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腐ハウスブログ

腐女子4人でシェアルームしてます。

腐ハウスの毎日とそれぞれの毎日

サンジ君がカムバックしない

くるくる

私がSHINeeにハマる前に何をしていたかというと、サンジ君の幸福実現党党首(党員1名)をやっていました。
具体的に言うとサンジ君はゾロのことがすきなのでその気持ちが報われたらいいなあと思いつつもし報われなくてもサンジ君が幸せになったらいいなあ、きみ~とすき~な~ひ~~とが~~~ひゃくね~んつ~づき~ますよに~~~~~~~(号泣)、というのをやっていました。


ONE PIECEを読んだことが皆さんあるでしょうか。多分アラバスタくらいまでなら、私と同年代くらいのひとならなんとなく知ってるんじゃないかと思います。私も一度アラバスタ終わって空島に行ったところで挫折した組なので。
一応ワンピを全く読んだことのないひとのために説明いたしますと、これはルフィという少年(青年か…?)が海賊王という海賊の頂点を目指し、また同時に昔死んだ海賊王・ゴールドロジャーが密かに残したという秘宝「ONE PIECE(ひとつなぎの大秘宝)」を手に入れるため、途中途中で仲間を得たり敵を倒したりしながら大冒険を繰り広げるというストーリーです。
少年ジャンプでの連載がはじまったのが1997年。私は小学生でした。97年生まれのアイドルだっているご時勢もうすぐ連載20年になるわけですね、そりゃ私もアラサーになるはずです。

サンジ君とはルフィの4人目の仲間で、グランドラインというとっても危険地帯みたいなのに入る前、まだまだワンピという物語自体も牧歌的な風景のなかで夢見ていた初期の頃に登場した人物です

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特徴はなんといってもこの眉毛ね!!!くるくるまゆげ!!!
私「くるくる」と名乗ってますけどこれサンジ君の眉毛由来なのね!!よろしくお願いいたします!!!

サンジ君は初登場時19歳。ちなみにルフィ17歳、ウソップ17歳、ナミ18歳、ゾロ19歳で、後から加わったチョッパーとかロビンとかフランキーとかブルックも年齢は全然違うので、ゾロとサンジ君は同い年コンビなのだ。これはもう運命だよね!!!!
今は物語のなかで2年が経ったのでサンジ君は21歳になっています。
(テミンさんより年下…!!?)それに伴って、外見も変わりました。

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具体的に言うと隠れている目が逆になって眉毛のくるくるも逆になりました。そしてヒゲが生えました。みんな…ぶっちゃけ、この2年後のサンジ君、どう思うかい…?


他キャラと比べてサンジ君がとても個性的なところというと、まずもって「女子がめっちゃすき」という特性があげられます。これはもう「めっちゃすき」とかいう概念を超えてて、「女体をもった存在には絶対的に服従する」という感じです。
あとサンジ君の得意技は蹴り技ということになっておりまして、超人的な技を駆使して足から火を出したりしつつ闘ったりします。
一応麦わらの一味のなかではルフィ、ゾロの次に強い三番手ということになっているはず…ですが…はず…なんだけど…なんだけど!!!!

 

そんなサンジ君がカムバックしない。

なんと、最後にジャンプ本誌に出たのが2013年。
2013年だぞ!?今もう2015年が終わろうとしてるんだぞ!?まるっと2年、ジャンプ本誌に登場してないってことだぞ!!?
2013年といったらSHINeeちゃんはドリガ、WSS、エビバデと大忙しでやってた頃ですよ。そして今年1年7ヶ月ぶりにOddでカムバしたじゃん?
サンジ君は??サンジ君は何をレコーディングしている途中なのかな!!!????韓流アイドルと違って何の情報もない!!今!どこで!!何をしているのか!!!???空港写真も何もないから分からないよ!!!!


