5年ぶりの再挑戦。
金星を回る軌道へ。
期待が高まっています。
不正な会計処理を行っていた東芝。
過去最高額の課徴金を命じる勧告が出されました。
こんばんは。
ニュース7です。
最後のチャンスにかけました。
探査機あかつきが、金星を回る軌道に入ることに失敗してから5年。
JAXAはきょう、金星の軌道の投入に再挑戦しました。
メインエンジンが使えないあかつき。
最後の望みはこちら。
今、点滅しています、姿勢を制御するための、小型のエンジンでした。
JAXAは、エンジンは予定どおり噴射し、大きな期待が持てると発表しました。
かつてないほど難易度が高いとされた再挑戦。
終了後、JAXA・宇宙航空研究開発機構は、記者会見を開きました。
責任者は、その結果を入学試験に例えて。
管制室では、メンバーたちが握手を交わして喜び合いました。
JAXAに集まったファンも。
あかつきは5年前、メインエンジンが故障して金星を通り過ぎてしまいました。
その後、金星が太陽の周りを8周回る間に9周回り、今回、再び金星に接近します。
このタイミングで小型エンジンを噴射して、軌道への投入を試みたのです。
しかし、小型エンジンは長時間の使用を想定していないうえに、太陽の近くを飛んできたため、部品の劣化が進んでいるおそれがあったため、最後のチャンスとされていたのです。
懸念から一転、自信を示した責任者は。
その理由。
再挑戦では、小型エンジンの逆噴射は20分28秒行うなど、手順が細かく決められていました。
これらが極めて的確に行われました。
新たな機器の故障も見つかっていないということです。
きょう午後には金星の観測を始めたあかつき。
軌道への投入に成功したかどうかが明らかになるのは、あさっての見通しです。
フランスで開かれている地球温暖化対策の国連の会議COP21。
先ほど、日本時間の午後6時過ぎに、閣僚級会合が始まりました。
目指している新たな合意。
政治レベルの交渉で、先進国と途上国との対立を解決する糸口を見いだせるのか注目されます。
1週間前のパリ。
およそ150の国の地域の首脳が集まり始まったCOP21。
実務者レベルの交渉では、先進国と途上国の対立が続きました。
閣僚級の会合では、これまでにまとまった合意文書の草案をもとに、意見の対立する論点について、交渉が行われる予定です。
温暖化対策の新たな枠組みへの合意を目指すCOP21。
世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて2度未満に抑えるという、国際的な目標がベースにあります。
18年前の京都議定書では、先進国だけに、温室効果ガスの削減が義務づけられ、目標が達成できない場合の罰則も設けられました。
今回は、新たな合意に向けて、180か国余りが目標を提出しています。
それぞれの国の状況によって、基準とする年など、さまざまですが、例えば中国は、GDP・国内総生産当たりの二酸化炭素の排出量を2030年までに、2005年と比べて60%から65%削減するとしています。
新たな枠組みはすべての国の合意を目指しています。
ただ、削減目標にどこまで法的な拘束力を持たせるのか。
目標を引き上げる仕組みは作れるのか、そして、途上国の対策への資金支援はどうするのか。
こういった課題があります。
現地には橋本記者がいます。
橋本さん。
交渉は今、どのような段階にあるんでしょうか。
今、交渉の中心にあるのが合意文書の文言を巡る駆け引きです。
その代表的な例がこちらです。
シャルか、シュッドかという問題です。
削減目標の達成をどこまで義務づけるのかを、条文に書き込む際には、このシャルという表現を使った場合、各国に強い削減の義務が課されることになります。
一方で、このシュッドという表現の場合には、拘束力が弱い、いわば努力義務にとどまります。
現在、40ページ余りある合意文書の草案の一つ一つの条文について、各国がどの表現を選ぶのかという交渉を行っています。
こうした中で、鍵となるのが資金支援の問題です。
