海士町が、学校や公民館などを図書分館とする「島まるごと図書館構想」を進めている。図書館のない島だったハンディを逆手にとり、予算も人も少ない町ならではの運営が、分散型図書館サービスの先駆けとして昨年、表彰された。

 町中央図書館は、中央公民館に増築した木造平屋170平方メートル。川と田んぼが見渡せる窓際に飲み物OKの席、子どもコーナーにはこたつやソファがある。月1回、夜9時まで開く。

 5年前、蔵書約8千冊で開館。今は約3万冊。U・Iターン者や女性の利用が多く、お茶を手にくつろげる大人の居場所でもある。