[PR]

 アフガニスタン南部カンダハルにある軍民共用の国際空港を8日夜、武装集団が襲い、アフガン国防省は民間人を含む少なくとも37人が死亡したと発表した。反政府勢力タリバーンが犯行声明を出した。

 国防省の声明などによると、襲撃犯は十数人とみられ、空港に隣接する軍人用アパートや学校に立てこもり、空港に向かって銃やロケット砲を乱射。一部は空港敷地内に入り込んだ。治安当局との銃撃戦で武装集団のうち9人が死亡、1人が負傷したが、9日午後になっても少なくとも1人が周辺の住宅地に潜んで攻撃を続けている。

 空港には北大西洋条約機構(NATO)軍の部隊が駐留。インドなどから到着した民間機も駐機中で、インド人の乗客らがターミナル内に足止めされた。

 アフガンのガニ大統領は9日、パキスタンを訪れ、アフガン問題を話し合う周辺国の閣僚級会議に出席した。パキスタンがタリバーンの出撃拠点になっていることを踏まえ、「私たちはただ話し合うのではなく、テロリストに対して実際に行動するべきだ」と取り締まりを訴えた。(イスラマバード=武石英史郎)