Updated: Tokyo  2015/12/11 00:05  |  New York  2015/12/10 10:05  |  London  2015/12/10 15:05
 

米利上げ前夜、債券トレーダーらが最も安全と考える避難先は

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    (ブルームバーグ):米金融当局の利上げ開始が近づいている。ほぼゼロの政策金利が来週にも引き上げられることを見込み、債券トレーダーらは神経質になっている。

たいていの投資家は危険を冒す気はない。できる限り安全で流動性の高い資産へと資金を移すか、米国の金融システムから距離を置こうとしている。

イーグル・アセット・マネジメントのジェームズ・キャンプ氏は米国債を買い、社債などのクレジット商品を減らしている。ノーザン・トラストの短期債担当ディレクター、ピーター・イ氏は現金を増やし、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)の短期戦略責任者、ジェローム・シュナイダー氏は米ドル以外の通貨建ての債券などで分散投資を図る。皆が流動性を重視していることを示し、米ドル建てマネー・マーケット・ファンドの資産の平均残存期間は2006年以来の短さとなった。

イーグル・アセットの債券担当ディレクターのキャンプ氏は「様子見で構わない。リスク市場がどう反応するか見極めた方がいい。米国債は最高だ」と話した。

利上げを控えていても、投資家は米国債に対して13年以降では最も強気だ。7日発表のJPモルガン・チェースの顧客調査が示した。ウォール街は連邦公開市場委員会(FOMC)が16日にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ0.25-0.5%のレンジに設定すると予想している。

キャンプ氏は米国債の保有をここ半年で20%増やした。イ氏は運用する短期ファンドの現金および満期まで5日以内の証券の比率を過去数年のレベルを最大15%上回る水準まで引き上げた。

原題:On Eve of Fed’s Next Great Experiment, Bond Traders Seek Shelter(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Liz Capo McCormick emccormick7@bloomberg.net;ニューヨーク Alexandra Scaggs ascaggs@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Boris Korby bkorby1@bloomberg.net

更新日時: 2015/12/10 18:43 JST

 
 
 
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