タオルで作るから手触りが良くてぬれた物を入れても安心です。
簡単なので是非チャレンジしてみて下さい!
(テーマ音楽)
(高橋)いよいよ年の瀬。
おせちを手作りしませんか?でも年に一度の事ですから失敗は嫌ですよね。
おなじみの王道おせちを誰でも失敗せずに作れる「イロハ」。
料亭主人が楽しく指南します。
今日は「口取り」。
「えびのつや煮」「栗きんとん」「ぶりの照り焼き」「紅白なます」の4品です。
今回は口取りを教えて頂きますがそもそも口取りって…。
口取りっていうのはお客様がおいでになった時のおもてなしの一品というね何となくお正月らしいそんな色鮮やかに召し上がって頂くようなそんなお料理を今日は紹介したいと思います。
まずは金色に商売繁盛への願いを込めて頂く「栗きんとん」から。
失敗せずに作る「イロハ」田村さん早速お願いします。
イロハの「イ」。
イロハの「ロ」。
イロハの「ハ」。
さあ今回もユニークな「イロハ」で始まりました。
その意味にご注目下さい。
お願いします。
さつまいもですね。
さつまいも一番最初にこの両サイドちょっと切ります。
こういうふうに。
この切り口ちょっと見て頂けますか。
ほらほら。
もう既にこの白いアクが浮き上がってるでしょ。
これがだんだんだんだん黒くなってくるんですよ。
この黒くなってきたものが中に入ると黄色い輝きがなくなります。
ですから…かなり厚くむいていくんですね。
こういうふうに厚くむいてね。
大胆に。
大胆素敵っていう感じでね。
(笑い声)お水の中つけときます。
さあその次くちなしの実ね。
くちなしの実をこうやってガーゼで包みます。
それでこっち側もこうやって結びます。
結んで結んで。
これをね一回…。
(たたく音)たたくと。
そしたらねこれまだ黄色くないですよね。
ちょっと白っぽい感じ。
ですからアクを抜きましてこれをお鍋にこう入れていきます。
今度ゆでるっていう作業をします。
お水を入れます。
先ほどのくちなし。
これを割ってあったやつをこうやって入れていくとどういう状態になるかというとだんだんだんだんこうやって黄色い色。
濃い黄色の色が出てきますね。
これを…こんな感じですね。
うわっ。
かなりオレンジ色にも近い。
そうそうそうそう。
これくちなしのさっきのこれです。
これを取り外しましてお湯はもう今日は要らないのでこれごとザー。
さっと水で洗うんですね。
洗います。
もうこの時に煮崩れさせていいんです。
そしてこの煮崩れした色のついたものを入れますね。
そしたらここにお砂糖を入れます。
そして潰していきますよ。
もうお鍋の中で。
そう。
火にかけながらですか?そうそうそう。
そうするとねさつまいものあんが出来ます。
これをですねず〜っとこうやって練っていくんです。
いいですか?これをですねこう少し崩していってそれでここまできましたら今度は粗熱を取っていきます。
空気が入るでしょう?そうすると粗熱が取れますから。
こうやって粗熱を取って。
いきますね。
は〜い。
はい。
それでは。
(ミキサーの音)だんだんだんだんあんになってきましたね。
くりの甘露煮のみつがあります。
それとみりんと合わせたものが今ここで熱せられていますので。
このただ砂糖だけではないよくりの香りのするみつとそれからみりんの品のいい甘さそれが一緒になってこのみつが出来ます。
それでお鍋のまわりにだんだん焦げてきますから焦げてしまわないようにこういうふうにこう。
拭きながら。
拭きながら。
こうなっちゃいます。
ほんとですね黒ずんで。
慣れない人は火から外してこうやってやって下さい。
その方が安心ですね。
これも大事な事ですよ。
このぐらい。
大体こんな感じですね。
かなり大きいですね泡が。
そうそうそう。
