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 懸賞付き雑誌で「高額賞金ザックザク」などとうたいながら、読者プレゼントの当選者数を実際より多く表示していたとして、消費者庁は8日、雑誌を出版するアイア(東京都渋谷区)に、景品表示法違反(有利誤認)に基づき、再発防止などを求める措置命令を出した。

 アイアは婦人服を中心としたアパレル会社で、出版部門が懸賞付きパズル雑誌を出している。不当表示が確認されたのは、「クロスワードパクロス」など、昨年に定期刊行した全6誌と増刊号など計41雑誌(総発行部数189万部)。いずれも懸賞付きであることをセールスポイントにしていた。

 全問正解すると現金やロボット掃除機といった高額電化製品などが当たるとしていた。だが、誌面で発表していた当選者数は約1万2千人だったのに対し、実際は約半数しかおらず、掲載された当選者名の半分はでっちあげだった。目玉にしていた現金10万円の当選者は1人もいなかった。

 アイアは「予算が足りず、必要な商品を用意できなかった。現在はすべて景品は出している。指摘を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めたい」としている。(重政紀元)