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企業採用「学生の事情に配慮」…経団連が指針

読売新聞 12月7日(月)21時50分配信

 経団連は7日、2017年春入社組の大学生の選考解禁日を「4年生の6月」に前倒しすることに伴う、会員企業約1300社向けの新たな採用指針を公表した。

 6月解禁が学業や海外留学していた学生らに影響するとの懸念を踏まえ、企業に「学生の事情に配慮して行うように努める」とする規定を初めて盛り込んだ。土日や夕方にも面接したり、留学生向けに別枠で秋採用を行っていることを周知したりするよう求めている。

 7日、会長・副会長会議で正式に新指針として承認され、ホームページに掲載した。

 新指針には、〈1〉会社説明会や面接、試験を行う日程について、土日・祝日、夕方以降の時間帯を含めた工夫を行う〈2〉面接や試験の事前連絡は余裕をもって行う〈3〉留学生向けの別枠採用を行っている企業は積極的に周知する――などが盛り込まれた。

 選考解禁日が6月1日となることで、大学4年生の授業期間と重なり、6月に行われることが多い教育実習を選ぶ学生や、6~7月に日本に帰国する留学生が、就活に乗り遅れると懸念されている。このため、大学や政府側が学生に対するこれらの配慮策を経団連に強く求めていた。

 また、新指針では、インターンシップ(就業体験)は、社会貢献活動の一環であり、採用選考活動とは一切関係ないことを明確にして行う必要があると改めて明記した。

 面接などの選考解禁日は16年春入社組の「4年生の8月1日」から2か月早い「6月1日」となる。会社説明会の解禁日は「3年生の3月1日」、正式な内定の解禁日は「4年生の10月1日」のままで変わらない。

最終更新:12月8日(火)9時46分

読売新聞

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