途上国側が求める巨額の資金の支援に先進国側が歩み寄ることができれば、ほかの争点も大きく前進する可能性があります。
今週末までの限られた時間の中で、温暖化を食い止める合意が実現できるのか、最後の交渉が始まっています。
次です。
過去最高額のペナルティです。
東芝の不正な会計処理について、証券取引等監視委員会は、73億7000万円余りの課徴金の納付を命じるよう、金融庁に勧告しました。
チャレンジと称して、実現困難な目標の達成を強く迫っていた経営トップ。
調査では、歴代社長が不正の一部を認識していたことが分かったということで、刑事責任を問うかどうかが今後の焦点です。
過去7年間の決算で、税引き前の利益を、合わせて2248億円かさ上げしていた東芝。
監視委員会は、平成23年から2年分の有価証券報告書について、金融商品取引法に違反する虚偽記載に当たると判断し、行政処分の課徴金と過去最高額となる、73億7350万円の納付を命じるよう、金融庁に勧告しました。
監視委員会によりますと、東芝の歴代3社長が、平成20年のリーマンショックで大幅に落ち込んだ業績の回復を急ぐあまり、目先の利益を追い求め、予算の達成を強く要求したことが不正な会計処理の原因となったということです。
不正な会計処理は、社内の各部門がそれぞれのやり方で行っていたため、全体像を誰一人把握していなかったということですが、歴代の社長は、不正な処理を部分的に認識していたことが分かったということです。
監視委員会は今後、歴代の社長の刑事責任を問うべきか、慎重に検討すると見られます。
きょうは一部の株主などにも動きがありました。
個人株主や元株主の50人が、東芝と旧経営陣5人に、3億円余りの賠償を求める訴えを、東京地方裁判所に起こしました。
弁護団によりますと、今月中に、大阪と福岡でも個人株主などが集団で訴えを起こすほか、来年以降も追加で提訴する予定です。
野党勢力の結集につながるんでしょうか。
民主党の岡田代表と維新の党の松野代表が会談し、来年夏の参議院選挙に向けて、両党の連携を強化するため、来年の通常国会で統一会派を結成する方向で合意しました。
会談で両氏は、政権交代が可能な政治を実現するため、両党の結集も視野に、地方組織も含め、さらに信頼関係を高めること。
政策や理念を共有する幅広い野党勢力の結集を目指し、各党や各会派などに呼びかけることでも合意しました。
両党はそれぞれ党内手続きに入り、週内にも最終的に合意したいとしています。
民主党と維新の党の今の議席数です。
衆議院ではそれぞれ71議席と23議席。
維新の党はおおさか維新の会と分裂して大幅に減りましたが、この中にはおおさか側と行動をともにしている議員も3人含まれています。
巨大与党ともいわれる、自民党、公明党と比べてみますと、大きな開きがあります。
では政治部の石川記者に聞きます。
石川さん、解党しての新党結成を求める声も、双方にあるようですけれども、なぜ新党ではなく、統一会派ということになったんでしょうか。
これ、どう違うんでしょうか?
速やかな新党結成を求める意見と、新党結成に慎重な意見のいわば折衷案といえます。
統一会派は、それぞれが党として存続しながら、国会では同じチームとして活動するもので、会派の人数が増えれば、委員長などのポストや、質問時間の確保で有利になります。
新党に比べれば、緩やかな連携といえます。
ただ、民主党の前原元外務大臣や、党の分裂で国会の勢力が半減した、維新の党の多くの議員は、来年の参議院選挙に向けて、巨大与党に対抗するためには、統一会派では不十分だとして、新党の結成を強く主張していました。
これに対し、民主党内では、松野氏らがかつて民主党を離党した経緯に反発する声も根強く、幹部の一人が、いきなり再婚することはありえないと述べるなど、新党結成を急ぐことに慎重な意見があります。
両党の思惑が、ぴったりと一致しているとはいえず、ひとまず統一会派での合意となりました。
そうしますと、今回の統一会派の結成は、来年の参議院選挙に向けた野党の再編ですとか、巨大与党に対抗する勢力の構築につながっていくんでしょうか?
