李、王座奪取ならず 世界初挑戦は判定負け

2015年12月7日22時32分  スポーツ報知

 ◆プロボクシング ▽IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦 〇アムナト・ルエンロン(判定 3―0)李明浩●(7日・タイ)

 IBF世界フライ級10位の李明浩(り・みょんほ、33)=大阪帝拳=が、同級王者のアムナト・ルエンロン(35)=タイ=に0―3(108―118、109―117、109―117)の判定で敗れ、世界初挑戦で王座奪取に失敗した。昨年5月にWBA世界フライ級王者・井岡一翔(井岡)にプロ初黒星をつけた強敵から大金星を挙げられなかった。李の戦績は19勝(6KO)5敗1分け、5度目の防衛に成功したアムナトは17勝(5KO)。

 大阪・道頓堀の串カツ店「だるま」でアルバイトをしている苦労人が、元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎以来、17年ぶりのベルトをジムに持ち帰ることができなかった。パンチを当ててはクリンチを繰り返すアムナトの老かいな戦術に攻め手がなく、12回には右ストレートで膝をつき、ダウンを奪われた。9回にホールディングで王者に減点1がありながら、8~10ポイント差をつけられた。

 李は「負けたので悔しい。申し訳ないですけど、(練習の成果が)出せなかった。緊張していたかもしれない。相手がうまいのがあったかもしれないけど、焦りすぎて、どんどん向こうのペースになった。セコンドの言うことを聞こうと思っていたけど、聞いたつもりで頭に入っていなかった。指示通りに動けていなかった。そう考えると気持ちの高ぶりがあったのか、冷静でなかったのか。それが悔しい」と、うなだれた。

 2回に右がヒットしたが、見せ場は少なかった。「2回にいい感じで入ったのは覚えている。そこから力が入ったのかも。クリンチ対策もやってきたけど、バックステップしてから打つとか、緊張からか出せなかった。相手の思う通りに動かされてたのかな」と不完全燃焼だった。

 今後については「帰国してから、ゆっくり考えます。勝つ気満々だっただけに、(気持ちの整理が)難しい。現地まで応援に来てくれてありがたかった。いいところを見せられなくてすいません。相手のペースで見せ場をつくれなかった」とタイまで駆けつけた応援団に謝罪した。

 吉井寛会長は「完敗です。上手に向こうにやられた。ジャブは出ていたけど、単発だった。練習してきたことをさせてもらえなかった。もっとボディーを攻められたらよかった」と振り返った。

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