もともとワンピースという物語がどんどん壮大かつ長大になってくるにしたがってひとつひとつのエピソードも長くなり、そのエピソードに直接関係していない登場人物はメインキャラクターと言えども全くストーリーに登場して来ないということは、割とよくある出来事ではあったのだ。
中でもサンジ君はこれまでもよく姿が見えなくなりがちなキャラクターではあった。何かと主人公であるルフィと別行動をとる結果、ルフィを追っているメインストーリーに絡んでこない。半年とか1年とか、出番がなくなることはわりとこれまでにもあった。麦わらの一味がバラバラになって再結集するまでの間にも2年ほど全く消息が分からない時期はあったが、そのときは他のメンバーも消息不明だった。


いや、正直、なんでSHINeeのほうに来ちゃったかって、サンジ君の登場が、なかったせいが多分にある。めちゃくちゃある。
だって毎週ジャンプを読めど読めどサンジ君がいないのだ。私はワンピースという物語を愛しているのではなくて、「サンジ君」がすきなのであった。
あまりにもサンジ君が出ないので、なんかこう…段々気持ちが移るというか、考える比率が変わってしまって、気がついたらワンピース全巻売り払ってしまった。すまん。サンジ君のことを嫌いになったわけじゃないんだ。


もともとサンジ君は女子に人気のあるキャラクターであった。ワンピ世界においてわりとスマートでゾロみたいにゴツくないしおまけに超絶女性(女体)に優しいという設定なので道理である。
さらにゾロ×サンジ君というカップリングは連載開始当初くらいから、腐女子世界でものすごい爆発的人気を博したカップリングであった(らしい。私はリアルタイムではそれを知らない。あたかもタイガー&バニーくらい流行ったらしい。)

尾田栄一郎(以下おだっち)が腐女子世界のことまで知っていたかどうかは知らない。が、なんとなく、彼の発するコメントを読むと、どうも、そういった状況、つまり女子のファンがたくさんつくということは、彼にとって望ましくはなかったらしい。

 

もともとおだっちは昭和~平成初期の少年ジャンプの申し子みたいなひとである。大好きな漫画はドラゴンボールである。彼は少年ジャンプのことを「少年」のためのものだと思っているので、それ以外の読者は大体邪道なのだ!
で、ここでいう「少年」ていうのがもうジェンダー的な観点からみるとアウトアウトアウトー!!!て感じの概念なのが問題で。
私はおだっちのインタビューなどから察した「少年」概念は以下のような感じである。

  • カエルとかウンコとかすき。
  • 女子にカエル見せつけたりスカートめくりしたり等の意地悪をする。
  • しかし本当は○○ちゃん(女子)のことがすき。
  • 普段は○○ちゃんに意地悪をしたりするが、いざ○○ちゃんが「本当に困ったとき」には身を挺して○○ちゃんを守る用意がある。
  • 「弱いものいじめ」はしない。「いじめられっこ」がいたら「お前ら何やってんだ!」と助ける用意がある。
  • しかし仲間内で「言ってもいい」と見なされる者に対して「おまえのかーちゃんでーべそー」などは言ってもよいということになっている。それは「いじめ」ではない。
  • 勉強は嫌い。
  • 絶対宿題しない。先生に怒られても無視。逆に先生をおちょくる。
  • しかし学校の先生が決して「教えてくれることのない」「真理」を直観的に知っており、それを堂々と恐れることなく口にすることによって世間の「権威」と呼ばれるものに「屈しない」。

 

おだっちの頭のなかにある少年が生きているのは「学校なんて信用しない」みたいな世界だ。文化系ガリ勉や、学校の決まりを説く学級委員長(そして大体女子なのだこういうのは)は、真面目に勉強して親の言うことを聞いているが、肝心な世界の「真理」のことを知らない、権威に目の眩んだ人間だと思われている。
そして少年は、この世界で「少年」だけが、この世の「真理」を誰に教わるともなく最初から知っている。少年だけが、この世の権威に楯突くことを恐れることなく、「真理」を実践し「正義」を世にもたらすことができる。

