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【究極の原発話】
朝日新聞は「核燃サイクル」が大っ嫌いなようだが、「核兵器に転用」などと不安あおる手法は無責任ではないか?
取材班は再処理に携わる関係者に「核兵器に使うことは可能か」と直接聞いてみた。
関係者は「サイクルで回収されるプルトニウムは質が悪くて、純度の高いプルトニウムを用いる核兵器にはとても転用できない」と率直に語る。
関係者によると、六ケ所村にある再処理工場では、ウランとプルトニウムを必ず混合して回収している。プルトニウムを単独で回収できず、もともと核兵器に転用できない工程になっているという。
さらに“核の番人”である国際原子力機関(IAEA)の職員が常駐し、工程をカメラで見たり、抜き打ち検査したりしながら、監視しているという第三者の担保もある。
関係者からは“極秘”データも見せてもらった。
通常の軽水炉でプルトニウムを燃やす「プルサーマル」が動けば、1基当たり年間0・3トンのプルトニウムの消費が可能だという数字だ。
プルサーマルは福島第1原発事故前の計画では、16~18基予定されており、フルMOXで年間1・1トンの消費が可能な大間原発(青森県)を含めると、年間約6・5トンのプルトニウムの消費ができる。
つまり、現在保管されているプルトニウムは5年以内に消費可能で、反原発派がいう懸念はすぐに、解消できるのではないか。