杉山愛、錦織圭、石川遼、宮里藍。
超一流のスポーツ選手のご両親が共通して大事にしていること。
それはスキルではなく人間力だそうです。
一年近く前から「致知」という雑誌を定期購読しています。
本屋には売っておらず、年間定期購読でのみの販売。
しかしこの雑誌を推薦しているメンバーは京セラの稲盛和夫さん、王貞治さん、順天堂大学の天野篤さんなどそうそうたる顔ぶれです。
プレジデント、ダイヤモンド、courier、アントレなど。
色々とビジネス雑誌は買ってきました。
ビジネス雑誌それぞれで長所が違うと思っていますが、致知は人間力やリーダーシップに重きを置いており、人を育てる仕事をされている方にはとても学びの多い雑誌だと思います。
その致知の中で掲載されているテニスの杉山愛さんのお母様であり、コーチをしている杉山芙沙子さんのインタビューにとても感動しました。
本日送られてきた致知のメルマガでも一部抜粋されていたのでご紹介したいと思います。
公式メルマガ | 人間学を学ぶ月刊誌 月刊『致知』 | 致知出版社 公式サイト
※メルマガだけでも素晴らしいコンテンツを発信していることがお分かり頂けると思います。
杉山選手、17歳の時の話。
若手アスリートの親御さんが自分の子供がプロになれると感じる瞬間。
それは何かの大会に優勝した時などではなく、人間的な部分を見て確信するそうです。
ここからメルマガとインタビューから一部抜粋になります。杉山選手の母でありコーチである杉山芙沙子さんが語る愛選手が17歳の時の話です。
これは彼女が2年間通信制高校で勉強していた時のことです。
提出したレポートが戻ってきた際、先生のコメント欄には
「このレポートはおまえが書いたんじゃないだろう」
という趣旨のことが書かれていました。
当時はまだメールがなかったので、国際郵便の時代でした。
彼女は世界のツアー大会を回りながら、疲れて眠い時でも一所懸命レポートを書いていたのを見ていただけに、「これはないだろう」と思い、彼女に見せるか見せないか悩んだことがありました。
結局、見せることにしたのですが、それを見た彼女がひと言
「ママ、この先生、可哀想だね。きっと何人もの人に裏切られてきたんだよね」
と口にしたのです。
そして
「きっといいレポートだなと思ったら、何年か前の先輩のものだったり、どこかのコピペだったり、きっといろんな目に遭ったんだよ。可哀想な先生だね。まぁいいじゃん」と。
私は驚きました。
これだけきちっと相手の立場に立ってコメントができること。
その先生がどう評価しようと自分で書いたことに間違いはないわけで、大局的に問題ないことを無視できる判断力。
当時の彼女は17歳でしたが、私はこのコメントを聞いて「これなら、この子はきっとプロでやっていける!」と感じたのです。自分の子供ながら、きっと魅力的な選手になるだろうなと思ったものです。
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学びは一生続く
この話でとても感心したのは杉山選手の①相手の立場になって考えることができる想像力 ②他人の評価ではなく自分の基準を持っているというところです。
僕は人からどう見られるかがすごく気になる人間でした。
みんながかっこいいと言っているものがかっこいいもので、世間で話題になっているものにこそ価値がある。
そんな価値観を持って思春期を過ごしてきました。
ところが今の歳になってようやく自分は何をかっこいいと感じ、何に価値を感じるのかが恥ずかしながらようやく分かりかけてきています。
少しずつですが自分の基準が持てて、昔よりかは人間として少しは成長できているかもしれないと思っていましたが、17歳の杉山選手の背中もまだ見えていないようです。
選手たちが悔しがったり涙を流したりするのは、試合で相手に負けたからではなく、自分に課した目標と結果とのギャップを真摯に受け止められているからなのです。つまり「あいつに負けたくない」と言っているうちはまだまだで、本当の「負けず嫌い」の人間というのは、相手との比較がないのでどこまでも伸びる可能性があるというわけです。
このインタビューの中で負けず嫌いについても触れられています。
どこかの誰かと比べるのではなく、昨日までの自分と比べてどれぐらい成長しているのか。
憧れるのではなく自分らしく一歩ずつ進んでいかなければならない。
そんな大事なことにあらためて気付かされたインタビューでした。
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