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FIFAの不正事件 さらに幹部2人逮捕
12月3日 22時22分

FIFAの不正事件 さらに幹部2人逮捕
FIFA=国際サッカー連盟の不正事件を巡り、スイスの司法当局は3日、新たに副会長2人を収賄などの容疑で逮捕したと発表しました。FIFAは、この日の理事会で組織改革案を承認しましたが、新たな逮捕者が出たことで、さらなる混乱も懸念されます。
FIFAを巡ってはことし5月、当時の副会長などFIFAの関係者9人を含む14人が多額の賄賂の受け渡しに関わったなどとして組織的不正の罪でアメリカの司法当局に起訴され、ブラッター会長が5回目の当選を果たした直後に辞任を表明する事態となりました。
これに関連してスイスの司法当局は、3日早朝、チューリヒ市内のホテルに宿泊していたFIFAの副会長2人を、アメリカ司法当局の要請に応じて逮捕したと発表しました。スイスの司法当局によりますと、逮捕された2人の副会長は、ホンジュラス出身で北中米カリブ海サッカー連盟のトップを務めるハウィト副会長と、パラグアイ出身で南米サッカー連盟を率いるナポウト副会長だということです。
関係者によりますと、2人はサッカーの大会をテレビなどで放送する権利を巡って数百万ドルを受け取ったとして、収賄の疑いが持たれています。2人はこれまでのところアメリカへの移送に同意していないということで、スイスの司法当局は今後、アメリカ側からの要請を待って身柄の引き渡しに向けた手続きを進めることにしています。また、2人のほかにも今回、スポーツマーケティング会社の関係者など14人が逮捕されたり、身柄を拘束されたりしたということです。
FIFAの本部では、前日の2日から理事会が行われており、3日は、逮捕された2人を除く理事たちによって、会長や副会長、理事などの任期を3期12年に制限することや、理事会の権限を縮小するといった組織改革案が承認されましたが、新たな逮捕者が出たことで改革の実効性が問われ、さらなる混乱も懸念されます。

逮捕は7人のうち2人の副会長

今回逮捕されたのはFIFAに7人いる副会長の2人で、ともに25人で構成される理事会のメンバーです。
ホンジュラス出身のハウィト副会長は64歳の弁護士で、プロのサッカー選手としてホンジュラスのクラブチームでプレーした経歴があります。ことし5月、北中米カリブ海サッカー連盟の当時のウェブ会長が組織的不正の罪でアメリカの司法当局から起訴され会長を解任されたことを受け、6月に後任の会長に就任したばかりで、これに伴ってFIFAの副会長にもなりました。
また、ナポウト副会長はパラグアイ出身の57歳で、2007年から7年間、パラグアイサッカー協会の会長を務めました。そして去年、南米サッカー連盟の会長に就任したことに伴い、FIFAの副会長にもなっていました。

FIFAが声明「捜査に協力」

FIFA=国際サッカー連盟は、3日、声明を発表し、アメリカの司法当局の主導でスイス当局の捜査官にFIFAの関係者が拘束されたことを認めたうえで、「FIFAは引き続き、アメリカとスイスの司法当局の捜査にしっかりと協力していく」とコメントしました。2日からチューリヒで行われているFIFAの理事会は、最終日の3日も予定どおり行われるということです。

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