ハマグチ動物病院
獣医師 浜口 壮洋

大阪府出身。自身が飼っていた犬の死をきっかけに動物に関わる仕事に就きたいと、獣医師を志す。北海道の大学を卒業後、大阪に戻り、府内の病院で経験を積んだ。その後、「ハマグチ動物病院」を開業。今に至る。

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動物は人間のように苦痛を自分の言葉で言えない─。そんな動物に適切な治療を施し、救いたい一心で獣医師になった浜口先生の「ハマグチ動物病院」では、飼い主と共に治療にあたるスタイルを大切にしている。往診や地域猫に対する医療活動、ライフチップの埋め込みにも積極的で、地域から信頼を得ている。

佐藤 まずは浜口先生が獣医師の道に進まれたきっかけからお聞かせください。

浜口 小さい頃から動物が好きで、本格的に獣医師を志したのは、飼っていた犬の死がきっかけです。北海道の大学で学び、卒業後、大阪へ戻ってきました。守口市の病院で5年間お世話になった後、「ハマグチ動物病院」を開業したのです。

佐藤 日頃、治療において留意していらっしゃることは?

浜口 動物は、人間のように苦痛を言葉にできません。日頃から一緒に過ごし、よく見ていらっしゃる飼い主の方のお話が頼りになりますので、ペットの様子や症状についてじっくり聞くようにしています。検査の結果と飼い主の方から得た情報を照らし合わせて診断し、処置をするのです。動物を診る前に、まずは飼い主の方と信頼関係を築くことが大切になりますね。

佐藤 家族も同然のペットの命を預かる、大変なお仕事ですよね。

浜口 はい。ペットの命を救う鍵となるのは飼い主の方によるところも大きいです。そこで当院では積極的に往診も行い、飼い主の方のお身体が不自由な場合や交通手段がなく来院できない場合は、お宅へ伺っています。中には、治療費が払えずにペットを獣医師に診せられない方も。何らかの理由があって来院できず、手遅れになってしまっては、あまりに辛いですよね。そこで、往診を行い、治療費も低く設定し、理由にかかわらずペットに適切な治療を提供できる動物病院にしていきたいと考えています。

佐藤 往診して頂けるなんて、飼い主の方は助かりますよね。

浜口 そうですね。他にも、「地域猫」への対応も考えています。「地域猫」とは、人間に捨てられて野良になった猫たちを、地域住民が集まって地域として飼うこと。避妊や去勢手術など、当院にできる範囲で協力させて頂きたいです。

佐藤 素晴らしい取り組みですね。ところで、近頃はライフチップの普及も進んでいるようですね。

浜口 はい。ライフチップとは、ペットの名前や飼い主の方の名前、住所、電話番号、性別などが登録され、迷子・誘拐などで保護されたペットが飼い主の方の元へ帰れるよう、開発されたマイクロチップのこと。当院ではその埋め込みも行っています。

佐藤 ペットのためにも、より幅広く普及することを願うばかりですね。最後に今後の抱負をお伺いします。

浜口 動物医療においても医療技術がめざましい進歩を見せています。当院も設備を整え、より質の高い治療を提供できるよう努めたいです。と同時に、往診、地域猫に対する医療、ライフチップへの対応に、今後も注力したいと思います。

対談を終えて

「『ハマグチ動物病院』では来院できないペットのもとへ先生の方から向かわれるそうです。飼い主の方にとっても大助かりですが、病院を怖がるペットも多いですから、住み慣れた家で治療を受けられるとペットも安心するでしょうね(佐藤蛾次郎氏・談)」


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