強姦は神聖な行為〜「イスラム国」がつくった性奴隷制度の恐るべき実態監禁から脱出した少女たちが証言する

2015年12月05日(土) Rukmini Callimachi

Rukmini CallimachiThe New York Times

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「山での攻撃は、領土獲得であると同時にセックスにおける征服でもありました」と語るのは、少数民族ヤジディの専門家であるシカゴ大学のマシュー・バーバーだ。

彼は昨年(2014)の夏、猛攻撃が始まった時にシンジャルにおり、脱出者たちに心理的サポートを提供するための基金立ち上げに協力した。コミュニティの活動家によると、脱出者の数は2000人以上にのぼると言う。

15歳のFの家族9人は、逃げようとして山のジグザグ道で車のスピードを上げたが、古いオペルはオーバーヒートしてしまった。この少女と母親、そして14歳、7歳、4歳の姉妹は、なすすべもなく停止した車の側に立っていたところを、重武装したIS兵士の部隊に取り囲まれた。

「兵士たちは、すぐに男女を分けました」と少女は語る。まず彼女と母親、そして姉妹たちがトラックで近くのシンジャル山にある町に連れて行かれた。「そこでお母さんと引き離されました。若い未婚の少女たちは、無理やりバスに乗せられました」。

Fの報告は、この記事のためにインタビューした他の12人の女性犠牲者の話と同じようなものだった。彼らは別の日に何マイルも離れた場所で拉致されたにもかかわらず、似たような状況を説明した。

Fは、約6時間離れたイラクのモスルの町に連れて行かれ、皆はギャラクシー結婚式場に集められたと言う。モスルの他にも、女性たちはタルアファル、ソラ、バージ、シンジャルなど、イラクの別の町の小学校や市役所の建物に集められた。

彼らはそこで、何日も、ある者は何ヵ月も監禁された。その後、当然ながら小さいグループに分けてシリアやイラク国内の別の場所に送られ、セックスのために売り買いされたのだ。

ヤジディ・コミュニティの活動家で犠牲者たちの詳細なデータベースを維持しているキダー・ドムルは次のように語る。

「それは100%、あらかじめ計画されたことでした。私は、モスルにあるデフィレクトリー・オブ・ユースに最初に到着した家族と電話で話をしました。そこのホールは、すでに彼らのために準備が整っていたそうです。そこには何百人用ものマットレスや、皿や台所用品、食べ物や飲み物が揃っていました」

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