このぐらいになったらこのあんを入れていきます。
火から外したところに。
何となくただの黄色って感じじゃないですか。
これがねこのみつを一緒に練り込む事によって黄金色に光ってくるんですよ。
いいですか?どんどんつやつやに。
つややかに輝いてきますね。
さっきのあんの色とちょっと変わってきたでしょ。
粘りが出てきましたよね。
ほら。
こういうふうにこうなった時に下の鍋底が見える。
最初は見えなかったけどこういうふうにやると鍋底が見えるじゃない。
見えてき始めたらくり入れます。
そこで投入ですね。
くりが温まる程度でいいです。
ここで投入。
くりを崩さないの。
くりを崩さないように優しく優しく。
気を遣いながら。
ほ〜らこんなにつややかになりました。
おいしそうだこと。
う〜ん。
お正月の食卓が明るく華やぐ…「イロハ」を守ればみんなが喜ぶ金色の極上「栗きんとん」が作れますよ。
さつまいもは皮を厚くむいて色よく。
砂糖甘露煮のみつみりんでぜいたくな甘さに。
焦げやすいのでご注意を。
続いては「えびのつや煮」。
えびのように腰が曲がるまで長生きできますようにと願いを込めて。
果たして失敗しない「イロハ」とは?イロハの「イ」。
イロハの「ロ」。
イロハの「ハ」。
またしても田村さんらしいユニークな「イロハ」。
でももちろんちゃんとした意味があるんです。
じゃあえびちゃんのですね…。
特に冷凍のえびなんかは有頭だとこの背わたが抜けにくいので気を付けて頂きたいんですが。
背わたを抜きましたら…「イヤよ塩水酢水が好きよ」っていうぐらいでね。
イロハの「イ」。
お酢をお水の中にこう入れるんですよ。
えびだけじゃなくて何でもいいんですよ。
魚でも何でもそうなんですけどこうやってやる事によって雑菌が取れるのとぬめりが取れるのね。
これで非常にきれいになりましたので。
今度はゆでます。
塩を入れたお湯ですね。
そして先ほどのえびちゃんを入れていきます。
きれいにぬめり汚れを取りましたね。
必ず沸いたところに入れないと色は出ないですからね。
これはつや煮をするための下ごしらえですけども。
塩入れて沸いてえびがこう浮いてきたら火が入ってるよっていう事。
きちっと中に火を通して。
そのためのゆでるそういう工程ですよね。
浮いてきましたよね。
そうですね。
浮いてきましたのでこれでもうOKですね。
そして冷ます時にお布巾をぬらして上からこうかける。
ぬれ布巾を上にかける。
そうすると湯気と一緒に表面が乾いてしまいますのでこれをする事によってえびの水分が逃げない。
だからふわっとあがりますから。
しっとりさせてですねそれからむいていきます。
今度これをですねこのみつで。
みりんが中心になりまして。
「ロマンチックに甘いみつ」をつるっとこう表面に。
これも焦げやすいですからね。
気を付けて下さい。
このぐらいになったらいい。
「早くからめてしっとりと」。
ここでみつがいっぱいあってグツグツグツグツ煮ちゃうとどんどんどんどんこの身がせっかく柔らかいのにかたくなってしまいますから。
それからこういう焦げねなるべく無いようにこうして。
こうやってみつをからめてロマンチックに彩りよく作って頂くといいと思います。
どうです?この鮮やかな色。
「えびのつや煮」の出来上がりです。
お正月にぴったり。
見るからにおめでたい一品ですよね。
えびは酢水で洗うのがお勧め。
塩ゆでして皮をむき手早くみつをからめます。
えびのピンク色としっとりした食感を生かしましょう。
お次は「ぶりの照り焼き」。
成長すると「いなだ」「わらさ」「ぶり」と呼び名が変わる事から立身出世を願って。
失敗しない「イロハ」とは?イロハの「イ」。
イロハの「ロ」。
イロハの「ハ」。
「薄化粧」に「肌つや」とは一体どんな意味なんでしょう?例えばですねこういうふうにしてですねこういうふうに。