今回の動きが将来の野党再編につながるかどうかは、来年の通常国会での統一会派の結束ぶりが一つの試金石になります。
また来年の参議院選挙を巡って、民主、維新両党は、統一会派の結成を機に、ほかの野党も含めて、候補者調整を本格化させる方針で、共産党も安全保障関連法を廃止するための国民連合政府の樹立を前提に、候補者調整に応じる意向です。
ただ、民主党は国民連合政府の構想には慎重で、共産党とどこまで連携できるかは見通せません。
さらに、安倍政権と良好な関係を保つおおさか維新の会は、野党間の連携強化と距離を置いておりまして、野党が足並みをそろえて、巨大与党と戦う体制を構築するのは、容易ではないという見方もあります。
政治部の石川記者に聞きました。
次です。
最高裁判所は先月、去年の衆議院選挙で、選挙区ごとの1票の価値に、最大で2.13倍の格差があったことについて、違憲状態だったという判決を言い渡しました。
これを受けて、衆議院の選挙制度の見直しを検討している有識者の調査会は、改めて与野党9党から、1票の格差の是正策などについて、ヒアリングを行いました。
このうち自民党の細田幹事長代行は、来年2月に出る国勢調査の結果を見て、都道府県ごとに小選挙区の区割りを見直し、1票の格差を2倍以内に抑えたうえで、5年ごとに区割りを見直すことを検討すべきだという考えを示しました。
民主党の枝野幹事長は、最高裁判所が是正を求めている、各都道府県に1議席ずつ割り当てる1人別枠方式を完全に廃止するとともに、さらなる定数削減も実現すべきだという考えを示しました。
維新の党の松野代表は、消費税率の10%への引き上げが行われようとしている中で、国会議員がみずから身を切る必要があるとして、定数を3割削減すべきだという考えを示しました。
公明党の北側副代表は、早急に1票の格差を2倍以内にするため、来年2月に出る国勢調査の結果に基づいて、都道府県の人口に比例した議席の配分を行う必要があるという考えを示しました。
共産党の穀田国会対策委員長は、現在の議員定数は維持したうえで、小選挙区を廃止して、現在の全国11の比例代表ブロックをもとにした比例代表に改めるべきだという考えを示しました。
生活の党と山本太郎となかまたちの玉城幹事長は国勢調査の結果に基づいて、都道府県ごとに議席の配分を見直す必要があるという考えを示しました。
社民党の吉川政策審議会長は、現在の制度は、民意と議席が一致していないとして、抜本的な制度改革を行うとともに、議員定数は削減すべきではないという考えを示しました。
次世代の党の中野幹事長は、現在の制度を当面維持したうえで、1人別枠方式を完全に廃止。
さらに、定数削減を実現していくべきだという考えを示しました。
新党改革の荒井代表は、参議院と同時に選挙制度の抜本改正を行って、解決すべきだという考えを示しました。
このあと、調査会の佐々木毅座長は、記者会見で次のように述べました。
その上で、来週16日の会合で、意見の集約に向けた詰めの議論を行い、年内に答申案を固め、来月中旬には大島衆議院議長に答申を提出したいと述べました。
日本時間の11日に行われるノーベル賞の授賞式。
医学・生理学賞を受賞する大村智さんと物理学賞を受賞する梶田隆章さんは、現地で行われているさまざまな行事に出席しています。
その梶田さん、先ほど記者会見しました。
共同受賞するカナダの研究者らと会見に臨んだ梶田さん。
会見に先立って、梶田さんは、ノーベル博物館を訪れました。
博物館には大村さんの姿も。
2人は恒例となっているカフェのいすにサインしました。
梶田さんは、素粒子の観測施設の名前も一緒に記しました。
物理学賞の選考委員は、NHKの単独インタビューで、梶田さんに選考結果を伝えた際のこんなエピソードを明らかにしました。
会見で梶田さんは、若い研究者たちに励ましのメッセージを送りました。
次のニュース、キーワードは130万円です。
パートで働く主婦などの年収が130万円を超えると、社会保険料の負担が生じるため、女性の就労拡大を抑制していると指摘されています。
塩崎厚生労働大臣は、政府の経済財政諮問会議で、社会保険料の負担緩和につなげるため、賃上げなどに取り組んだ企業への助成金を増額する考えを示しました。
この中で塩崎厚生労働大臣は、女性の就労拡大に向けて、いわゆる130万円の壁が女性の就労拡大を抑制していると指摘されていることを踏まえ、対策を示しました。
具体的には、社会保険料の負担緩和につなげるため、来年度から4年間、賃金を2%以上増やした企業への助成金を従業員1人当たり1万5000円から5万円に。
希望に応じて労働時間を1週間で5時間以上延長した企業への助成金を、従業員1人当たり10万円から20万円に。
それぞれ増額するとしています。
