[PR]

(5日、J1チャンピオンシップ決勝第2戦 広島1―1ガ大阪)

 1点を追う後半31分、右サイドから柏がクロスを上げた。浅野が中央で跳ぶ。ヘディングで左隅へねじ込んだ。同点。一気に頂点を引き寄せた。

 前半27分に広島は先取点を与えた。第1戦で3―2で勝っていたが、もう1点を失えば、2戦合計で3―4となり優勝を逃す。次の失点は許さないと、選手はさらに厳しく相手に体を寄せた。後半途中から、柏、浅野と攻撃的な選手を投入しても、守りのバランスは崩れない。我慢しながら好機をうかがう今季のスタイルを象徴した得点だった。

 リーグ戦で年間最多勝ち点、最多得点、最少失点。CSでは昨年王者のガ大阪を下した。毎年のように主力が他チームへ移籍しながらも、これだけ結果を残せた一つの源は、新しい力が伸びていることだ。