2015.12.9 18:59

「靖国神社のトイレを確認しに来た」逮捕された韓国人男

「靖国神社のトイレを確認しに来た」逮捕された韓国人男

靖国神社の爆発に関わったとされる韓国籍の男が逮捕され、麹町署に集まる報道陣=9日午後、東京都千代田区(撮影・鴨川一也)

靖国神社の爆発に関わったとされる韓国籍の男が逮捕され、麹町署に集まる報道陣=9日午後、東京都千代田区(撮影・鴨川一也)【拡大】

 靖国神社(東京都千代田区)の公衆トイレで爆発音がして不審物が発見された事件で、警視庁公安部は9日、建造物侵入の疑いで、韓国人の住所不定、無職、全昶漢(チョンチャンハン)容疑者(27)を逮捕した。調べに「日本の記者から質問を受けて、靖国神社のトイレを確認しに来た」と供述している。公安部は不審物に爆発能力があった可能性もあるとみて鑑定を進めており、爆発物取締罰則違反容疑なども視野に経緯や動機を調べる。

 捜査関係者によると、全容疑者は、9日午前10時ごろ空路で羽田空港に再び入国。情報を把握した公安部が空港で任意同行した。事前に連絡はなく、突然の入国だったという。関係者によると、韓国警察は全容疑者の所在確認はしておらず、本人の意思で日本に向け出国したとみられる。

 逮捕容疑は、正当な理由がないのに、11月22日午前11時ごろから翌23日午前10時ごろ、靖国神社の敷地内に侵入したとしている。

 事件は同日午前10時ごろ発生。本殿に近い神社南門近くの公衆トイレ男性用個室で爆発音があり、火薬のような固形物が詰められたパイプや、時限式発火装置とみられるデジタル式タイマー、ハングルが記載された乾電池などが発見された。けが人はおらず、犯行予告や声明もなかった。

 公安部が防犯カメラを解析したところ、爆発音の約30分前、リュックサックや袋を持った不審な男が現場周辺に現れ、爆発音の直前に現場を立ち去ったことが判明。その後、男は千代田区内のホテルに宿泊し、事件当日の午後に韓国に帰国した全容疑者だったことが分かった。

 全容疑者は、事件2日前の11月21日に韓国から羽田空港を経て入国。事件前日に靖国神社を訪れて、トイレなどの下見をした可能性もある。(産経新聞)