2015年11月25日07時58分
旧エンブレムの白紙撤回から約3カ月。2020年東京五輪・パラリンピックの新エンブレムの応募受け付けが24日正午、始まった。初日の応募は午後5時までに377点。街で、学校で、応募の動きが広がる。大会組織委員会は「騒動」の教訓を生かせるのか。
3歳から中学2年生まで、子どもたちが思い思いに鉛筆や色鉛筆を走らせる。中学2年の長沢由希美さん(14)は「みんなが同じ人間として、気持ち良くのぞめる大会になれば」との思いを込めて、21日にデザイン画を描き終えた。
大阪市東住吉区のNPO法人「子どもデザイン教室」。「東京も大阪も関係なく、日本で開かれる大会。参加することで子どもたちの大きな宝物になる」。デザイナーで代表理事の和田隆博さん(54)が約30人の生徒たちにエンブレムの制作、応募を呼びかけた。
教室は、和田さんが家庭の事情で親と一緒に暮らせない子どもを支援しようと07年につくり、児童養護施設の小中学生や近所の子どもたちが通う。これまで子どもたちが考えたキャラクターが企業の商品ラベルに採用されるなどしてきた。
小学6年の藤原優歩さん(12)と小学5年の田沢美日さん(11)はそれぞれ、「自分のデザインが選ばれたら人生の運を使い果たすことになるかも」「号泣します」と笑顔で話し、「東京でオリンピックを見てみたい」と口をそろえた。
手描き作品は応募できないため、ボランティアのデザイナーがコンピューターで完成させるという。
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