鳥取で暮らすのと東京で暮らすのと、どっちがお得? 高校生や大学生にそんなことを考えさせる取り組みを鳥取県が今年始めた。地方からの若者流出を食い止める「秘策」で、山形県も続こうとしている。秋田県も、地元のよさをアピールする高校生向けの副読本を作り、授業で活用している。

 「東京に比べると鳥取の収入は少ない。でも支出も少ないんですよ」

 ファイナンシャルプランナーの伊木恭憲(やすのり)さん(50)は11月中旬、鳥取商業高校(鳥取市)の体育館で300人以上の1、2年生に呼びかけた。鳥取県が、若者の県外流出を抑える狙いで1月から県内の高校や大学で開いている「とっとり子育て魅力発信事業」の出前講座の一幕だ。