【八木裕氏 神様の記憶】
一二三は育成選手からの再出発となる【拡大】
一二三と同期の中谷はようやく、そこに気づき始めたと思う。彼はここ数年で一番期待した打者。高卒1年目にして「オッ」と思うものがあったが、1年目の秋に1軍キャンプに呼ばれ、騒がれたことで自分を見失ったところはある。
ただ、彼は今季、2軍で打率3割近く(・290)打ち、自信がついたと思う。もちろんスタイルとしてあれでいい(本塁打より単打を狙う)かといえば違うが、昨年までファームの試合で納得のいく成績を出せていなかった。何かを変えるために、自分のスタイルよりも、結果を出すことを求めたわけだ。
一番は江越の存在だろう。同じ九州出身で、同い年。刺激になったはずだ。なんとか今年は結果を出すという決意で臨み、実際に出したというのは大きい。今年の打ち方は確かに物足りないが、飛躍へのステップになったことは間違いない。