トップページBusinessニュース欧州中銀 量的緩和拡大へ 米との違い鮮明に
ニュース詳細

欧州中銀 量的緩和拡大へ 米との違い鮮明に
12月4日 4時48分

欧州中銀 量的緩和拡大へ 米との違い鮮明に
ヨーロッパ中央銀行は、ユーロ圏の景気を下支えするため、量的緩和の拡大など、追加の金融緩和に踏み切りましたが、これによって利上げ観測が強まるアメリカとの金融政策の方向性の違いが鮮明となり、金融市場の波乱要因になることも予想されます。
ヨーロッパ中央銀行は、3日、金融政策を決める理事会を、ドイツのフランクフルトの本部で開き、各国の国債などを買い入れて市場に大量の資金を供給する量的緩和などについて議論しました。
その結果、買い入れの対象となる資産の種類を増やすとともに、実施期間を半年間延長するなど、量的緩和を拡大することを決めました。さらに、金融機関の貸し出しを増やすため、金融機関から資金を預かる際の金利を今の年-0.2%から-0.3%に引き下げるなど、追加の金融緩和に踏み切りました。
ユーロ圏では、デフレへの懸念に加え、中国経済の減速や、パリで起きた同時テロ事件が実体経済に与える影響が懸念されています。理事会のあとの記者会見でヨーロッパ中央銀行のドラギ総裁は「必要であれば、すべての手段を講じる用意がある」と述べ、ユーロ圏の景気を下支えする姿勢を強く打ち出しました。
ただ、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が、年内にも利上げに踏み切るという観測が強まるなか、今回、ヨーロッパ中央銀行が追加の金融緩和を決めたことで、欧米の金融政策の方向性の違いが鮮明となり、金融市場の波乱要因になることも予想されます。

関連ニュース

k10010328761000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