加野屋の八代目襲名披露も無事執り行われ…
(正吉)みんなでこの加野屋ののれん大事にしてな。
よろしゅうお頼申します。
(2人)よろしゅうお願い申し上げます。
(はつ)あさが今みたいにしていられるのは旦那様が新次郎様やったさかいだす。
またな。
(あさ)お姉ちゃんも。
こうしてはつたち一家は新しい人生に向かって歩み始めたのでした
ウゥ…。
(カズ)奥さん。
ああたもしかして…!え?ややこがでけたとやないとですか?
(新次郎)ほんまだすか!?ややこてあさに。
誰ぞ連れ戻してくるやつはおらんのかいな!?
(雁助)いや誰ぞて…。
よっしゃ。
わてが行こ!う〜ん…!奥さん!嫌やあかん…。
気持ち悪い!あさ…?・「朝の空を見上げて」・「今日という一日が」・「笑顔でいられるように」・「そっとお願いした」・「時には雨も降って」・「涙も溢れるけど」・「思い通りにならない日は」・「明日頑張ろう」・「ずっと見てる夢は」・「私がもう一人いて」・「やりたいこと好きなように」・「自由にできる夢」・「人生は紙飛行機」・「願い乗せて飛んで行くよ」・「風の中を力の限り」・「さあ心のままに」・「365日」・「飛んで行け!」・「飛んでみよう!」・「飛んで行け!」・「飛んでみよう!」ん〜気持ち悪い。
ウヘェ。
(亀助)えらいこっちゃえらいこっちゃ…。
こないえらいひどなるやなんて…。
お医者さんも「ほっとくしかあれへん」言うてはったけどほんまにほっといてもええもんやろか…。
(宮部)う〜ん。
それとも無理やり駕籠に乗せて大阪帰すべきか…。
せやけど道中で何かあったら…。
ああ〜。
カズどげね?奥さんの具合。
変わりありましぇん。
つわりっちいうのは始まってからひとつきかふたつきか続くけねぇ。
しかも奥さんどうやらちいと重い方の具合のようやけん。
つわりいうのに重い軽いがあるのだすか?そりゃありますばい。
何日か気分が悪なるだけで終わるおなごもおればきつうて何も食べられんごとなって弱ってしまうおなごもおりますとやけん。
弱ってしまうやて!?
カズの言うとおりつわりの度合いは妊婦によってそれぞれ違いあさのように症状の重い妊婦はただただ我慢するよりほかになかったのです
ん〜あかん…。
(伊作)姉御だいぶ弱っとうちね。
(福太郎)おう大丈夫じゃろか。
そのころ新次郎とうめは…
(うめ)おあさ様こないに遠い道のりをあないにしょっちゅう通ってはったんだすなぁ。
ああ…やっぱり早駕籠呼んだらよかった。
そやけど東京ではだいぶ駕籠屋も廃れていってるみたいなんだす。
駕籠なしでどないしますのや?何かこう馬車いうてお馬さんに車を引かしてるそうなんだす。
牛やのうて馬にか?へぇ。
お馬さん2頭で人6人乗った車を動かせるそうなんだす。
あと人力車もぎょうさん増えて駅の周りに並んでるらしおます。
駅やら馬車やらざん切り頭やら何もかも西洋風になってしもてえらいこっちゃ。
さあ早急ご。
へぇ。
(治郎作)奥さんがサトシの事を気にしとったちな?へぇ。
あいつが何かたくらんでるんやないかて。
それで「大阪帰りたない」言うてはりましたんや。
そげんいうても今あいつの組はよう働いとるが。
うん。
そんでも奥さんの言わっしゃあごとあいつが加野屋さんの事を好いとらん事は確かたい。
へ?え?加野屋を?・何でだす?若奥さん!ちょっ…。
何でサトシさん加野屋の事嫌うてはるんだす?ああそれは分からんとやけど…。
奥さん大丈夫ですと?ウッ…。
ああ〜!若奥さん!若奥さん。
(亀助)もうあきまへん!もう行きまひょ奥さん。
よっこらしょ。
ほらほらほら。
奥さんほら。
よいしょ。
ややこできるのがこない苦しいやなんて…。
(亀助)ああ!藍之助の時も養之助の時もお姉ちゃんはちっともこないやあれへんかったのに…。
うちこのまま死んでしまうんやろか?そんな事言うたらいけまっしぇん。
つわりいうんはややこがおなかの中で気張っとるしるしやけん。
ほんまだすか?まだこないぺちゃんこやのに…。
あんた気張り過ぎやで。
堪忍してぇな…。
はぁ〜こないな時に男は何もでけしまへんなぁ…。
いいえそげな事ありまっしぇん。
今の奥さんにもしうってつけの妙薬があるんやったら…。
・あさ。
あさ!へ?今の声は…まさか!あああ〜!妙薬が来なさったが!へ?新次郎さん!うめさんも!やぁ亀助はん。
ご苦労さんでした。
よう来てくれはりましたなぁ。
よう来たやあれへんがな。
何で帰ってきまへんのや!お会いになったら分かります。
こっちゃです。
こっちどうぞ。
あさ!おあさ様なんて事…!旦那様。
うめ…。
