【ソウル聯合ニュース】大韓赤十字社の金聖株(キム・ソンジュ)総裁がこのほど聯合ニュースのインタビューに応じ、朝鮮戦争などで生き別れになった南北離散家族の再会行事を南北の赤十字が中心となり10月末に北朝鮮・金剛山で開催した際、北朝鮮側から離散家族の生死確認作業を準備しているとの話を聞いていたことを明らかにした。
金氏は離散家族再会行事に出席する韓国訪問団を率いて訪朝。北朝鮮・朝鮮赤十字会の李忠福(リ・チュンボク)中央委員長に対し、大韓赤十字社が韓国側の離散家族約12万人のうち生存者の約6万6000人を調査したところ、約3万人が北朝鮮にいる肉親との再会を望んでいることが分かったと説明しながら、離散家族再会を定例化することの重要性を強調した。これに対し李氏は、北朝鮮でも生死確認を準備中だと話したという。
金氏は「北で作業がどの程度進んでいるか正確には分からないが、北も生死確認に向けた作業を準備していると分かったことは大変喜ばしく、大きな収穫だ」とした。名簿交換に関しては次回の赤十字会談で具体的に協議したい考えだ。
離散家族再会の定例化に関しては、年に少なくとも5~6回、毎回200~300組が参加できるようにすべきだと、北朝鮮側に伝えたという。
金氏は来年2月の旧正月を機にした再会行事の開催にも意欲を示している。
また、今月11日に北朝鮮・開城で開催される南北次官級の当局者会談に期待を寄せる。金氏は全面的な生死確認や再会行事の定例化など離散家族問題の解決には当局者会談の役割が大変重要だとし、「当局者会談が大枠で合意すれば、今後の赤十字会談で人道的な事案を具体的かつ踏み込んで議論することができるようになる」と話した。
当局者会談の雰囲気が良ければ、北朝鮮支援事業の一環として来年初めからでも粉乳を提供できるほか、意味のある人道支援も可能との考えを示した。