■日本留学を経て起業
新大久保がコリアンタウンと呼ばれるようになったのは、90年代半ばに韓国広場の金根熙社長が韓国からの輸入品を扱うスーパーを職安通り沿いに出店したころからだ。もともと新大久保周辺には韓国から日本に留学などで来た人やその家族などが多く住んでいた。そうした韓国人などを相手に、金社長のような、日本留学を経て日本で起業する韓国人起業家が出店したのが始まりという。
その後、日韓共催のサッカーワールドカップやドラマ「冬ソナ」ブームを経て、日本人向けの韓国グッズショップなどが職安通り沿いに増加。ただ、このころはまだ大久保通り沿いには韓国系の店が少なく、大久保通り沿いに飲食店を展開するK・J Life(東京・新宿)の具哲社長も「2003年の出店当初は人通りが少なく、商売が成立するか心配だった」という。
しかし、2010年の初めころには東方神起など韓流アイドルグループの影響で若い消費者が訪れるようになってきた。新大久保商店街振興組合の諏訪信雄理事長は「正月にもかかわらず、女性客で街がにぎわっていたことに度肝を抜かれた」と振り返る。
変貌する新大久保だが、現在のブームは一時的なもので終わってしまうのだろうか。韓国広場の金社長は「新大久保は韓国からの直輸入品を扱ってるだけで、新大久保から独自の文化を発信するには至っていない」と見る。新しい消費者とともに新世代の経営者がどんな形の文化を生み出していくのかが注目される。
(電子報道部 岸田幸子)
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