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 高木毅復興相が代表を務める福井県の自民党支部が香典支出を政治資金収支報告書に記載していた問題を受け、朝日新聞が過去3年間に選挙区内で葬儀を行った50人の遺族に尋ねたところ、10人が「高木氏側から香典を受け取った」と回答し、うち4人は「本人以外から受け取った」と証言した。公職選挙法では政治家の香典を本人以外が渡すことは禁じられている。

 高木氏が選出された衆院福井2区で、2012年11月~15年10月の地元紙の訃報(ふほう)欄から高木氏の地元の敦賀市を中心に抽出。3年間で葬儀を行ったことが確認できた50人の喪主や近親者に、高木氏側からの香典の授受について尋ねた。

 その結果、高木氏側から香典を受け取ったと話したのは計10人。4人が「本人から香典を直接受け取っていない」「本人以外から受け取った」などと証言。香典の名義人が書かれた香典帳には高木氏の名前や金額が記載されていたという。ただ、誰から受け取ったかについては、はっきりしないという。

 この4人を含め計7人が「高木氏は通夜や葬儀に来ていない」などと話した。うち3人は詳しい経緯を明らかにしていない。

 また、10人のうち1人は「高木氏側から香典はもらったが、本人が葬儀に来ていたかどうかは、はっきりしない」とし、残る2人は「高木氏本人から直接、葬儀の日までに香典を受け取った」と回答した。