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【群馬】安保法反対「赤紙」で訴え 真珠湾攻撃から74年
旧日本軍による米ハワイの真珠湾攻撃から七十四年の八日、母親の立場から平和活動をしている市民団体「群馬県母親連絡会」は、「赤紙」と呼ばれた旧日本軍の召集令状を模したチラシを県内各地で配り、九月に成立した安保関連法への批判と戦争反対を訴えた。 チラシは、部隊名や集合場所と時刻、集合する際に乗る汽車などが書かれた実物の召集令状を元に赤い紙に印刷した。「かつての日本には徴兵制がありました。裏面には拒否すれば逮捕され処罰されることが明記されていました」と説明が書かれている。 伊勢崎市宮子町のスーパー前では、同会の地方組織「佐波伊勢崎母親連絡会」の十五人が買い物客らにチラシを配布。拡声器で「安保関連法で戦争ができる国になってしまったが、絶対に戦争を起こさせてはならない」と呼び掛けた。 兄をマレー沖海戦で亡くしたという伊勢崎市の男性(82)はチラシを受け取り「戦時中は食べるものがなく、サツマイモのつるや野草など口に入るものは何でも食べた。今の幸せな平和を長く続けないといけない」と話していた。 佐波伊勢崎母親連絡会の岡田昭子会長(71)は「年配の人は戦争の悲惨さを知っているのでよく受け取ってくれるが、一番見てほしい若い世代に断る人が多いのが気になる」と表情を曇らせていた。 (原田晋也) PR情報
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