うわ〜結構細かく。
2mmぐらいですか?幅。
2mmぐらいの幅にねこう入れるでしょ。
斜めに今切り込みを。
入れて。
今度こっち側からこういうふうにね。
格子状にするんですね。
ふだん切り身で手に入れる事が多いと思うんですけどもその場合どうしたらいいんでしょうか?こういうふうに売ってるとします。
そしたらこれなかなかこういうふうに切れないのでこうやって斜めにこうやって。
寝かせながら。
こうやって。
見えてますか?斜めで十分ですか?そうです。
薄く塩あてる。
バットに今塩を薄く振りましたね。
こちらもこうやってシュシュシュ…。
両面に。
これで少しおきます。
少しおくと中にしっとりと。
こうしていきますのでちょっと待って下さい。
もうほんの少しですけどねちょっと魚の水分がこう出てきますよね。
そうしましたらこれを一度ペーパータオルで拭いて。
しっかり水分を取って。
水分取って。
これはね小麦粉。
小麦粉を今ハケで。
薄化粧が大事。
薄い事が大事なんですか?厚化粧はだって嫌でしょ?薄化粧でやっぱりさこうするっていう事は粉が厚くくっついてるとベタベタし過ぎちゃって今度は南蛮漬けみたいになっちゃうでしょ。
だから薄くしてなおかつ照りを出すっていうそういう効果がありますからね。
それで油をちょっとひきます。
こういう加工してあるフライパンだったらあまり油をひかなくてもいいんですが少々。
イロハの「ロ」。
こうやってね皮だけ焼いちゃうの。
おお〜っ。
手で押さえながら。
そう。
何でかっていうと足で押さえると汚いじゃないですか。
もちろんそうですね確かに。
こうちょっと動かしながらさ。
そうするとぶりの脂も出てきますからね。
そうするとねこの皮を焼く事によってパリッとなります。
これがねおいしさのまた一つのポイントですよ。
そしたら今度は表になる方を先に焼きます。
表から。
もう皮が焼けてますでしょ。
皮が焼けてる。
格子にこういふうに切り目が入ってるので縮まない。
表面は薄化粧しているので焼き色がつきやすい。
それで次に合わせるたれを作っていきたいと思います。
たれはですねみりんとおしょうゆと…。
お砂糖ですね。
お酒。
合わせときます。
合わせた時によく見ると…。
どうでしょうね。
このぐらいいいですね。
このぐらい。
こんな感じ。
このぐらいがちょうどいいですよね。
よいしょよいしょよいしょ。
そしたら一度冷まします。
冷ます。
布巾にあてて。
でないとこのたれがジュジュジュジュジュジュジュジュジュとはじいちゃう。
やけどしちゃうといけないので。
随分出ましたね。
ぶりから。
そしたらこのたれを入れてきます。
そしてもう一度火にかけます。
イロハの「ハ」ですね。
保湿ですか?こうやってたれを煮詰めながら保湿かけてくわけです。
ほんとだつややかですね。
ほら〜。
きれいに焼き上がりました。
冷めてもこのつや。
「イロハ」にはちゃんと意味があるんですね。
ぶりは小麦粉を薄くまぶし切り目を入れた皮から先に焼きましょう。
たれを回しかけながら焼くとパサつかずつややかに仕上がりますよ。
さあ最後はおせちの定番「紅白なます」です。
大根とにんじんの色がおめでたいですよね。
失敗しない「イロハ」田村さんお願いします。
イロハの「イ」。
イロハの「ロ」。
イロハの「ハ」。
田村さんも思わず力が入る「なます切り」。
一体どんな切り方なんでしょう?例えばこうやって切るでしょ大根をね。
そうするとねこれ繊維に逆らって繊維をこういうふうに切ってるので。
繊維に垂直な感じですか。
これは折れちゃうんですよこういうふうにポキッて。
繊維が短いから。
今度は長くするとかたい繊維の残った千六本が出来るんですよね。
折れない。
