賢者の知恵
2015年11月08日(日) 週刊現代

マイナンバー「受け取り拒否」しても問題なし!こんな「政府のための制度」がいらない理由

週刊現代
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〔PHOTO〕政府広報ページより

12ケタの番号が手元に届き、不安になっている人もいるだろう。こんな番号は欲しくないが、なにか準備しないと面倒が起きるのでは、と。だが、こんな制度は無視していい。その理由を徹底解説する。

会社に提出しなくていい

「番号が届いたけど、これ、いったいどうすりゃいいの?」

10月20日から12ケタのマイナンバーが記載された「通知カード」の交付が始まったが、日本全国でそんな疑問の声があがっている。

来年1月からは「個人番号カード」の交付も始まり、制度の本格的な運用が開始されると喧伝されているだけに、不安になるのも無理はない。

だが、まったく気にする必要はない。実はマイナンバーは、「受け取り拒否」、つまり無視をしても問題のない制度なのだ。

そもそも、現在配られている「通知カード」自体、受け取らなくても何ら罰則はない。

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律、通称「マイナンバー法」に詳しい、弁護士の水永誠二氏が語る。

「通知カードの受け取りを拒否することは可能です。簡易書留で送られてくるだけですから、配達員が来ても出なければいい。受け取らないまま1週間が経過すれば、通知カードは市区町村に戻る。それらの自治体から『受け取ってください』と督促が来ますが、それも無視すれば、3ヵ月で通知カードは破棄されます。

すでに受け取った人は、転居などで記載事項に変更が生じたときにその旨を行政に届けないといけません。ただ届けなくても、特に罰則があるわけではありません」

受け取りを拒否すれば、当然、自分の番号がわからない、ということになる。

そうなれば、政府が宣伝する「利便性」は享受できなくなる。だが、彼らが言うメリットとは、様々な申請の手続きが楽になる、という程度だ。たとえ自分の番号を知らなくても、何らデメリットはない。

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