先日、生まれて初めて別れ話を切り出した。関係が崩れる経験はあっても、自分からスイッチを押したのは始めてになる。
「男ならフるよりフられてやれ」と言った人物がいた(いなかった気もする)。コレは嘘だ。互いに愛し合った関係を壊す時、役割がどちらであろうと精神的な負担を覚えることに変わりは無い。
相手のことを思うなら、相手の精神的ショックを最小限にとどめてあげることこそ、絶対的な悲しみの前でできる最善の手段だろう。
このエントリーでは確実に恋愛のピリオドを打ち、相手へ最大限の配慮をした『別れ話の切り出し方』を考えてみたい思う。
別れ話の最善な切り出し方
精神的ダメージを最小限に抑えることが最善の別れ方であるとボクは考えている。「別れたい」と思う時点で相手にとって好ましい事ではないのだが・・・
喧嘩別れや暴言暴力を使った別れ方は論外とする。
別れたい理由を明確にし期待を持たせないことを意識する
最も重要なのは『相手に期待を持たせないこと』だ。
別れ話の最中に「もしかしたら別れなくて済むかも」と思わせてしまうことほど残酷なことはない。
相手の気持ちが残っていれば残っているほど、期待はより大きなダメージへの布石になる。
迷いは態度や言葉に表れます。それが相手を混乱させ、別れずに済むことができるのではないかと期待を持たせることになり、話がややこしくなります。
別れを切り出す前に、自分の中で『別れたい理由』を明確にしておくことが大切だ。相手のことを思った遠まわしな言い方は逆効果になるので注意しよう。
別れたい理由は「相手」ではなく「自分自身」にする
「別れたい」と思うのだから、相手に対する不満は少なからずあるだろう。しかし、不満を羅列して別れ話の進展を狙うことはおすすめしない。
相手にしてみれば「(不満を)改善すれば別れなくて済む」と思ってしまうからだ。
不満を理由に別れ話を切り出したところ、改善を条件に続いた関係を何度も目にしてきた。このような恋愛は長くない。野球の延長戦と同じで決定的なミスが出ればサヨナラになる。人間が簡単に変わることはできないのだ。
不毛な関係を続けないためにも、別れの理由を「相手」ではなく「自分」にする必要がある。
「好きな人ができた」「仕事に集中したい」など、自分自身に問題があることを強調する。
具体的な理由がなければ「愛せなくなった」と言えばいい。このとき不満を言ったり、「好きではある」など曖昧な発言をしてしまうとこじれるので、恋愛感情が無くなってしまったことのみを伝えよう。
彼女と別れたいと伝えると、悪いところは直すからと言われることがあります。そういわれると何も言えなくなるものですが、これは自分自身の問題だと伝えると、もう打つ手はないんだと相手はわかります。
人は自分を変えることはできても、相手を変えることはできないのだ。
「別れたい」ではなく「別れる」を使う
相手に期待を持たせない為には、言い方も重要になる。
願望ではなく確然とした言葉を使用するべきだ。
別れ話を切り出す際は、「別れたい」ではなく「別れる」と断言することで意思の強さを伝えることができる。優柔不断や意志の強さに自信のない人ほど、言葉の選び方には注意したい。
別れ話を切り出す時に、上手な言い方は「別れたい」ではなく「別れる」という言葉を使うことです。
相手が別れたくない場合「別れたいんだけれど・・・」というような、弱い言葉では相手を納得させることができません。
別れ話に限らず多くの場面で言えることだが、強い言葉は必然的に説得力が増す。これは相手に限らず、自分自身の意思を固める効果も得ることができる。
相手に別れを予感させる
誰でも突然の出来事には弱い。
急に別れ話をされたら、相手は気が動転し取り乱すだろう。これでは精神的ダメージを最小限に抑えた最善の別れ方とは言い難い。
別れ話を切り出す前から相手に心の準備をさせることが必要だ。
会う回数や連絡する回数を少なくし、いつもより冷たい態度をとっておく。
勘の悪い人間で無い限り「あれ? 最近、おかしいぞ」と相手の気持ちの変化に気づくはずだ。
予期せぬ別れ話と、予感していた別れ話では捉え方が全く違う。予測できないパンチには耐えられないが、来ると分かっているパンチなら踏ん張ることができる。
相手に心の準備をさせる準備期間をしっかりと用意しよう。
どうしても唐突に別れ話をすることになってしまった場合は、事前にメール等で別れ話をする趣旨を伝えてから直接会って話をする。
急な別れ話は禁物だ。
別れ話を切り出す場所は人目の多いところ
別れ話は会ってするのが大前提だ。電話やLINEとは説得力が違う。
場所は人の多いカフェ、ファミレス、居酒屋などがいい。人目があり周りが自分達に関心を示さない空間がベストだ。
別れ話において最悪なのは相手が感情的になることだろう。冷静な対話ができなくなり、喧嘩をした挙句、決断が先送りになってしまう。
自室や人気の少ないところは感情を表に出しやすい。感情的にならず冷静に話をするために人目を利用するのだ。もし万が一にも相手が感情的になってしまったら、その場を去れば良い。
別れを切り出す場所は2人きりになる自宅よりも、まわりに人がいるファミレスや居酒屋などにしてください。
相手が直情型である場合は『別れ話の場所』も注意して選ぶべきだ。どうしても場所を確保できない時は、誰かに立ち会って貰っても良い。
全ての別れは未来の為に
別れ話をするうえで重要なのは、相手に期待をさせない意志の強さと納得させる説得力だ。
「諦めさせる」と言うと非情に聞こえるが、相手の未来を考えればしっかり諦めさせてあげることが優しさになる。
終わりがあれば始まりもあるのだから、別れ話も前進に他ならない。引け目を感じる必要は何もないのだ。ストレートに強い意志を伝えることが『精神的ダメージを最小限に抑える最善の別れ方』になる。
誰も傷つかず、誰も悲しまない別れは存在しない。深い傷は必ず負うことになるだろう。大事なのは傷を負わない努力ではなく、怪我からどう立ち直るかだ。
「諦め」は立ち直りを早くさせる。「未練」は次の未来への障害になる。決断は早く、ハッキリしたほうが良い。
ちなみに、ボクの別れ話は不発に終わっている。
ここまで偉そうにエントリーを書いておきながら、お互い納得したうえで関係を続けている。
ボクの中では彼女に不満を伝えるための戦略的別れ話だった(別れる気はなかった)。作戦は功を奏し彼女の態度や発言に変化が見られる。
今後、どうなっていくか様子を見てみよう。
できることなら、ここまで紹介した『別れ話の切り出し方』を実践する日が来ないことを願う。
自分も相手も傷つけない最善の方法は、より良い関係を末永く続けることなのだから。