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ゲノム編集 ヒトの遺伝子では「現時点では無責任」
12月4日 20時49分

極めて正確に遺伝子を操作できるゲノム編集と呼ばれる技術を、ヒトの遺伝子にどこまで応用すべきかをテーマにアメリカで開かれていた研究者たちの国際会議は、「現時点ではヒトの生殖細胞を改変して治療に使うのは無責任だ」とする声明をまとめました。
この国際会議は、アメリカ科学アカデミーや中国科学院などが、アメリカの首都ワシントンで初めて開いたもので、日本を含む世界各地の研究者などが出席しました。
ゲノム編集は、これまでの遺伝子組み換え技術よりも、はるかに正確に遺伝子を操作できるのが大きな特徴で、ヒトの病気の研究に役立つと期待される一方、卵子などヒトの生殖細胞への応用を巡っては倫理的な問題や懸念が指摘されています。
ゲノム編集の技術を、ヒトの遺伝子にどこまで応用すべきか、3日間にわたって議論してきた会議は、3日に声明をまとめて閉会しました。
声明では、安全性の検討や、社会の理解が不十分だとして「現時点ではヒトの生殖細胞を改変して治療に使うのは無責任で、その方向に進むべきではない」とする見解を示しています。そして、「定期的に生殖細胞の改変の是非を再検討するべきだ」として、将来の応用に可能性を残しつつ、さらなる議論の必要性を訴えています。

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