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「もんじゅ」 ナトリウム漏れ事故から20年
12月8日 4時41分

「もんじゅ」 ナトリウム漏れ事故から20年
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福井県にある高速増殖炉「もんじゅ」でナトリウム漏れ事故が起きてから8日で20年になります。その後、トラブルや点検漏れが相次いで、先月には原子力規制委員会から運営主体の変更を求める異例の勧告が出され、もんじゅは、今、大きな岐路に立っています。
使った燃料以上の燃料を生み出す「夢の原子炉」とも呼ばれたもんじゅで、ちょうど20年前の平成7年12月8日、核燃料を冷やすためのナトリウムが配管から漏れ出す事故が起きました。
当時の動燃=動力炉・核燃料開発事業団が事故の状況を撮影したビデオの一部を隠したことが明らかになり、組織の隠蔽体質が問われました。2度の組織改編をへて、今は日本原子力研究開発機構がもんじゅを運営していますが、3年前、およそ1万点の点検漏れが見つかり、その後も安全管理上の問題が相次ぎました。
先月、原子力規制委員会は、20年前の事故以降、組織体質は変わっておらず、「資格を有していない」として、文部科学大臣に対し、半年をめどに原子力機構に代わる運営主体を示すよう異例の勧告を出しました。
文部科学省は今月中に検討会議を作るとしていますが、新たな運営主体を見つけることができなければ、もんじゅは廃炉を含めて抜本的な見直しを迫られることになります。
これまでに1兆円以上が投じられながらほとんど運転実績がないもんじゅは、事故から20年が経過した今、大きな岐路に立っています。

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