先月23日、東京都千代田区の靖国神社トイレで手製の爆発物が爆発したとされる事件で、容疑者とされている韓国人の男(27)が9日、突然再び日本へ行った。男は同日午前、東京・羽田空港に到着したところを日本の警察に逮捕された。爆発音事件当日に韓国に帰国した男は、これまで国内外メディアの電話インタビューで靖国神社に行ったことは認めながらも、爆発音事件との関連性は否定していた。
逮捕が予想されるのにもかかわらず、男が日本に行ったと思われることから、何か背景があるではないかという憶測も飛び交っている。共同通信によると、男は日本の警察の取り調べに「日本の記者たちから(靖国神社爆発音事件に関係しているのかと)質問されたので、トイレを確認しにまた日本に来た」と言ったという。男は同日午後に韓国に帰る便を予約して日本に入国していたことが分かった。
■なぜ自ら日本に戻った?
男は同日午前10時にソウル・金浦空港を出発し、同11時30分ごろ羽田空港に到着した。男は前日まで国内外のメディアの電話インタビューに「爆発音事件は知らない」と答えていた。出国前日の夜には2カ月前まで暮らしていた全羅北道群山市内のワンルームマンションの家主と電話で話した。家主は「8日の夜に電話がつながったので、『(靖国爆発音事件を)やったならやった、やっていないならやっていないとハッキリ言えば済むことではないか』と言ったら、男は『記者たちに自分の電話番号を教えてほしい』と言った」と語った。
男の家族は、男が自分の足で日本に行ったことが信じられないと言った。男の母親(55)は本紙の電話取材に「息子が自らの足で日本に戻って捕まったことは理解できない。誰かに行かされたのだろう」と語った。また、「韓国の警察に聞いても『分からない』『ニュースを見ろ』としか言わない。日本に自国民を押し付けたのではないか」とも言った。韓日両国の当局と関係のある何者かが男に接触し、日本の警察の捜査に協力するよう説得したのではないかという意味だ。