リベンジポルノにつきまとう「なぜそんな写真を撮らせたのか」問題を考える! 被害者への無理解が解決を困難に
『リベンジポルノ 性を拡散される若者たち』(弘文堂)
10月には、元交際相手の裸画像をツイッターに投稿したとして札幌市の男が逮捕されるなど、2014年11月に「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律(リベンジポルノ防止法)」が施行されて以来、逮捕者が発生する事例が後を絶たない。これだけ頻繁に報道されているのにも関わらず、リベンジポルノは未だに社会問題であり続けているのが現状だ。
こうしたリベンジポルノ問題について語られる時、「なぜ、そんな写真を撮らせたんだ!」と、まるで被害者を責めるような言葉がよく語られる。しかし、そのような突き放した考え方ではこの問題は解決できない。若者たちの文化や考えに対する理解なくしては問題解決への道筋は見つからないと、メディアジャーナリストの渡辺真由子氏は著書『リベンジポルノ 性を拡散される若者たち』(弘文堂)で主張している。
若者たちはなぜ性的な画像を残すのか? そのことについて考えるにあたり、まず日常すべてを写真に残すことが当たり前となっている若者たちの感覚を理解する必要がある。渡辺氏の取材を受けた、家庭や学校に居場所を失った少女たちの自立支援を行う一般社団法人「Colabo」代表・仁藤夢乃氏はこう語る。
〈恋愛関係で裸の画像を撮ることは、普通に身近にありますよ〉
〈私の出会う中高生の中では、当たり前のようにやっている子が多いです。スマホがあるから何でも写真に撮るんですよ〉
〈写真を撮ることが、日常になっているんだと思います。コミュニケーションの一環、みたいな。食べたご飯を撮影してSNSに投稿するのと同じような感覚でしょうね〉
かつてのように、店に現像に出さなくてはいけないフィルムカメラの時代であればそんなプライベートな空間(特に性的な営み)を写真に残すわけにはいかなかったが、当然ながら現代の若者はそんな時代は知らないし、フィルムカメラを知っている世代は無意識に行う「自制」も彼ら彼女らにはない。
だから、年長者がリベンジポルノ問題を考える時に抱きがちな「こんな危険な撮影に応じるなんて……。彼氏に強要された『性虐待』に違いない」という感覚もまったく的外れなものだと言う。
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