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 狭い室内でも、子どもたちに思いきりボール遊びを楽しんでほしい――。そんな思いで東京都練馬区の男性が開発したボールが、じわり人気を呼んでいる。

 スポンジ状のウレタンフォームで作られた「スマックボール」。重さ約3グラム。円周は約18センチで、幅と深さが約1センチの溝がぐるりと彫られている。この溝で空気抵抗が増し、カーブやフォークなど変化球を投げられ、しっかりした投げ応えも感じられる。

 バットやラケットで打つこともでき、壁や床に当たっても音は出ない。「スマック」は音を立てて打つという意味の英語で、投げ応えや打ち応えをイメージして名付けた。

 開発したのは練馬区の斉京啓祐(さいきょうけいすけ)さん(31)。2012年夏、東日本大震災の被災地復興の仕事で福島県を訪れた。東京電力福島第一原発事故の放射能の影響で子どもを屋外で遊ばせられないと悩む母親らの声を聞き、室内でも遊べるボールを作ろうと思い立った。