行

【プロデューサー】
高橋萬彦 
川上一夫

【演出】
西谷弘 
河野圭太 
村上正典

【音楽】
加古隆

【主題歌】
「アメイジング・グレイス」ヘイリー

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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