12月09日 09時53分
12月8日は、74年前、太平洋戦争の発端となった真珠湾攻撃が行われた日です。
名古屋市にある戦争に関する資料館では、ことし市民に呼びかけて集めた150点にのぼる資料を紹介する展示会が始まりました。
この展示会は名古屋市名東区にある戦争と平和の資料館「ピースあいち」が戦後70年となることし、先の大戦の記憶を伝えていこうと資料の提供を呼びかけて開いたもので、市民や団体などから寄せられた戦争に関する資料、150点が展示されています。
太平洋戦争が開戦した日にあたる8日は、名古屋市在住の陸軍の元通信兵、鈴木忠男さん(89)が講演しました。
鈴木さんは「小さい頃からの教育によって、戦争は正義のものと信じ、何の抵抗もなかった」と話し、昭和20年に通信兵になってからは「外国など外部の情報は入るものの、国内の情報は一切遮断されて正しい情報が知らされていなかった」と当時の状況を語りました。
また、兵士としての心得を記した戦陣訓を、当時、陸軍大臣だった東条英機が朗読したレコードが紹介され「生きて虜囚の辱を受けず、死して罪過の汚名を残すことなかれ」と兵士たちに最期まで戦い抜くことを強いた東条の肉声を伝えていました。
「ピースあいち」で資料をまとめた庭山輝男さんは「戦争の体験が風化する中で、戦争の時に感じた生の声、実物を見てもらい戦争のむごさ、平和のありがたさを感じてもらいたい」と話していました。
展示会は年明けの1月16日まで「ピースあいち」で開かれています。休館日は毎週日曜・月曜日。
年末年始休館は12月26日~1月6日です。
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