そんな「少年至上主義」のマッチョ世界のなかで、女子は全くその世界の「真理」に寄与することができない。権威におもねるか、あるいは真理のことは感知できるがなにぶん力が弱いために「正義を実践できない」存在なのだ。少年がいなくいては、女子は何もできない。
少年は少年のまま歳を取ることができるのだが、女子はやがて「女」になり、少年には生まれながらに一生、なることができない。
おだっち宇宙ではそうなのだ。

だから、女子のファンは存在として歓迎されなかった。
そんな女子がファンに多いサンジ君もまた、その世界の主神であるおだっちに愛されなかった。
ように見えてならない。
あるいは事務所に推されなかった。


サンジ君て、少年至上主義のマッチョワールドのなかでは、「男に嫌われる男」なんだよなあ、といつも思う。
女子(女体)が大好きで、女と見れば常に色目を使ってばかりで、女に媚びて媚び尽くし、いつも笑顔だし、オシャレに気を遣っているし(当社比)、料理もできるし(いや職業料理人でもあるんだけどね)、イケメンだし、いやサンジ君てほんといいやつだな!?

対してゾロは「男が憧れる男」の鏡みたいなやつだ。
いつも「冷静」で、女子供だからといって「甘く見ない」けどかといって最後には女子どもは「助ける」。そしてお礼を言われても背中を見せるばかりだ。男は背中で語るって奴か。ちゃんと言葉にしろバカヤロウ。外見にも気を遣わないし、変な腹巻してるし、でもなんか、そんなことなんか気を遣わなくても「カッコいい」のだ。
これぞまさに「男のなかの漢」ってやつだろ。バカヤロウなんでも背中で語ればいいと思ったら大間違いだバカヤロウ。


おだっちの少年至上主義ユニバースのなかで、男が憧れる男のなかの漢であるゾロが輝くほど、サンジ君の扱いは雑になった。私はもうそうとしか思えないのだ。
「女子は嫌がるけどおれは描くよ!!?サンジのすね毛は描くよ!!!??」というおだっちのやけにサンジ君のすね毛に拘る姿勢、あれ絶対女子ファンを蹴落とすためにやったんだと思うんだよ私は。わざとというよりよりナチュラルに、「男のすね毛を嫌うような軟弱な女子は去れ!!男にはすね毛があるんだよ!すね毛がないドリーム見てる女子は去れ!!」ていう気持ちが絶対あったと思うんだよね!?

それから先もほんとどんどん扱いが雑になって、全然活躍しないし、すぐストーリーから脱落して行方不明になるし、途中で「カマバッカ王国」なるところにサンジ君が飛ばされたのとか本当に許し難かった。
まずおだっち大先生のLGBTに対する認識が酷すぎ。まずそっから酷すぎ。「カマバッカ王国」とかいって「オカマ」をあくまでも「笑いもの」として扱うその姿勢本当酷すぎ。おまけにそこで「女体信仰」をもつサンジ君が泣いて逃げ惑うなどという展開本当に酷い。
サンジ君が所詮「女体信仰」に留まっており、女体を持たなければ「女ではない」、女体であれば「全て女」という認識であるのは本当に残念で仕方がないのだが、作者であり全知全能のおだっち大先生の認識が改まらない限り、サンジ君もまた真に悔い改めることはできないであろう。本当に無念である。

その後も「女子を見たら鼻血を噴き出す」等で全く駄目なキャラにされたかと思いきや、今度はろくな出番もないままついに2年間行方不明。


もういい加減、疲れたのだ。
事務所に推されないアイドルを応援することに疲れた。
おだっちに愛されないサンジ君を見ることがつらい。

 

おだっちは、多分典型的な、男子のアイドルを馬鹿にしたり下に見たりするような、タイプのひとだろうと思う。
本人は「職業として尊敬する」とかどうせ言うだろうが、そういう言葉のうえではなくて。少年至上主義を教条とするおだっちユニバースのなかで、女子に媚を売るサンジ君は、ホモソのなかで見下される「アイドル」と同じだ。
ユニバースの主要構成員として生まれながら、その主神に愛されなかったサンジ君は、おそらくおだっちのなかにある「異端」の表れなのではないかと、思う。

