ニュース詳細
英がシリア空爆開始 議会承認受け12月3日 18時59分
k10010328141_201512031937_201512031938.mp4
イギリス議会は、過激派組織IS=イスラミックステートを壊滅させるため空爆の範囲をシリアへ拡大する議案を賛成多数で承認し、これを受けて国防省は、シリアでの空爆を開始したと発表しました。
アメリカなど有志連合が行っているISへの空爆についてイギリスのキャメロン首相は、パリの同時テロ事件を受けて、ISの脅威が高まっているとしてイラクに限定してきた空爆の範囲をシリアにも拡大する議案を2日、議会下院に提出しました。
議会で、キャメロン首相は、「空爆はイギリスを守るために必要であり、正しいことだ」と訴えたのに対し野党・労働党のコービン党首は、「政治的、外交的な努力だけが希望をもたらす。空爆の拡大が状況を変えるとは思えない」などとして、反対しました。
しかし、労働党は、所属する議員に対して自由に投票することを認めたため、採決の結果、野党側からも賛成に回る議員が出て、賛成397票、反対223票で承認されました。
これを受けてイギリス国防省は3日、ISの重要な資金源になっているとされるシリア東部の油田地帯に軍が空爆を行ったと発表しました。この中で、イギリス国防省は、空爆の標的は慎重に選定したと強調したうえで、空爆は成功だったとしています。さらに、シリアなどへの空爆の能力を高めるために新たに8機の戦闘機をキプロスの空軍基地に派遣するとしており、イギリスとしては、議会承認後、すぐに空爆を行うことでIS壊滅に向けた強い決意を示すねらいがあるものとみられます。
議会で、キャメロン首相は、「空爆はイギリスを守るために必要であり、正しいことだ」と訴えたのに対し野党・労働党のコービン党首は、「政治的、外交的な努力だけが希望をもたらす。空爆の拡大が状況を変えるとは思えない」などとして、反対しました。
しかし、労働党は、所属する議員に対して自由に投票することを認めたため、採決の結果、野党側からも賛成に回る議員が出て、賛成397票、反対223票で承認されました。
これを受けてイギリス国防省は3日、ISの重要な資金源になっているとされるシリア東部の油田地帯に軍が空爆を行ったと発表しました。この中で、イギリス国防省は、空爆の標的は慎重に選定したと強調したうえで、空爆は成功だったとしています。さらに、シリアなどへの空爆の能力を高めるために新たに8機の戦闘機をキプロスの空軍基地に派遣するとしており、イギリスとしては、議会承認後、すぐに空爆を行うことでIS壊滅に向けた強い決意を示すねらいがあるものとみられます。
仏ロ「空爆を歓迎」
イギリス軍が3日、シリアで空爆を始めたことについて、フランスの大統領府は声明を発表し、「オランド大統領は議会承認の直後に行われた今回の作戦を歓迎している。ヨーロッパが団結してテロと戦うべきだというフランスの呼びかけに応じたものと受け止めている」と述べました。
また、ロシア大統領府のペスコフ報道官は地元メディアに対し、「ロシアはISとの戦いやテロとの戦いを目的としたあらゆる活動を歓迎する」と述べました。そのうえで、「幅広い反テロ連合ができれば、テロとの戦いは著しく効果が高まる。ロシアはこうした反テロ連合の構築に向け、門戸を開いている」と述べ、地上に展開するアサド政権軍の役割も重視した反テロ連合の構築を呼びかけました。
また、ロシア大統領府のペスコフ報道官は地元メディアに対し、「ロシアはISとの戦いやテロとの戦いを目的としたあらゆる活動を歓迎する」と述べました。そのうえで、「幅広い反テロ連合ができれば、テロとの戦いは著しく効果が高まる。ロシアはこうした反テロ連合の構築に向け、門戸を開いている」と述べ、地上に展開するアサド政権軍の役割も重視した反テロ連合の構築を呼びかけました。