さらに、来年10月からは、賃上げ率に応じて、従業員1人当たり最大で10万円の助成金を新たに支給するなどとしています。
ニュースを続けます。
アメリカのオバマ大統領は、カリフォルニア州で起きた銃の乱射事件を受けて、テレビ演説を行いました。
その上でオバマ大統領は、過激派組織IS・イスラミックステートの壊滅を目指して、空爆などの軍事作戦を強化するとともに、地上でISと戦うための、現地の部隊の育成を急ぐなどの取り組みを発表しました。
これに対し、野党・共和党は、従来の対策の繰り返しにすぎないなどと、オバマ大統領への批判を強めています。
フランスで同時テロ事件のあと初めて行われた州議会選挙で、移民の排斥などを掲げる極右政党の国民戦線が全国的に最も多くの票を集めました。
ただ、今回の選挙では、いずれの州でも得票率が50%を超える政党はなかったことから、今月13日に決選投票が行われることになり、苦戦を強いられている与党・社会党は、ほかの政党との協力を模索するなど、駆け引きが活発になりそうです。
赤ちゃんは覚醒剤を飲まされるなどした可能性が高いと見られています。
ことし9月、熊本市のホテルで、吉村天翔容疑者が元交際相手の長男で、生後3か月の赤ちゃんに、覚醒剤を投与して殺害したとして逮捕された事件。
赤ちゃんの遺体には、注射されたような痕がなかったことが、警察などへの取材で分かりました。
赤ちゃんの死因は、急性薬物中毒だったということです。
警察は、吉村容疑者が覚醒剤を飲ませるなどした可能性が高いと見て調べています。
岡山市にあるメッセージが運営している、川崎市の有料老人ホームで、高齢者3人が相次いで転落して死亡するなどした問題。
第三者調査委員会が、調査結果をまとめ、公表しました。
それによりますと、全国の275の直営施設のうち、利用者に暴行を加え、けがをさせたことがあるのが14施設で16件。
暴言や心理的外傷を与える言動を行ったが19施設で40件あったことが分かったということです。
会社側は、事故や虐待の情報を集約して、対応する体制を構築するほか、従業員の研修を充実させるなどとしていて、今後、経営陣の処分も検討するということです。
2020年東京オリンピック・パラリンピックのエンブレムの応募が締め切られ、最終的な件数は1万4000を超えました。
応募した人たちも期待を寄せています。
いい作品を待ってるよ!
先月24日に始まった、新たなエンブレムの応募。
白紙撤回となった前回と違い、今回はデザインの受賞歴を設けず、個人だけでなく、グループでの参加も認めるなど、大幅に条件を緩和したため、最終的な応募は、前回の104件の100倍を超える1万4599件になりました。
自分が作ったエンブレムで、2020年の大会を迎えたい。
応募した人たちの期待も高まっています。
埼玉県鶴ヶ島市役所は市ぐるみで応募作品を選ぶ取り組み。
485点が寄せられ、先月の選考会で1つの作品を選びました。
応募された作品は、来年1月には数点に絞られ、春には決まる見込みです。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
あすは日ざしの出る所、多くなります。
そしてこの先、気温は上昇傾向です。
特に木曜日ごろは平年よりも5度くらい高い気温の所、多くなりそうです。
なぜこんなに気温が上がるんでしょうか?
まず、例年ですと、この時期は大陸の高気圧が冷たい空気をどんどん蓄えて、ここから日本列島に冷たい空気が流れ込んできます。
しかし、今週はこの高気圧の勢力が例年よりも弱く、寒気の流れ込みも弱くなります。
そして南からは、暖かな空気が流れ込みやすくなります。
あす、あさって、そして、木曜日ごろにかけて、これは日ざしがあると15度ぐらいまで上がるような暖かな空気が、東北の南部付近までかかる予想となっています。
では、あすの全国の天気です。
あす、広い範囲で晴れますが、山陰や小笠原、先島諸島では、一時雨でしょう。
3時間ごとの天気です。
2015/12/07(月) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▼あかつき再挑戦・JAXA「大きな期待」▼東芝に過去最高・73億円余の課徴金勧告▼COP21閣僚級会合▼民主・維新“統一会派結成”合意▼衆院選挙制度改革・各党は
詳細情報
番組内容
▽日本と世界のきょう ▽ニュースの背景 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美
出演者
【キャスター】武田真一,【サブキャスター】桑子真帆,【気象キャスター】寺川奈津美
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