おだっちはゆうても1975年生まれなので、昭和のジャンプを愛しつつも、多分もう少し近代的な教育を受けたはずだ。
男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年。おだっちは「昭和のオヤジ」達に憧れつつも、それが過去となっていった世代に属する。
ワンピ連載初期の頃、ナミや、ゾロのライバルだった「くいな」という女子の存在は、少年ジャンプ的にはわりと結構「いい線いってる」感じだったように私は記憶している。とても記憶にあるのだ。「ジャンプに、男子とちゃんと仲間やってる女子がいるなあ」って当時読みながら結構嬉しかった記憶がある。

※ちなみにNARUTOのサクラちゃんといのの戦いは少年ジャンプ史上きっての名女子バトルだったと当時思う。とても記憶に残っている。なんとなく、「少年ジャンプのなかの女子の未来も明るくなるのではないか」と、当時の私が思った記憶がある。残念な事にNARUTOは最終的に血統主義的家族至上主義という概念に収斂して終了したので、未来は明るくならなかった。

おだっちのなかの、そういう、時代によって刷り込まれた風が、多分ナミさんやサンジ君をつくりだしたと思うのだけど、おだっちがユニバースを完成させ、自身が歳をとるなかで、やがてそれらは若い自分がうっかり生み出した「異端」になってしまい、そして愛せなくなってしまったんじゃないか。
私にはそう思えてならないのだ。

 

サンジ君にもうちょっと改善していただきたい点は山ほどある。
先に言ったような「女体至上主義」みたいなのは認識として誤ってるし、あと「女は守る」「女は守る」って、それ同等の存在として見てないよね??「弱い=守る」の図式だよね??「同等の仲間としてみてないよね???」って問い詰めたい。
彼にはその辺のこともう少し考えて欲しい。

けども、それどころではない。
そもそも彼はカムバックしない。
何故なら神に愛されていないからだ。
事務所に推されてないからだ。


2015年内にはさすがに戻ってくると思っていたが、ダメかもしれない。
おだっち、どうして、あなたがつくった、あなたの愛すべきイケメンであるサンジ君を、どうして愛せないのか。
サンジ君を愛してくれ。
そしてサンジ君をもっと素敵な大人にしてくれ。

 

それにしてもおだっちは腐女子が大嫌いなのに、どうしてあんなに腐女子が喜ぶほかない展開とキャラばかりつくりだしてくるのか本当に謎である。もしかして腐女子が嫌いっていうのはつまり同属嫌悪なんだろうか。
馬鹿だなあと思う。腐女子がすきな「男同士の絆」は、あなたが大好きな「男同士の絆」と同じものだということに、気付かない。腐女子はあなたの心のなかにいるのだぞ。鏡を見たまえ。

あーサンジ君が許斐剛事務所だったらなーーー許斐剛事務所だったら所属アイドルのことだいすきで体調管理もスケジュール管理もきちんとしてくれて女子にキラッキラな夢を与えることに対して全然マイナスの感情がなくて社長自らテニスしたり歌ったり踊ったりするハッピーメディアクリエイターな社長のもとで、サンジ君ももっとキラッキラ輝けるんじゃないかなーーーーー所属事務所の方針が嫌いなんだおれは!!サンジ君が嫌いな訳じゃないんだ!!!!いっそ移籍したら…いや…無理だけど…でも移籍しよっかなって言ったらきっとゾロは引き止めてくれないんだろうなーーーーーーサンジ君は引き止められたいんだ!!!!!バカヤロウ!!!!!!背中で全てが語れると思ったら大間違いだよ!!!!!!!言葉で!サンジ君に!!愛を伝えなきゃ!!!駄目なんだよ!!!!!!!!!!!!!


あと、最近話題の「ありえない胸&ありえない尻」というワンピ世界の女子の体型について、仮に現実に存在するならば今一番近いのは多分このひとなのではないか。

 


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