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週刊poppin@k-yа

ストリートダンサー兼エンジニア。ダンスはリハビリ中のプログラマ/エンジニア。

「強者の論理を振りかざす」ことは悪なのか

社会

cyberglass.hatenablog.com

シロクマ先生のブログを良く読ませてもらってる側として。


とりあえず、「強者の論理を振りかざしている」って言ってるのに、
ブログタイトルが「汚物を消毒します」にちょっと吹いた。良いセンスだ。モヒカン乙

 

 

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「強者の論理」「強者」が嫌われる事は、ネットでは稀によくある

基本的にネット上では「強者」は嫌われる。「強者の論理でモノを言うな」という主張は、飽きるほど見られるし「強者の論理、正論を振りかざしても何の意味もない」という主張もよく見られる。ネットに限らないかもしれないが、ちょっと異常だと思う。

b.hatena.ne.jp

というか、ネット上ではなぜここまで「強者」が嫌われるのだろうか?


ネットはそもそもが「弱者のためのツール」だった

k-yаは2ch時代からネット利用者だったのである程度わかるのだが、元々ネットに書き込むなんて事は「オタク」がやる事だった。「オタクしかやらない事」だった。

 

今でこそオタクは市民権を得てはいるが(この辺も微妙なんだけど)、昔はオタクなんて「ネットくらいでしか強がれない奴」で「リアル社会では弱者」だった。(「ネット弁慶」なんて言葉、今はだれも知らないよね?)

 

リアルでは弱者側の人が、オタク特有の技術(と人によっては膨大な時間)により、自由に書き込みや意見交換する事が出来た。リアル社会では一日に一言も話さない人が、ネットの中では自分の考えを主張してきた。

 

「ネット上で強がっているだけ」だとしても、元々のバックボーンが弱者側の人間だ。社会/仕事/コミュニケーションなど、リアルな部分では自分が弱い事を知っている。そして、自分と同じくらいリアル社会には弱い人がいる事を知っている。

 

「弱者のツールだったネット」を強者が使うと、光と闇が両方そなわり最強に見える

 

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それが時代が変わり、ネットがオタク以外の人(=リアル社会で弱者ではない人)にも広まり、自分の意見/考えを主張する事が当たり前にできるようになると、どんな事が起きたか。

 

リアル社会で「弱さ」「弱者の論理」に一度も触れた事がない人、リアル社会の「強者の論理」で生きてこられた人がネット上で主張し始める。世の中は所詮は市場がメインの競争社会。ほとんどの人は「強者の論理」「強者の正論」で生きていける。

 

テクノロジーというのは、残酷なほどに平等である。それは弱者と強者に平等に「自分を主張する機会」を与える。かつてネット上で(オタクというリアル社会の弱者が)「弱者の論理」を展開してきたように、いやそれ以上に強力に、リアル社会の強者はネット上でも「強者の論理」を振りかざす事が出来るようになった。

 

リアル社会には「強者の論理」で生きているものの方が多い。圧倒的に多い。それがネット上でも入ってきた。すると何が起きる?

弱者の論理が淘汰されている。

 


今のネット社会では「強者の論理がまかり通る」事は確定的に明らか

基本的にリアル社会は「強者の論理」でできている。そして、 (強者と呼べる人がどれほどいるかは別として)「強者の論理」が基準になる。

 

そして、今やネット社会でもそれは変わらなくなった。

はてなのホットエントリと、そこに書かれるコメントを見ればすぐにわかる。

ベビーカー問題、貧困問題、弱者男性。ニュースもブログもコメントも「強者の論理」で書かれるものが多い。

 

加えて、月初に必ず書かれる「○○月のブログ収益」

これも「強者の論理」だ。自分の文章で人を集め、収益を得る事。そのための努力を惜しまず工夫を凝らして、目標にしたPV数、収益に向けてブログを書き続ける。そしてそれを公開する。

今、「リアルでは弱者だけど」「ネット上では強者」な人がどれだけいるのか?それは、ネット上も「強者の論理」「市場の論理」に支配された事に他ならない。

 

弱者がネットをこじらせると、頭がおかしくなって、死ぬ

「ネット上には『弱者の論理』でしか生きられない人がいる」という上の記事の主張は、もう何の意味もない。

なぜなら、既にネットは弱者の為のツールではないから。強者が主張し、コミュニケーションをとり、承認を集め、時に金銭を稼ぐ。そういう場所だから。

 

唯一の救いになる事は、そしてまた残酷な事が、ネット上では弱者も強者と同様に意見を主張する事ができるという事。そして強者と言われる人と、同じだけの可能性が開かれているという事。

 

ブログを書くのに、リアルでのコミュニケーション能力の有無は問われない。

投稿した記事がどれだけ読まれるかは、リアル社会のポジションには関係ない。

リアル社会での収入がないから、ネットでは仕事が取りやすいという事もない。

 

すべてが「どんな事を書いたか」「何を表現したか」でのみ評価される。ネットは、「リアルの弱者が強者とが同じ事ができるツール」であり、「リアル弱者にゲタをはかせてくれるツール」ではない。それはコンテンツを作る能力、議論する能力、承認を得る能力、仕事を取る能力、金を稼ぐ能力において、決して強者と弱者を逆転するものではない。

 

ネットのおかげで「弱者にならずに済んだ人」「ネット上だけでは強者でいられた人」は確かに存在するが、それだけ。強者を弱者にする事は出来ない。むしろ、強者こそネットを利用してコミュニケーションを深め/広げ、

注目を集め、仕事を取り、金を稼ぎ、社会的地位をますます高める。


「強者」と呼ばれる人は、ネットが生きづらいものになっても「強者」のままだが、
弱者にとってはネットが生きづらいものになる事は、極端に言うと死を意味する。

 

これから一体どうなるんだろうって?

強者になればいいじゃない。ネットがあるんだから。

 

俺のログには何もないな 


したっけせばね。

 

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