ゲームPCの調子が何が少し悪いな……と感じていたら、HDDに「代替処理保留中のセクタ」などが発生していて、なにやらかなり怪しい状態に。どうやら何とかまだ読み込める状態ではあるものの、このHDDは赤信号に極めて近い、黄色信号ぐらいの状態になっていたようだ。消えると困るデータもそこそこあるので、早速新しいHDDに取り替えることに。選んだのはWestern Digitalの「WD40EFRX」、安価なGreenなどに比べ若干高いものの信頼性に定評がある、近年お気に入りのNAS向けREDシリーズの4TBモデルだ。
実は自分はすでにWDのRedシリーズは3.5インチの2TB版、2.5インチの1TBを以前から使っていて、特に不具合もなく満足しているため、今回もこれを選ぶことにした。主にゲームに使っているPCなので本当は高速の7200rpmモデルの方が適切で、かつ価格も4TBで18000円強と円安も相まって決して安くはなかったのだが、安定性と(自分との)相性のよさを考慮してあまり悩むことなく本品を注文している。
とはいえすでに6TB、8TBというHDDが出ている中ではさして目新しい製品でもないので、今回は簡単なスペック紹介とベンチマーク結果を公開する……といった感じで進めたい。
「WD40EFRX」のスペックとベンチマーク結果
それでは早速本題に。まずは基本スペックは以下の通り。
型番 | WD40EFRX |
---|---|
サイズ | 3.5インチ |
容量 | 4TB(フォーマット後は3.63TB) |
インターフェース | SATA3.0 (SATA 6Gb/s) |
回転速度 | IntelliPower(5400rpm) |
キャッシュ | 64MB |
プラッタ | 1TBプラッタディスクx4 |
AFT採用 | ○ |
備考 | NASware 3.0 |
2015年現在では特筆することがない、平凡なスペックと言える。プラッタに関しては、WDではすでに6TBの製品などで1.2TBのものが普通に出回っているのだが、枚数的に容量が合わない(1.2TB×3では4TBにならない)ため、一般的な1TBプラッタディスクを採用しているようだ。お次にベンチマーク結果は次の通り。
シーケンシャルアクセスで読み書きとも160MB/s強、となかなかの速度。SSDはもちろん、200MB/s前後の速度が出る7200rpmのHDDにはもちろんかなわないが、5400rpmのHDDにしては十分な結果ではないだろうか。なお、7200rpmのHDDや、同じWDのGreenシリーズのHDDはかつてレビューしたことがあるので、速度が気になる人は参考にしてみてほしい。
さらに今回は、このWD40EFRXをUSB 3.0の外付けケースに入れた状態でのベンチマークも計測してみた。USB 3.0ぐらいの速度があればHDDなら十分と言われるが、具体的には以下のような結果になった。
4K QD32の読み込みのみグッと速度が落ちてしまったが、それ以外はほぼ変わらないか、誤差だと思うがむしろ若干速いぐらいの結果が出ることになった。USB 3.0タイプのものを選べば、外付けでもほぼストレスレスで使うことができそうだ。
温度と騒音など
最後にWD40EFRXをCrystalDiskInfoで表示させた結果と、温度と騒音について軽く触れたい。まずCrystalDiskInfoでの表示は以下の通り。
ドライブ構成はCドライブがSSDで残り(J)が本機となっている。5400rpmモデルとはいえ内部にはディスクが4枚も入っているため、SSDが30度でこちらは34度と同じ温度とはいかないようだ。使用しているケースも若干通気性が悪い(というかHDDに直接ファンの風が当たらない)タイプのため、読み書きを連続して続けた状態では少し温度が上昇するように見受けられる。とはいえ、一昔前のHDDのように触れないほど熱くなることはないし、元がNAS用であるためこの辺りはあまり心配しなくても良さそうだ。
騒音については普通に使ってる限りは全然気にならないレベルで、耳を近づけて注意していなければ音は聞こえない。HDDなので当然、読み書き時は音が発生するが、小さくカリカリと聞こえる程度なので、これも問題ないだろう。静音HDDと言ってしまっていいはずだ。
WDのRedシリーズは前述のようにPCで2台使っているほか、さらにレコーダーの増設HDDとしても自宅で活躍している。Greenシリーズと違い、今までエラーもなくきっちりと目的を果たしてくれているため、個人的にはかなり信頼しているHDDだ。今回買ったWD40EFRXも末永く使えることを望みたい。
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