賭博したことを認めた呉昇桓。追放危機に立たされた【拡大】
チーム編成的にも待つことは不可能だが、何より今年は巨人選手による野球賭博問題で、日本球界は大きく揺れた。内容は違えど、違法賭博という容疑はイメージの問題もある。「在宅起訴=交渉打ち切り」の方針は、事実上、球団としてアウトのジャッジを下したといっていい。日韓通算で357セーブを挙げた剛腕。韓国、日本、そして夢のメジャーまで…。野球界を追放される可能性が出てきた。
★NPB「関知しない」
呉昇桓の違法賭博容疑について、日本野球機構(NPB)の関係者は「韓国司法による判断で、NPBが関知するものではない」との見解を示した。呉昇桓は阪神の保留選手名簿から外れて自由契約選手となっており、どの球団の所属でもない。残留交渉を進めていた阪神がプロ野球選手としてふさわしいと判断すれば、再契約を結ぶことは可能だが、韓国の暴力団組織との関連が疑われている状況だけに、道義的にも契約の可能性は低いとみられる。
韓国での賭博
韓国の刑法は、国外での犯罪にも適用される。一時的な娯楽の範囲では許されるが、賭け金が大きい場合や常習性がある場合には処罰の対象になる。今回、呉昇桓が賭博をしたマカオのカジノの背後には韓国の組織暴力団の存在があるとみられている。国外への外貨持ち出しに制限があるため、呉昇桓が数千万円相当のチップを借りたと説明したように、手ぶらで賭博をして帰国後に精算する仕組み。この行為が暴力団の資金源になっていることが問題視されている。
(紙面から)