折れない。
なので斜めに切っていくんですよこういうふうに。
ああこれがイロハの「ハ」。
「ハ」からきましたね今回。
なます切り。
これね辞書にも載ってますけど。
こうやって斜めに切って千六本にする。
へえ〜。
そうするとこっちみたいにバラバラにならずそれから繊維が残らずなおかつ柔らかく食べられるという事ですね。
これにお塩まぶします。
まぶしていきます。
大事な事はねお塩をまぶす事によって脱水状態が起こりますよね。
脱水状態って何かっていうとお塩が中にず〜っと入っていってお塩が穴をあけてくれるわけ。
これが…イロハの「ロ」。
しないでそのままお酢の中につけると穴があいていないのでお酢の入る道が無いわけですね。
ですから必ず塩するっていう事。
野菜も魚も何でもそうですね。
酢でするという時は必ずお塩をまぶすという事が大事です。
先ほどのですねこれギュッギュッギュッともんだんですけどこんなにほら。
しんなりしましたね水分出て。
これをですね塩が入ってるのでまだしょっぱいんですよ。
そして取りましたらですねこれを布巾でこうやって絞るの。
余分な水分を。
見てこれ。
ほら。
これをちょっと洗います。
お水で洗う一度。
お水でね。
いろんな方向からギュッギュッと押しながら。
こうやって。
こうちょっとギューッとやって食べてみて塩けがこれは多少残ってるぐらいがおいしいんですね。
こんな感じで。
平行な台を使って。
体体重を使いながら。
そうするとさっきあんなにいっぱいあった量の大根がこんななっちゃう。
ほんとにかさが減りました。
これでねほらどうでしょう?大根1本分ですよね。
そうです。
大体「5:1」ぐらいの割合。
イロハの「イ」。
5:1。
ねっ。
そうするとちょうどよく美しい紅白になるんですね。
味付けはだしで割ったまろやかな甘酢。
にんじんもなます切りにし塩まぶしで水分を抜いてから加えます。
柚子で香りをプラスしたら冷蔵庫で冷やしながら味をなじませます。
ごちそうの箸休めにうれしい「紅白なます」。
やわらかな酸味と歯ざわりが心地よい一品です。
大根とにんじんは「5:1」。
繊維を斜めに切るなます切りと水分を抜く塩まぶしが失敗しないポイントですよ。
今回は口取り4品教えて頂きましたけれどもどれもパーッと華やぐ品々でしたね。
やっぱり正月にはね赤とか黄色とかそういうのってのはとっても大事な色ですから是非忘れないで入れて頂きたいと思いますけどね。
どうもありがとうございました。
(テーマ音楽)2015/12/09(水) 11:00〜11:25
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きょうの料理 王道おせち 失敗なしのイロハ「口取り」[字]
料亭主人の田村隆さんが、伝統のおせちを失敗せず作るコツをイロハで語呂よく解説する。2日めは「栗(くり)きんとん」「えびのつや煮」「ぶりの照り焼き」「紅白なます」
詳細情報
番組内容
「栗(くり)きんとん」を失敗しないイロハのイは「意を決して厚くむけ!」あんになるさつまいもは皮付近に色を悪くするアクが多いので思い切って厚くむく。ロは「老若男女がとりこの甘さ」。砂糖だけではなく、みりん、栗の甘露煮のみつを合わせぜいたくな甘さに。ハは「入らぬように!みつの焦げ」。鍋肌についたみつの焦げが入らぬ様、固く絞ったぬれ布巾で拭きとる。他に「えびのつや煮」「ぶりの照り焼き」「紅白なます」も。
出演者
【講師】日本料理店店主…田村隆,【司会】高橋さとみ
ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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