大野晴香
2015年12月10日09時59分
絶食したまま何年も生き続けると、話題となった深海生物「ダイオウグソクムシ」。この生物がエサを食べる姿の撮影に、名古屋港水族館(名古屋市港区)が成功した。捕食する姿の映像は珍しいといい、館では生物への理解を深めるきっかけになればと期待を寄せる。
撮影したのは、館で飼育を担当する職員。館には、7年前に来館した体長約35センチと、今年11月7日に仲間入りした体長33センチの2匹がいる。今回、エサを食べたのはこの2匹目だ。
館によると、新しい水槽に入れた直後はエサを食べる傾向があるという。2匹目がやって来た2日後の同月9日にイカの足を目の前につるしてみた。するとめったに動かないダイオウグソクムシがわずか2分でエサに食いつき、たった4分で足3本を食べ尽くしたという。その後も2回エサを食べた。
飼育担当の坂岡賢さん(43)によると、この個体は水深約800メートルの深海で採取された。深海は生物が少なく、エサにありつけるチャンスが少ない。消費エネルギーを抑えるために、あまり動かない習性があるのではないかと言われているが、生態はよくわかっていない。
2匹は丸一日経っても動いた形跡がなく、坂岡さんが生きているか確かめるためにつつくこともあるというほどのスローライフ。
捕食する映像を見た坂岡さんは「あんなに食べるのも早くて、驚いた」。映像は展示とともに流し、来館者も見ることができる。(大野晴香)
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