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【ゴルフ】

石川遼「危機感持って」 JGTO男子ツアー表彰式

2015年12月8日 紙面から

海老沢勝二会長(左)から「MIP賞」のトロフィーを贈られた石川遼=東京都千代田区のパレスホテル東京で(由木直子撮影)

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 日本ゴルフツアー機構(JGTO)は7日、東京都内で男子ツアーの表彰式を開いた。9年連続でファン投票によるMIP賞(最も印象に残った選手)を受賞した石川遼(24)=カシオ=は、男子ツアーの人気低迷という窮状にあらためて触れ、「どれだけの選手が危機感を持ってやっていけるか」と指摘。新規ファンの開拓などに向け、選手たちに意識改革を訴えた。

 日本シリーズJTカップ優勝から一夜明け、濃紺のスーツにちょうネクタイ姿で出席した石川。今季はわずか出場7戦ながら2勝し、今もファンに最も愛される人気者は「この賞をいただいたからには、1年間、ファンの皆さんにどれだけ強い印象を与えられるか自問自答する。この賞を糧にまた頑張っていきたい」と表情を引き締めた。

 ただ、喜びはほんの一瞬。男子ツアーの現状について「選手1人が呼べるギャラリーの数は、女子ツアーに比べて10分の1と言っても過言ではない」と厳しく指摘した。昨季の年間来場者数は、男子ツアーが約38万6000人に対し、女子ツアーが約52万8000人。今季も状況は大きく変わっていない。男子が4日間大会なのに対し、女子は大半が3日間大会であることを考えると、ギャラリー動員力の差は歴然だ。石川は賞金女王に輝いたイ・ボミ(韓国)、上田桃子ら人気選手の名前を挙げ、「(女子には)予選ラウンドから数十人のギャラリーが安定して付いている」と、根付いた人気が確かなファン拡大につながっていると説明した。

 だからこそ「男子ツアー一人一人の選手が(窮状を)改善していこうとするのかどうか。どれだけの選手が危機感を持ってやっていけるか」と意識改革の必要性を訴えた。日本シリーズ中も打開策の一つとして、ギャラリーバスに若手選手が出向き、「自己紹介を兼ねて握手するだけでも印象に残って、応援してもらえるかもしれない」などと積極的なアピール策を提案した。低迷する男子ゴルフ界を思う心は、届くだろうか。 (松岡祐司)

 

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