よっしゃよっしゃ…。
はぁえらいこっちゃ…。
こら何の病だす?つわりですけん。
吐き気が強うて食べるどころか水も十分にとれまっせんと。
つわり?はぁそら病やないんやな。
はぁ〜そらつらおましたなぁ。
よっしゃ。
ほなうめがおあさ様の好きなもん何か作りますさかい!炊事場お借りできますか?へぇもちろんですたい。
こっちですと。
(戸が閉まる音)よかった。
え〜っと…。
ようやった!諦めてたのにようやったわ。
あんたが嫁に来てくれてもう11年だす。
しかもすぐ御一新におうてそれからずっと店立て直すために働かさしてばっかりで…。
近頃は大阪よりも九州いてる方が長かったしきっともう無理やて。
それやのに…。
ほんまおおきに。
おおきにな!ウッ…。
うん?ウゥ…。
う…?ウ…。
ウエッ!何やそない気分悪いんか?へぇ。
髷のびんつけ油のにおいがもう…。
息吸うただけで吐いてしまいそうだす。
おおっ。
そらえらいこっちゃ。
ほれ。
これ飲み。
水かて飲んだら吐いてしまう。
飲まんかてええ。
口すすぐだけでもよろしさかい。
こらわてがいれたお茶や。
はぁ〜。
病やのうてほんまよかったわ。
次また病やない言いはったら怒ります。
へ?そら堪忍。
せや!おはつさんが手紙と一緒にこれ送ってくれはりましたんや。
やぁおみかん!う〜ん!ほれこれやったら食べられるか?うん!へ?明日帰るやて?そうだす。
そない急に帰る言われても…。
当たり前だす!おあさ様を引きずってでも連れて帰るためにうめは生まれて初めて九州まで来たんだす。
へぇ九州もええとこだすやろ?へぇ。
女子衆からもらったお魚もおいしゅうてね。
何を言わしますのや。
そんな事言うてる場合じゃございません!明日必ず帰りますのや。
それに大阪の方がお医者さんかてぎょうさんいてはりますのやさかい。
そやけど…。
何やったら…相撲で勝負つけまひょか?あかん。
今はどないしたかて勝たれへん。
(笑い声)フンッ。
何ですぐ帰ってけえへんかったんだす?その原因があいつだす。
は?5人いてる納屋頭の中であいつ一人だけよう若奥さんに盾ついてましたんや。
ほう。
前にあさが言うてましたな。
そやけど真面目に働いてくれるようになって安心した…言うてたんと違いますのか?そこなんだすわ。
突然手のひら返したようにこっちの言う事をよう聞くようになってそれもどっか不自然やないか言わはって。
へえ…。
・ほんなごと優しそうな旦那さんじゃね。
奥さんの事わざわざ大阪から迎えに来たっち。
そげん優しか人は九州男にはおらんばい。
おおきに。
(3人)キャ〜!
(サトシ)せからしか!さっさと終わらせんか。
(3人)すんまっしぇん!あれは…。
・
(宮部)あ〜!これはこれは旦那さんよう来んしゃったねえ!・頭!どこ行くんですか?頭!なしかあいつ。
態度悪かなぁ。
ちょっとちょっとちょっとすいましぇん。
すいましぇん。
まさかな…。
どないかしはったんだすか?いいや…。
あの納屋頭何ていいますのや?サトシいいますねん。
サトシさ〜んどげんしたと?感じ悪かねぇ。
すいまっせん。
俺あげなのんきな金持ち見ると虫ずが走りますと。
だけんが…それももう終わりたい。
終わりっち何ね?俺はあやつらに…。
サトシは一体何者なのでしょう?
生字幕放送でお伝えします2015/12/07(月) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 あさが来た(61)「九転び十起き」[解][字][デ]
九州の炭坑であさ(波瑠)はつわりに苦しんでいた。そこに現れたのは、夫の新次郎(玉木宏)とうめ(友近)だった。そして炭坑で新次郎が見たものは…。
詳細情報
番組内容
九州の炭坑で妊娠していることがわかったあさ(波瑠)は、つわりに苦しみながら、仕事ができない自分を悔しがっていた。亀助(三宅弘城)も心配するだけで、なにもできないでいた。そこへ現れたのは、夫の新次郎(玉木宏)とうめ(友近)。あさを抱きしめる新次郎。そのとき、あさは…。炭坑でサトシ(長塚圭史)を見た新次郎はあること思うが、あさを連れて大阪へ戻って行く…。
出演者
【出演】波瑠,玉木宏,三宅弘城,友近,北原雅樹,中山義紘,富田靖子,長塚圭史,山崎銀之丞,梶原善,【語り】杉浦圭子
原作・脚本
【作】大森美香
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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