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【経済インサイド】
長期低迷の国内オートバイ市場に活況の兆し? 漫画、アニメ、アプリで若者にもじわり浸透…
かつて全日本選手権「GP250cc」で年間チャンピオンを獲得した宮城さんは、「昔は速く走るのが格好良かったが、上手なライダーがすてきな時代になった」と語る。今年の講座は全3回ともにほぼ満員で、平成28年は他地域での開催も検討する。
講座の盛況を裏付けるように、国内のバイク市場は中高年齢層が支える構図が鮮明になっている。日本自動車工業会によると、25年度の新車購入者の平均年齢は51.0歳。17年度は42.7歳だったので、ほぼ同じ世代が主な購買層として推移している。
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背景には昭和57年に全国高等学校PTA連合会が決議したことで全国に広がった「三ない運動」がある。バイクを危険な乗り物として「買わせない」「運転させない」「免許を取らせない」を掲げ、若者をバイク市場から遠ざけた。最近は安全運転教育の重視に転換しているが、運動を高校時代に経験した親世代の影響で「若年層にもマイナスイメージが残っている」(業界関係者)
その結果、平成26年の国内市場は44万9628台と10年間で4割縮小。ピークの326万9872台(昭和57年)からは10分の1程度まで縮小しており、各社は「クルマ以上に若者離れが顕著だ」(大手幹部)と不安を募らせる。
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